ATカーニーの28卒サマージョブ採用では、WEBテストの次にAIケース面接があります。
ケース面接では、面接官が聞きたそうな答えより、自分が本当に最善だと考える解決策を示すことが大切です。ATカーニーが採用ページで公開している心得と練習ケースを使って、解決策の組み立て方を練習しましょう。
こちらでは、ATカーニーのケース面接が選考のどこで行われるか、公式の心得に沿った解き方、練習ケースと例題を使った練習の進め方について解説します。
- 本番形式で模擬ケース面接を実施
- 現状のレベル・改善点をフィードバック
- 内定への戦略がわかる
※少数精鋭での運営のため、枠が埋まり次第締め切ります。
ATカーニーの選考ではケース面接と行動面接を組み合わせて評価する
ATカーニーのケース面接に備える方は、ケース面接が選考のどの段階にあるかを知っておくと、ケースを解く練習をいつまでに進めるかを決められます。まずは、選考の流れと面接で求められる答えを確認しましょう。
新卒の選考ではAIケース面接とオンライン面接の後に個人で取り組むジョブがある
28卒のサマージョブ採用に応募すると、選考は次の順に進みます。
- ES提出
- WEBテスト
- AIケース面接
- オンライン1次面接
- オンライン2次面接
- 対面ジョブ
公式の案内には、オンライン1次面接と2次面接の中身までは書かれていません。AIケース面接までに、練習ケースを1問通して解けるようにしておきましょう。
対面ジョブは、戦略コンサルタントの働き方を4日間に凝縮したプログラムとして案内されています。参加者はグループワークではなく、開始から終了まで一人で課題に取り組み、期間中は現役コンサルタントとの1on1で対話を重ねます。1on1でも答えやヒントは与えられないため、ケース面接と同じように、自分で考えを組み立てて相手に伝える力が必要です。
選考の日程や過程は変わることがあるため、応募する年度の採用ページで確かめてください。
ケース面接では新しい課題に自分が最善と考える解決策を示す
コンサルティング職の選考では、ATカーニーは行動面接とケース面接を組み合わせて応募者を評価しています。一般的には、コンサルタントが面接官を務める面接が4〜5回あり、回数は職種によって多少異なります。行動面接では、過去の経験の状況や関わった人、判断に影響したことのほか、目的や情熱、関心、人柄についても質問を受けるため、ケース面接と並行した準備が必要です。
ケース面接では、コンサルティング職と専門職の候補者が、新しい課題への解決策を求められます。その解決策を通して、面接官は候補者の考え方と、情報や条件がそろわない現実の状況にどう取り組むかを確かめます。
ATカーニーは候補者自身が本当に最善だと考える解決策に関心があるため、面接官が聞きたそうな答えに自分の答えを合わせる必要はありません。正解を当てにいく練習より、自分の考えで解決策を決め、その理由を説明する練習に時間を使いましょう。
出典:Kearney「Our recruiting process」
ATカーニーは事実の確認から解決策の伝え方までケース面接の心得を公開している
ケース面接では、面接官とやり取りしながら解決策を一から組み立てます。ATカーニーが公開している心得をもとに、事実の確認、仮説、伝え方、見直しの各場面で面接官に何と言うかを書き出しましょう。
面接官が示す事実と目的を確かめて全体像から考える
ATカーニーのケース面接には、コンサルタントがクライアントの会議室に入るときと同じ準備で臨むことが勧められています。その準備とは、想像力を働かせ、情報を集めて分析し、確かな結論を出して、説得力をもって伝えられる状態にしておくことです。
面接官は実際のクライアントと同じように、最初に事実を示します。示された事実を正しく理解したかを確かめ、仮想の会社が提案で何を達成したいのかを、クライアントがはっきり言えるよう手助けしましょう。
事実と目的がそろったら、細かい論点より先に全体像を見て、課題全体を左右する大きな論点をつかむことが大切です。影響の小さい論点を大きな論点の下に並べると、どれから検討するかの優先順位を付けられます。
解決策は目の前の問題と事業、クライアントの目的に合わせるものなので、定型のフレームワークに無理に当てはめず、論点を分ける切り口も問題と目的から考えましょう。
仮説を立てて質問で確かめながら解決策を絞り込む
全体像がつかめたら、話を聞いて質問しながら、複数の解決策の候補を考え始めましょう。候補を挙げたら、どの解決策の影響が最も大きいかに確信が持てるまで掘り下げることが勧められています。
掘り下げる途中では、自分が置いた前提を口に出し、仮説が正しいかを面接官への質問で確かめてください。仮説と合わない答えが返ってきても、その答えは解決策を直す手がかりになります。
質問を重ねても考えが進まないときは、無理に押し通さないことが大切です。ケースは複雑で曖昧なコンサルティングの現実を反映するよう作られているため、途中で詰まる場面が出ることもあります。行き詰まったら面接官にそう伝えて追加の情報を求めるか、別の筋道で考え直しましょう。
前提を示して簡潔に伝え面接官の意見を取り入れる
解決策を伝える場面では、正確で明確、簡潔な言葉で話し、流行りの言葉は避けるよう勧められています。話す前に置いた前提を示し、話が進んで前提を変える必要が出たら、その場で見直しましょう。
面接官に意見を求め、もらった意見をすぐに自分の答えに取り入れることも大切です。一方で、自分が正しいと考える点は、根拠を示して立場を保ちましょう。
ケース面接は選考の場であると同時に、面接官と関係を築く機会でもあります。目を合わせて対話し、面接官が知りたいことや目的に沿って考えを伝えましょう。
実行して成果が出る解決策かをCEOや株主の立場から見直す
解決策を示す前に、その案を実行したら成果が具体的に出て、数字で測れ、長く続くかを見直しておきましょう。論理と知識で問題の本質を見極め、そうした成果を生む解決策を組み立てることが勧められています。複雑な問題に単純な解決策はめったにないので、一つの策で全部を解決する方法を探す必要はありません。
コンサルティングでは、論理的なだけでなく創造的であることも必要です。CEOや株主の立場に立って慣習を問い直し、他の誰かのために問題を解いていることを忘れずに、フレームワークに頼りすぎていないかを確かめてください。
ATカーニー日本オフィスは、主要産業の企業に戦略策定から変革の実行まで一貫した支援を提供してきました。28卒サマージョブの最終日の発表でも、課題の構造化や論理の精度に加え、組織を実際に動かす提案になっているかが重視されます。
ジョブの発表の評価はケース面接の評価基準とは別ですが、ジョブで優秀と判断された参加者には最終面接が案内されます。ケース面接の練習でも、解決策ごとに誰がいつ実行し、どんな成果が見込めるかまで説明できるかを確かめましょう。
出典:Kearney「Crack the case」、A.T. カーニー「採用情報」、A.T. カーニー「28卒 サマージョブ採用」
ケース面接対策について詳しく知りたい方は、Strategistsが無料で公開しているケース面接の教科書をご覧ください。
公式の練習ケースで販促の効果が競合より小さい原因を探す
心得を読んだら、ATカーニーが採用ページで公開している練習ケースで実際に試してみましょう。事実の確認から原因の仮説、改善計画まで、順に書き出しながら解いていきます。
練習ケースは販促期間の売上の伸びが競合より小さい小売チェーンの相談
練習ケース「promotional planning」のクライアントは、全国展開する食品・ドラッグストアのチェーンです。このチェーンは、競合に市場シェアを奪われ続けています。価格は、通常価格と販促での値下げを組み合わせるハイ・ロー価格戦略で決められています。
業界平均と比べると、このチェーンは販促期間中の売上の伸びが競合ほど大きくありません。ケースの問いは、商品を販促するときの売上の伸びを大きくするには、どのようなアプローチをとるかです。
模範解答の本文は公開されていないため、以下の仮説と改善計画は、Strategistsが示す解き方の一例です。
練習ケースの原文には、売上の伸びや欠品率の数字が載っていません。以下で計算に使う数字は、面接官がこう答えたという想定で置いた練習用の仮定です。
回答の手引きは、Step 1で売上の伸びが期待を下回る原因を特定し、Step 2で業務の流れを改善する計画を示すよう求めています。解き進める流れは、同じページのフローチャートに次のように示されています。
- ケースの詳細の確認と主な課題の特定(確認の質問、課題の分類)
- 仮説の立案
- 仮説の検証と修正
- 分かったことのまとめと結論
- 実現可能性・リスク・見込める効果を踏まえた、実行できる解決策の提案
Step 1はフローチャートの前半の3つ、Step 2は最後の提案に当たると考えて解き始めましょう。
出典:Kearney「Case example: promotional planning」
価格の条件が競合と同じことから原因の候補を絞る
原因を探す前に、確認の質問で分かった条件を、打ち手を絞る条件と原因を絞る条件に分けましょう。追加情報によると、エブリデー・ロー・プライス(毎日低価格)への価格戦略の転換は選択肢にないため、価格戦略を変える打ち手は外れます。
各地域には、大手のハイ・ロー型の競合が1〜2社あります。クライアントの通常価格、販促の時期、割引率は、各市場で競合とほぼ同じです。
条件を分けたら、売上の伸びの差がどれほどの大きさかを数字でつかみます。面接官に売上の数字を質問すると、次の答えが返ってきたとしましょう。
- 販促商品の通常の週の売上は、1店舗あたり100万円
- 販促の週の売上は、競合が通常の週の1.5倍、クライアントが1.2倍
- クライアントの店舗数は500店、販促の回数は年20回
数字はどれも練習用の仮定で、Kearneyの練習ケースにある数字ではありません。価格も時期も割引率も競合と同じなので、クライアントの客も競合の客と同じだけ買いたいはずです。そう考えると、クライアントの販促の週の需要は、100万円×1.5=150万円と置けます。
実際の売上は100万円×1.2=120万円なので、1店舗の1回の販促で150万円−120万円=30万円の差が出ている計算です。
価格の条件が競合と変わらないなら、売上の伸びの差を生む原因は価格以外にあると考えられます。追加情報の残りは店舗と物流センターの発注と客の苦情の説明なので、まず、販促期間に商品が店頭にそろっていないのではないかと疑いましょう。
出典:Kearney「Case example: promotional planning」
店舗と物流センターの発注の流れから欠品の仮説を立てる
販促商品の在庫を確かめるには、店舗と物流センターでの発注の流れを追うことから始めましょう。練習ケースでは、店長が販促の数週間前に、物流センターへ販促商品を発注します。発注量は、多くの場合、過去の似た販促での発注量に加え、その商品が前回販促されてからの期間や、経験にもとづく勘といった主観的な要素で決まります。
多くの店長には食品業界で少なくとも10年の経験がありますが、経験による勘で販促ごとの売れ行きの違いを読み切れるとは限りません。
販促中に棚の品薄や欠品に従業員が気づけば店長が追加で発注できますが、締め切りは午後の半ばで、商品は翌朝に届きます。店舗が客からの苦情で初めて欠品に気づくこともあるため、追加の発注だけでは販促中の欠品を防ぎきれない場面があると考えられます。
店舗から発注が届いても、物流センターのバイヤーには、それを仕入先への販促用の発注に反映できるだけのリードタイムがありません。バイヤーが仕入量を決める目安は、通常、過去の似た販促での販売数量です。
練習ケースでは、販促期間中に販促商品が棚にないという苦情が、客から日常的に寄せられています。客は、普段使う商品が手頃な価格で置いてある限り、たいてい特定の店に通い続けるとされています。この条件を裏返すと、販促商品の欠品が続けば、客がほかの店へ移るきっかけにもなりかねません。
ここまでの事実をもとに、「発注量が販促の売れ行きに見合わず、販促期間に欠品が起き、本来伸びるはずの売上を逃している」という仮説を立てましょう。
仮説を数字で確かめられるよう、販促の週の売上を「販促の週の需要×(1−欠品率)」の式に分けます。ここでの欠品率は、販促の週の需要のうち、棚に商品がなくて売れなかった割合です。この式を用意しておけば、面接官から欠品率を聞いた時点で、30万円の差を欠品で説明できるかを計算で確かめられます。
出典:Kearney「Case example: promotional planning」
原因を確かめたうえで発注の仕組みを直す改善計画を示す
立てた仮説は、改善計画に入る前に面接官への質問で確かめましょう。面接官に尋ねて確かめる項目には、たとえば次のようなものがあります。
- 販促期間中の欠品率
- 店舗の発注量と実際の販売数量の差
- 競合の店舗での販促商品の欠品の状況
面接官の答えが仮説と合わなければ、フローチャートにあるとおり仮説を修正し、別の原因を探しましょう。
ここでは、面接官が次のように答えたとします。
- クライアントの販促期間中の欠品率は20%
- 競合の店舗では、販促商品の欠品はほとんどない
この答えも練習用の仮定です。式に当てはめると、クライアントの販促の週の売上は150万円×(1−20%)=120万円になります。実際の売上の120万円と一致するため、30万円の差は欠品でほぼすべて説明できると分かります。年間では、30万円×500店×20回=30億円の売上を逃している計算です。
欠品が原因だと確かめられたら、Step 2の改善計画に移れます。打ち手の例として、次の3つが考えられます。
- 過去の販促の販売実績にもとづく発注量の予測
- 物流センターの仕入れに間に合う時期への、店長の発注の前倒し
- 客の苦情より先に欠品を知るための在庫の確認の仕組み
打ち手の効果を概算する手がかりは、欠品率がどこまで下がるかです。面接官から、販促の週の売上の伸びを40%以上にしたいという目標が示されたとしましょう。目標の売上は100万円×1.4=140万円なので、欠品率は1−140万円÷150万円=約6.7%以下に下げる必要があります。
発注量の予測だけで欠品率が20%から10%に下がると置くと、売上は150万円×(1−10%)=135万円です。伸びは35%にとどまり、目標の40%には5ポイント足りない計算です。在庫の確認の仕組みも加えて欠品率が5%まで下がると置けば、売上は150万円×(1−5%)=142.5万円になり、伸びは42.5%で目標を上回ります。
取り戻せる売上は、1店舗の1回の販促で142.5万円−120万円=22.5万円です。年間では22.5万円×500店×20回=22.5億円になります。欠品率の下がり幅はどれも練習用の仮定なので、面接では見込みを面接官に確かめてから計算に入る必要があります。
フローチャートの最後の項目に沿って、打ち手ごとに実現可能性とリスク、見込める効果を添えて提案しましょう。発注を前倒しする打ち手なら、店長がより早い時点で売れ行きを見込む必要があり、見込みが外れるリスクもあわせて伝えることが大切です。
面接官への結論は、売上の伸びが競合より小さい原因は販促期間の欠品にあり、発注量の予測と在庫の確認の仕組みを組み合わせれば目標の40%以上に届く、という形でまとめます。
出典:Kearney「Case example: promotional planning」
- 本番形式で模擬ケース面接を実施
- 現状のレベル・改善点をフィードバック
- 内定への戦略がわかる
※少数精鋭での運営のため、枠が埋まり次第締め切ります。
2030年のキャッシュレス決済額を推定して将来予測の問題を練習する
販促計画のケースは条件が与えられた問題でしたが、ケース面接では数量を自分の仮定から見積もる場面もあります。Strategistsが作った練習用の例題で、式の立て方から統計での検算、将来の値に幅を持たせる方法までを1問通して解いてみましょう。
決済額を支出の総額とキャッシュレス比率の掛け算に分ける
この例題は「2030年の日本のキャッシュレス決済額はいくらか」という問いで、ATカーニーの過去問や実際の出題ではありません。対象はクレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済での支払いで、定義は経済産業省の国内指標にそろえています。
キャッシュレス決済額を、支出の総額とキャッシュレス比率の掛け算に分けると、2つの要素を別々に見積もれます。現在の決済額は人口から出した支出の総額に比率を掛け、2030年の決済額は比率だけを変えて、同じ式で求めましょう。
2025年の実績では、キャッシュレス決済額の82.7%(134.6兆円)をクレジットカードが占めています。残りは、コード決済が10.2%(16.6兆円)、電子マネーが3.7%(6.0兆円)、デビットカードが3.4%(5.5兆円)です。支払い手段ごとに積み上げるより、全体の比率で考えるほうが計算の手間を減らせます。
出典:経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
人口と1人あたりの支出から現在の決済額を推定して統計と比べる
現在の決済額の推定は、人口と1人あたりの支出から支出の総額を出すところから始まります。2026年9月1日現在(概算値)の総人口は1億2,265万人です。計算では1.2億人に丸め、1人あたりの年間の支出を200万円(月に約17万円)と仮定しましょう。
1.2億人に200万円を掛けると、支出の総額は240兆円になります。現在のキャッシュレス比率を55%と見込むと、決済額の推定は240兆円×55%で132兆円です。1人あたりの支出と比率の見込みは、統計を知らない前提で置いた練習用の仮定で、実測値ではありません。
推定を終えたら、公表されている実績と比べて、どの仮定がずれていたかを確かめましょう。2025年のキャッシュレス決済比率(国内指標)は58.0%、キャッシュレス決済額は162.7兆円です。推定の132兆円は実績より約30.7兆円少なく、約19%下回っています。
キャッシュレス決済比率の分母には、内閣府「国民経済計算」(名目)の値が使われています。その分母の規模を実績から逆算すると、162.7兆円÷58.0%で約280.5兆円です。約280.5兆円を1.2億人で割ると1人あたり約234万円になり、仮定した200万円は低すぎたことが分かります。
支出だけを実績の水準に直すと、決済額は280兆円×55%で約154兆円です。比率だけを58%に直すと、240兆円×58%で約139兆円にとどまります。支出を直したときのほうが実績の162.7兆円に近づくため、ずれの大部分は支出の仮定から来ています。
自分で解くときも、実績との差が大きければ仮定を1つずつ実績の水準に直し、どの仮定を見直すかを決めてください。
出典:総務省統計局「人口推計」、経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
2030年の比率を3つのシナリオで仮定して決済額に幅を持たせる
2030年の決済額を推定するときは、分母を実績から逆算した約280兆円のまま横ばいと仮定し、比率の変化だけで考えましょう。経済産業省は、国内指標でキャッシュレス決済比率80%を将来的な目標とし、2030年までに国内指標で65%にする中間目標を示しています。
中間目標の65%を基本シナリオとし、その前後に保守と楽観のシナリオを設けると、3つの決済額は次のとおりです。
- 保守シナリオ(比率62%)は280兆円×62%=173.6兆円
- 基本シナリオ(比率65%)は280兆円×65%=182兆円
- 楽観シナリオ(比率68%)は280兆円×68%=190.4兆円
62%と68%は練習のための仮定で、統計にもとづく予測ではありません。基本シナリオでは、2025年の58.0%から5年で約7ポイント上げる必要があり、年に約1.4ポイントずつ上がる計算になります。面接では、この上昇幅に無理がないかも説明しましょう。
出典:経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
指標の定義で比率が変わることを最初の質問で確かめる
キャッシュレス決済比率は、どの指標で測るかによって値が変わります。国際比較指標の分母には持ち家の帰属家賃(持ち家に住む人も家賃を払っているとみなして計算した額)などが含まれ、約57兆円(約17%相当)を占めます。2020年〜2024年の実績では国内指標のほうが国際比較指標より8〜9%程度高く、2030年の中間目標も国際比較指標では55%と別の値です。
定義を確かめずに解き始めると、同じ問いでも前提にする比率が変わってしまいます。問いを受け取ったら、キャッシュレスに何を含め、どの指標で比率を測るかを、最初の質問で面接官に確かめましょう。
出典:経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
ケース面接の練習では声に出して解き第三者の意見をもとに見直す
販促計画のケースとキャッシュレス決済額の例題は、読んで理解するだけでは本番で同じように解けるとは限りません。2問を声に出して解き直し、行動面接で話す経験の準備もあわせて進めましょう。
練習ケースと例題を時間を区切って声に出して解き直す
コンサルタント職に応募する方には、ケーススタディやビジネス上の問題、計算を、プレッシャーのかかった状態で解く練習が勧められています。
練習ケースと例題は、時間を区切って声に出して解き直しましょう。解き直す声を録音して聞き返すと、置いた前提を口に出さないまま計算や結論へ進んだ箇所が分かります。分かった箇所には印を付け、次に解き直すときはその箇所で前提を口に出してください。
販促計画のケースを解いた後に、心得の項目と自分の回答を照らし合わせて抜けていた項目を書き出しておくと、次に解き直すときに直す点を決められます。
その他のケース面接対策のコツや押さえておくべきポイントは、Strategistsが無料で公開しているケース面接の教科書でご確認ください。
自分では気づきにくい考え方の癖は第三者に解答を聞いてもらって見つける
一人で解き直しているうちは、説明を聞いた相手がどこで話についていけなくなるかや、自分の考え方の癖が分からないままになります。販促計画のケースなら、原因の仮説を立てるまでの説明を第三者に聞いてもらい、根拠が足りないと感じた箇所を具体的に指摘してもらいましょう。
中途で応募する方に向けては、ATカーニー日本オフィスが会社紹介のオンラインセミナーで、休日選考会やケース勉強会などを案内しています。セミナーの対象は社会人・第二新卒・海外キャリアの人です。勉強会の中身は、セミナーの案内で確かめてください。
面接官の意見をすぐ答えに取り入れる練習は、意見を返してくれる相手がいなければできません。Strategistsは、経験者に面接官役を頼んでケースを解き、受けた指摘をその場で答えに反映する練習を重ねることが大切だと考えています。
行動面接に向けて経験をSTARの形で話せるようにする
ケース面接の練習と並行して、行動面接で話す経験も準備しておきましょう。行動面接の質問には、STAR(状況、課題、行動、結果)の形で答えを組み立て、簡潔に明確に、自信をもって答えることが勧められています。
学業や仕事の経験から、状況と課題、自分が取った行動、その結果を1つずつ書き出してください。
なぜATカーニーに入りたいのかを話せるようにしておくことも必要です。ファームの価値観や文化、最近の取り組みを調べ、業界の最新の動向についても話せるようにしておくことが勧められています。
ATカーニーは面接を対話と捉え、候補者の好奇心、寛大さ、大胆さ、連帯、情熱を見て、中核の価値観と合うかを確かめています。調べた価値観や取り組みと自分の経験がどうつながるかを、STARで書き出した経験の横に1行ずつ書き添えておきましょう。
まとめ
ATカーニーの心得、練習ケースの回答の手引き、フローチャートを並べると、事実を確かめて仮説を立て、実行できる解決策を伝えるという順序が共通しています。体験記の過去問の設問文をいくつ覚えても、この順序を面接官の前で声に出してたどれるかは確かめられません。
販促計画の練習ケースを、時間を区切って声に出して解いてみましょう。自分が最善だと考える解決策を筋道立てて話せるようにしておくことが、ATカーニーの選考を勝ち抜く近道です。
本記事のテーマを頭で理解しても、実際のケース面接で使いこなせるかどうかは別問題です。
「示唆が出せない」「分析が浅い」といった課題は独学では気づきにくく、放置すると本番まで改善されないまま終わることも少なくありません。
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