「新商品を出す」というお題は、新規事業立案の縮小版だと捉えられがちです。しかし実際にケース面接で問われているのは、既存の顧客基盤や生産設備という資産を前提に、商品を1つ足すかどうかという別種の判断です。
本記事では、新規事業立案との違いを起点に、カニバリゼーションを差し引いた評価の考え方、実際に検討すべき手順、評価が下がりやすい回答パターンについて解説します。
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- 現状のレベル・改善点をフィードバック
- 内定への戦略がわかる
※少数精鋭での運営のため、枠が埋まり次第締め切ります。
1. ケース面接の「新商品」問題とは何を問われているのか
ケース面接では、「新商品を出すべきか」「どんな新商品を出すべきか」というお題が扱われることがあります。売上向上や新規事業立案ほど頻出ではないものの、既存事業を持つ企業ならではの判断が問われる点で独特です。
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出題で下すことになる2つの判断
新商品のお題で下す判断は、大きく2つに分かれます。
1つは「新商品を出すか出さないか」という可否の判断です。もう1つは、出す前提のもとで「どのような新商品にするか」という内容の判断です。前者は投資判断に近く、後者は商品コンセプトの具体化に近い性質を持ちます。お題の設問文を読んだ時点で、どちらを問われているのかを見極める必要があります。
面接官がこの問題で見ている評価ポイント
面接官が見ているのは、戦略コンサルタントの実務に近い判断力です。
新商品を出すか否かという意思決定を、限られた時間の中で筋道立てて説明できるかが評価されます。単に商品のアイデアを思いつくかどうかではなく、既存事業への影響まで含めて全体の損得を語れるかが分かれ目になります。
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2. ケース面接の「新商品開発」と「新規事業立案」は何が違うのか
アンゾフの成長マトリクスに当てはめると、新商品開発は既存市場に新製品を投入する新商品開発戦略です。新規事業は、新規の市場に新製品を投入する多角化戦略です。新商品開発では、既存の顧客やチャネルという前提がすでに与えられています。市場をゼロから定義し直す新規事業とは、検討すべき論点の粒度が異なります。
新規事業のお題で使う市場規模の推定や参入形態の検討は、新商品開発のお題では前提として省略できる場合が少なくありません。代わりに、既存資産との整合性やカニバリゼーションの検討に時間を割く必要があるでしょう。
アンゾフの成長マトリクスで整理する4つの成長戦略
アンゾフの成長マトリクスは、イゴール・アンゾフが提唱した、企業の成長戦略を整理する枠組みです。
「製品」と「市場」をそれぞれ「既存」と「新規」に分け、成長戦略を市場浸透戦略、新市場開拓戦略、新商品開発戦略、多角化戦略の4つに分類します。新商品開発戦略は、既存市場に新製品・サービスを投入し、既存顧客への展開を前提とする戦略です。一方、多角化戦略は新規の市場に新規の製品・サービスを投入する取り組みを指します。
両者を混同した回答が評価されにくい理由
新商品開発のお題に対して、新規事業立案と同じ手順で答えると、評価が伸びにくくなります。
新規事業立案のお題では、市場規模の推定や参入可否の判断など、ゼロベースでの検討が求められます。この手順をそのまま持ち込むと、すでに与えられている前提を無視した回答になり、検討が浅く見えてしまうでしょう。面接官は、与えられた前提を正しく認識したうえで、その制約の中で最適な判断ができるかを見ています。
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3. ケース面接でカニバリゼーションをどう扱うか
カニバリゼーションとは、自社の製品やサービスが同じ市場でシェアを奪い合う現象を指します。新商品開発のケースでは、新商品の売上をそのまま成果とせず、既存商品から移った分を差し引いた会社全体の純増分で評価します。差別化が明確であれば、カニバリゼーションは必ずしも避けるべきものとは限りません。したがって「カニバリゼーションが起きるか起きないか」ではなく、「起きても全体で増えるか」を論じると、検討の解像度が上がります。
カニバリゼーションとは何か
カニバリゼーションは、マーケティング領域で使われる用語です。
新商品を出しても、既存商品からの乗り換えが起きるだけで、会社全体の売上はさほど伸びないことがあります。この現象を検討から外したまま結論を出すと、回答の説得力が下がります。
新商品の売上ではなく会社全体の純増分で評価する
新商品開発のお題では、成果をどの単位で語るかによって評価が大きく分かれます。
新商品単体の売上だけを示す回答は、既存商品からの移行分を含んだ数字である可能性を見落としています。会社全体の売上から、新商品投入前の水準を差し引いた純増分で語ると、カニバリゼーションを踏まえた検討であることが伝わるでしょう。この視点があるかどうかで、回答の評価は大きく変わります。
カニバリゼーションを許容してよい場合とそうでない場合
カニバリゼーションは一律に悪いわけではありません。
新商品を投入する前に、デザインや機能、想定する利用者層、価格帯が既存商品と十分に異なるかを確認しておきましょう。差別化が明確な新商品であれば、既存顧客の一部が移行しても、新たな顧客層を取り込むことで全体の純増分がプラスになる可能性があります。逆に、既存商品とほとんど変わらない新商品は、純増分がゼロに近づくリスクが高くなります。
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4. 新商品開発のケース問題をどんな順番で考えるか
一般的な商品開発の実務プロセスは、マーケティングリサーチ、商品開発コンセプトの検討、商品設計、販売戦略の設定という順に進みます。ケース面接でもこの流れに沿って、前提確認とスコープの設定、顧客ニーズの見極め、商品コンセプトの具体化、既存チャネルや生産設備での実現可能性の検証、投入後の評価設計という順で組み立てると、抜けの少ない検討になります。この5つの段階を意識しておくと、面接官からどこで質問をされても対応しやすくなるでしょう。
出典:中小機構 J-Net21「知って得する商品開発(商品開発プロセス)」
ステップ1 前提確認とスコープの設定
最初に確認すべきは、お題が問うている範囲です。
対象とする商品カテゴリ、想定期間、企業の現状(売上規模や事業構成)を面接官とすり合わせましょう。ここでのすり合わせが甘いと、後の議論で前提が食い違い、検討全体がやり直しになります。
ステップ2 顧客ニーズの見極め
次に、誰のどのようなニーズに応えるかを検討します。
既存顧客の中で満たされていないニーズや、既存商品では対応しきれていない利用シーンを洗い出しましょう。新規事業のようにゼロから顧客層を探すのではなく、すでに接点のある顧客の中から糸口を見つける点が特徴です。
ステップ3 商品コンセプトの具体化
ニーズが見えたら、商品コンセプトを具体化します。
「誰に」「何を」「どのように」提供するのかを言語化しましょう。コンセプトが抽象的なままだと、次のステップである実現可能性の検証や、カニバリゼーションの検討が進められません。
ステップ4 既存チャネル・生産設備での実現可能性の検証
商品コンセプトが固まったら、既存の資産で実現できるかを検証します。
既存の販売チャネルや生産設備をそのまま使えるのか、それとも新たな投資が必要なのかを確認しましょう。新市場開拓や新商品開発を含む新事業展開に取り組む企業の課題は、必要な技術・ノウハウを持つ人材の不足が43.8%、販路開拓の難しさが31.2%と、上位を占めています。新商品開発のお題でも、人材とチャネルの両面から実現可能性を検証しておく視点が重要です。
ステップ5 投入後の評価設計
最後に、投入後どう評価するかを決めましょう。何をいつまでに測るかという指標をあらかじめ用意しておくと、「出すべきか否か」で終わらない、完結した回答になります。
2021年から2023年までの3年間でプロダクト・イノベーションを実現できた企業は、全体の12%にとどまるという調査結果があります。新商品を市場に出しきること自体、決して容易ではありません。だからこそ、投入後にどう評価し、必要であれば撤退するのかという設計まで含めて答えられるかが、回答の完成度を左右します。
出典:文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)「全国イノベーション調査2024年調査統計報告」
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5. 新商品開発のお題でよくある減点パターン
新商品開発のお題には、繰り返し見られる失点パターンがあります。
新規事業と同じ枠組みで押し切ってしまう
新規事業立案の型をそのまま当てはめてしまうケースが、よく見られます。
市場規模の推定から入り、参入可否を論じる流れは、新規事業立案では自然です。しかし新商品開発のお題でこの流れをとると、設問文に示された既存事業の情報を使わないまま話が進みます。企業の現状や既存商品の情報が設問文にある場合、それは使うべき与件だという合図です。
既存商品への影響を検討しないまま結論を出す
新商品のアイデアだけを語り、既存商品への影響に触れない回答も評価が伸びません。
カニバリゼーションの検討が抜けていると、新商品の売上をそのまま成果として扱っている可能性を面接官に疑われます。既存商品との関係に一言でも触れるだけで、検討の解像度は大きく変わります。
商品案の羅列で終わり判断の理由が示されない
商品のアイデアを複数出すだけで終わる回答も、評価されにくい典型です。
複数の商品案を並べたあと、どれを選ぶのか、その理由は何かを説明できて初めて、意思決定として完結します。案の数よりも、選定の理由と根拠のほうが評価の対象になります。
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6. 新商品開発のケース面接に向けた対策の進め方
新商品開発のお題は、頻出ではないからこそ、対策が手薄になりがちです。まずは手が掛かりにくい方法で対策を進めてみましょう。
手持ちのフレームワークを新商品用に組み替える
3C分析や4P分析など、すでに知っているフレームワークを新商品開発用に組み替えることから始められます。
3C分析であれば、既存顧客、自社の既存資産、競合の動きという切り口で状況を整理できます。ただし、フレームワークを当てはめるだけでは、カニバリゼーションのような新商品固有の論点は拾いきれません。フレームワークは状況整理の手がかりとして使い、そこから先の判断は自分で組み立てる必要があります。
その他のケース面接対策のコツや押さえておくべきポイントは、Strategistsが無料で公開しているケース面接の教科書でご確認ください。
身近な商品で自分の考え方を検証する練習
練習には、身の回りにある商品を題材にする方法があります。
普段使っている商品を1つ選び、「この会社が新商品を出すとしたら」という設定で、顧客ニーズからカニバリゼーションの検討まで、一通り自分の言葉で説明してみましょう。既存商品の売上構成を大まかにでも想像しながら考えると、純増分の視点が自然と身についていきます。
自分では気づけない抜けを客観的に指摘してもらう
カニバリゼーションの見落としは、独学では気づきにくい弱点です。
自分の回答を自分で読み返しても、既存商品への影響を見落としていること自体に気づけないケースは少なくありません。第三者に回答を聞いてもらい、新商品の売上と会社全体の純増分を区別できているかを指摘してもらうことで、この種の抜けは可視化されます。Strategistsでは、こうした個別の盲点を客観的に洗い出す模擬面接を提供しています。
まとめ
新商品開発のお題は、新規事業立案の縮小版ではなく、既存の顧客基盤やチャネルという資産を前提に、商品を1つ足すかどうかを判断する問題です。アンゾフの成長マトリクスに沿って新規事業立案との違いを押さえたうえで、カニバリゼーションを差し引いた会社全体の純増分で評価する視点を持てるかどうかが、評価の分かれ目になります。
前提確認から投入後の評価設計までの5つの段階を意識し、既存商品への影響を検討から外さないことが、新商品開発のお題で評価される回答につながります。自分では気づきにくい抜けは、客観的なフィードバックを通じて初めて見えてくるものです。
本記事のテーマを頭で理解しても、実際のケース面接で使いこなせるかどうかは別問題です。
「示唆が出せない」「分析が浅い」といった課題は独学では気づきにくく、放置すると本番まで改善されないまま終わることも少なくありません。
Strategistsでは、MBB内定者・出身者によるマンツーマンの模擬ケース面接指導を提供しています。
初回メンタリング(60分)は無料で受講可能です。
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我々のマンツーマン指導プログラムについて
2025年4月〜2026年3月の入塾者100名以上のうち、受講を修了して転職活動を実施した方の戦略コンサル転職成功率は61%。そのうち8割が外資戦略ファームTier1・2(McK/BCG/Bain/Kearney/S&/ADL/RB)への転職を実現しています。(通常、戦コン志望者のうち内定を取れるのは数%程度とされます)
※戦略コンサル転職成功率61%は、2025年4月〜2026年3月の入塾者100名以上のうち、受講を修了し転職活動を実施した方を対象とした数値です(当社調べ)。
支援範囲は未経験からの転職からMUPまで幅広く、新卒向けの戦略コンサル特化就活塾においても業界トップレベルの実績を挙げています。
こうした実績を積み重ねてきた我々Strategistsが、多数の受講生の指導や教材制作を経て蓄積・言語化してきたオリジナルのノウハウを基に、本番での評価ポイントを熟知したMBB面接官経験者の視点も組み込みながら、最強のケース対策プログラムを制作しました。
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の「初心者」ないし「初級」のお客様です。
再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由
最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、我々のチームが最初に考えたのが「理想的な上達プロセス」についてでした。
スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったらどういうやり方をするのが正解なのだろうか?それについて考えるところから始まりました。
結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが「理想的な上達プロセス」なのではないか?ということでした。
そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形でさまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。
プログラムの全体像はこちらです。
①正しく学ぶ
Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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専属メンターと模擬面接を実施。詳細なフィードバックをもらうことで現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん、内定レベルの解答例や思考のポイントなど、1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

メンタリングの質へのこだわり
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