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【戦コン出身者監修/中途向け】カーニー(KEARNEY)のケース面接を突破し内定する方法(過去問・MBB内定者による解説付き)

世界有数の戦略コンサルティングファームであるA.T. カーニー(以下、カーニー)への転職は、多くのビジネスパーソンにとって魅力的なキャリアパスの一つです。しかし、その選考は非常に難易度が高く、特にケース面接は合否を分ける最大の関門と言えるでしょう。

「カーニーの中途採用選考って、具体的にどんな内容なの?」
「ケース面接では何が問われて、どう対策すればいいんだろう?」
「他のファームと比べて、カーニーの選考にはどんな特徴があるの?」

この記事では、戦略コンサル転職支援のプロフェッショナルであり、MBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)やカーニーを含むトップファームへの内定者を多数輩出してきた「ケース面接対策塾Strategists」が、カーニーの中途採用選考の全貌を、最新の傾向を踏まえ徹底的に解説します。特に、選考の核となるケース面接については、具体的な例題を用いて、思考プロセスから面接官の評価ポイントまで詳解します。

カーニーへの転職を本気で目指すあなたが、自信を持って選考に臨み、内定を勝ち取るための実践的な情報が満載です。



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1. 【記事のサマリー】カーニー中途採用選考突破の鍵は「ケース面接」にあり!

A.T. カーニーの中途採用選考は、書類選考、複数回の面接(主にケース面接とビヘイビア面接)で構成されます。各ファネルで一定数が絞られますが、特に合否を大きく左右するのがケース面接です。

カーニーのケース面接は、中途採用においては比較的オーソドックスな「市場規模推定(フェルミ推定)」や「売上向上」「新規事業立案」といったビジネスケースが中心です。時々いわゆる「発展系・応用系」といわれるような型破りな問題も出題されます。いずれにしても論理的思考力、構造化能力、仮説構築・検証力といったコンサルタントとしての基礎体力がストレートに問われます。

ビヘイビア面接も基本的に実施され、志望動機、これまでの経験、コンサルタントとしての適性などが深掘りされます。「なぜカーニーなのか」「なぜコンサルタントなのか」を、過去・現在・未来の経験とキャリアプランを一貫したストーリーで語れるかが重要です。英語面接の有無はポジションや時期によって異なりますが、最近では必須ではないケースも増えています。

この記事では、カーニーのファーム概要から、選考フローの詳細、各面接のポイント、そして具体的なケース問題(フェルミ推定:エナジードリンク市場規模、ケース面接:エナジードリンク売上向上)の解き方までを、MBB面接官の視点も交えながら徹底的に解説します。

カーニーへの転職を成功させるためには、ケース面接で高いパフォーマンスを発揮することが不可欠です。 本記事を通じて、そのための具体的な対策と戦略を掴んでください。

2. A.T. カーニーとは?ファームの特徴と中途採用の魅力

A.T. カーニー(A.T. Kearney)は、1926年に米国シカゴで設立された、世界で最も歴史のある経営コンサルティングファームの一つです。創設者であるアンドリュー・トーマス・カーニーは、マッキンゼー・アンド・カンパニーの最初のパートナーの一人であり、カーニーはマッキンゼーから分社独立する形で誕生しました。

カーニーの主なファームとしての特徴:

  • 「結果主義」と「実行支援」への強いコミットメント:
    カーニーは、単に戦略を策定するだけでなく、クライアントが実際に成果を出し、変革を実現するまでの「実行支援」に重きを置いていることで知られています。「Tangible Results(目に見える成果)」をモットーに、クライアントと深く協働し、戦略が絵に描いた餅で終わらないよう、現場レベルまで踏み込んだコンサルティングを提供します。この実践的なアプローチは、多くのクライアントから高い信頼を得ています。
  • 「オペレーション」と「サプライチェーン」領域における圧倒的な専門性:
    歴史的に製造業やサプライチェーンマネジメント(SCM)のコンサルティングに強みを持ち、調達改革、生産性向上、コスト削減といったオペレーション領域では世界トップクラスの専門性を誇ります。近年では、デジタル化の進展に伴い、デジタルトランスフォーメーション(DX)やアナリティクスを活用したオペレーション改革も積極的に手がけています。
  • 「少数精鋭」と「実践的な人材育成」:
    グローバルで見ても、MBBと比較するとファームの規模はややコンパクトであり、少数精鋭のプロフェッショナル集団という色彩が強いです。その分、若手でも早期から責任ある仕事を任され、クライアントの経営層と直接対峙する機会が多く、実践を通じてコンサルタントとしてのスキルを磨くことができます。「Up or Out」のカルチャーはMBBほど厳しくないと言われることもありますが、高いプロフェッショナリズムと成果へのコミットメントは同様に求められます。
  • 「人間味」と「協調性」を重視するカルチャー:
    カーニーの社員は「カーニーピープル」と称され、論理的思考力や分析力はもちろんのこと、人間的な魅力や協調性も重視される傾向があります。クライアントやチームメンバーと良好な関係を築き、共に汗を流して目標達成を目指す、というマインドセットが尊重されます。比較的フラットで、チームワークを重視する社風と言われています。
  • グローバルネットワークと多様なインダストリーカバレッジ:
    世界40カ国以上にオフィスを展開し、グローバルな知見とネットワークを有しています。得意とする製造業、消費財・小売、自動車、化学、エネルギーといったインダストリーに加え、金融、通信、ヘルスケアなど、幅広い産業のクライアントに対してサービスを提供しています。

カーニーの中途採用の魅力:

カーニーへの中途入社は、経験者にとって以下のような魅力があります。

  1. 即戦力としての活躍機会: これまでの職務経験や専門性を活かし、早期からプロジェクトの重要な役割を担い、クライアントの課題解決に直接貢献できる可能性があります。特にオペレーション改革や特定業界の知見を持つ人材は高く評価される傾向にあります。
  2. 戦略策定から実行まで一貫した経験: 戦略立案に留まらず、その戦略を現場に落とし込み、具体的な成果を生み出すまでのプロセスに深く関与することで、ビジネスパーソンとしての総合力を高めることができます。
  3. グローバルなキャリアパス: 希望と実力次第では、海外オフィスでの勤務やグローバルプロジェクトへの参画など、国際的なキャリアを築くチャンスがあります。
  4. 専門性の深化と新たな挑戦: これまでの専門性をさらに深掘りすることも、新たな領域に挑戦することも可能です。カーニーは多様な業界・テーマのプロジェクトを扱っており、自身のキャリアを主体的にデザインしていくことができます。
  5. 魅力的な報酬と市場価値の向上: 高い報酬水準に加え、カーニーでの経験は転職市場においても高く評価され、将来のキャリアの選択肢を大きく広げることができます。

カーニーは、戦略コンサルタントとしての確かな実力を身につけ、クライアントの「目に見える成果」に貢献したいと考えるビジネスパーソンにとって、非常に魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。次の章では、そのカーニーへの切符を掴むための選考プロセスについて詳しく見ていきます。

3. カーニー中途採用の選考フロー

カーニーの中途採用選考は、他の戦略コンサルティングファームと同様に、複数のステップを経て行われます。各ステップで候補者の適性や能力が多角的に評価され、段階的に絞り込みが行われます。

一般的な選考フロー(中途採用):

  1. 書類選考(レジュメ・職務経歴書、カバーレター/エッセイ)
  2. Webテスト / 筆記試験(実施される場合とされない場合あり)
  3. 面接(複数回:主にケース面接とビヘイビア面接)
    • 1次面接(コンサルタント / マネージャークラス)
    • 2次面接(マネージャー / プリンシパルクラス)
    • 最終面接(パートナークラス)
    • ※面接回数や面接官の役職は、応募するポジションや候補者の経験によって変動します。

各ファネルの概要と通過率(推定):

  • 1. 書類選考:
    • 提出書類: 通常、和文・英文の職務経歴書(レジュメ)、カバーレター、または志望理由などを問うエッセイが求められます。
    • 評価ポイント:
      • これまでの職務経験における実績(特に定量的な成果)。
      • 論理的思考力や問題解決能力のポテンシャル(職務経歴の記述の仕方などから判断)。
      • コンサルタントとしての適性(知的好奇心、成長意欲、コミュニケーション能力など)。
      • 「なぜカーニーなのか」「なぜコンサルタントなのか」という志望動機の明確さと熱意。
  • 2. Webテスト / 筆記試験:
    • 実施有無: 中途採用の場合、必ずしも全員に課されるわけではなく、書類選考の結果や応募ポジションによって判断されることが多いようです。
    • 評価ポイント: 基礎的な地頭の良さ、論理的思考力、情報処理速度、計数能力。
  • 3. 面接(ケース面接・ビヘイビア面接):
    • 回数と面接官: 通常2~4回程度。1次・2次面接はコンサルタント~プリンシパルクラス、最終面接はパートナークラスが担当することが一般的です。
    • 評価ポイント:
      • ケース面接: 論理的思考力、構造化能力、仮説構築・検証力、分析力、ビジネスセンス、コミュニケーション能力。
      • ビヘイビア面接: 志望動機、自己PR、過去の経験(リーダーシップ、困難克服など)、キャリアプラン、コンサル適性、カルチャーフィット、人間的魅力。
      • Strategists的アドバイス:
        • ケース面接の重要性: 中途採用選考において、ケース面接の出来が合否を決定づけると言っても過言ではありません。 カーニーのケース面接は、奇をてらった問題よりも、ビジネスの原理原則に基づいたオーソドックスな問題が多い傾向にあります。したがって、論理思考や構造化といった基礎を徹底的に固めることが最も重要です。Strategistsの教材や個別指導で、質の高いインプットと実践的なアウトプット練習を繰り返しましょう。
        • ビヘイビア面接の準備: 自分の職務経歴や成功体験・失敗体験を「状況→課題→行動→結果→学び」のフレームワークで整理し、コンサルタントとしての適性や成長ポテンシャルを効果的に伝えられるように準備します。「なぜカーニーなのか」という問いに対しては、カーニーの強みや特徴(結果主義、オペレーション改革、協調的なカルチャーなど)と自身の経験・価値観・キャリアゴールを結びつけて、熱意をもって語ることが重要です。

選考全体を通じての注意点:

  • 一貫性: 書類選考から最終面接まで、自身の強みや志望動機、キャリアプランに一貫性を持たせることが重要です。
  • カーニーへの理解: ファームの歴史、強み、カルチャー、最近のプロジェクト事例などを事前にリサーチし、面接の中でカーニーへの深い理解と熱意を示すことが求められます。
  • 逆質問の準備: 面接の最後には必ず逆質問の機会があります。単なる疑問解消だけでなく、自身の知的好奇心や入社意欲を示すチャンスと捉え、質の高い質問を複数準備しておきましょう。

カーニーの中途採用は狭き門ですが、各選考ステップで何が評価され、どう対策すべきかを理解し、十分な準備をすれば、必ず道は拓けます。次の章では、最重要関門であるケース面接の出題傾向と評価ポイントについて、さらに詳しく解説します。

4. 最重要関門!カーニーのケース面接:出題傾向と評価ポイント

カーニーの中途採用選考において、ケース面接は候補者の論理的思考力、問題解決能力、ビジネスセンスなどを総合的に評価するための最重要プロセスです。ここでのパフォーマンスが合否に直結すると言っても過言ではありません。

カーニーのケース面接の主な出題傾向(中途採用):

カーニーのケース面接は、MBB他ファームと比較すると、オーソドックスな売上向上やフェルミ推定のようなお題がベースになりつつも、やや風変わりな発展系のケースの出題もみられます。本記事ではオーソドックスな売上向上やフェルミ推定を例題に以下で解説を行います。(関連記事:発展系ケースの解説記事もご覧ください。)

  • 典型的な出題テーマ:
    1. 売上向上/利益改善:
      • 「ある企業の売上を3年で20%向上させるには?」
      • 「赤字が続く〇〇事業部の収益性を改善する施策を提案してください」
      • 「クライアント企業の主力商品の市場シェアが低下しています。原因を特定し、対策を考えてください」
      • これは最も頻出するパターンの一つです。市場分析、競争環境分析、コスト構造分析、打ち手の立案と評価などが求められます。
    2. 市場規模推定(フェルミ推定):
      • 「日本国内における〇〇(例:ペットボトルのコーヒー、電動自転車)の年間市場規模を推定してください」
      • 「ある空港の年間利用者数はどのくらいか?」
      • 多くの場合、ビジネスケースの導入として、まず市場規模を推定させ、その後に具体的な戦略立案へと進む形式が見られます。
    3. 新規事業立案/市場参入戦略:
      • 「〇〇(既存企業)が、△△(新規市場)に参入すべきか検討し、参入する場合の戦略を提案してください」
      • 「クライアント企業の持つ技術やアセットを活用して、新しい事業を立案してください」
      • 市場の魅力度評価、自社の強み・弱み分析、ビジネスモデル構築、リスク評価などが求められます。
    4. その他(頻度は低いが可能性あり):
      • コスト削減: 「クライアント企業の製造コストを10%削減するには?」
      • M&A戦略: 「〇〇企業を買収すべきか検討してください」
      • オペレーション改善: (カーニーの強み領域であり、関連する経験者には出題される可能性あり)「クライアント企業のサプライチェーンの効率を改善するには?」
  • ケースの形式:
    • インタラクティブ形式: 面接官と対話しながら進める形式が一般的です。候補者が質問をしたり、面接官から追加情報やヒントが与えられたりしながら、議論を深めていきます。
    • 資料読み取り型: まれに、簡単なグラフやデータが提示され、そこから情報を読み取って分析・考察を進める形式もあります。
  • 時間配分:
    • フェルミ推定単独であれば5~10分程度。
    • ビジネスケースは、思考時間(数分~10分程度)が与えられた後、30分~40分程度のディスカッションで進行することが多いです。

面接官は何を見ているのか?カーニーの評価ポイントの核心:

カーニーの面接官は、ケース面接を通じて候補者の以下の能力を評価しています。

  1. 論理的思考力 (Logical Thinking):
    • 構造化能力: 複雑な問題をMECE(モレなくダブりなく)かつ本質的な切り口で分解し、全体像を把握できるか。
    • 因果関係の特定: 事象の表面的な原因ではなく、根本的な原因や要素間の関係性を見抜けるか。
    • 一貫性のある論理展開: 結論に至るまでの思考プロセスが、論理的に矛盾なく一貫しているか。
  2. 仮説構築・検証力 (Hypothesis Driven Approach):
    • 「筋の良い」仮説の設定: 限られた情報から、問題解決に繋がりうる質の高い仮説を立てられるか。
    • 効率的な検証プロセス: 設定した仮説を検証するために、どのような情報が必要で、どう分析すべきかを考え、実行できるか。
    • 柔軟な思考: 新たな情報や面接官の指摘を踏まえ、自身の仮説を柔軟に見直し、進化させられるか。

3. ビジネスセンス (Business Acumen):
* 現実的な視点: 提案する施策が、実際のビジネスの現場で実行可能か、現実的なインパクトが見込めるか。
* 業界・企業への理解: ケースの舞台となる業界や企業の特性、競争環境などをある程度理解し、それを踏まえた考察ができるか(中途採用では特に見られる)。
* 数値に対する感覚: 売上、コスト、利益、市場規模といった数値に対して、妥当な感覚を持っているか(フェルミ推定の精度にも関連)。
* クライアント志向: 誰の課題を解決しようとしているのか、クライアントの立場に立った思考ができるか。

  1. コミュニケーション能力 (Communication Skills):
    • 明確かつ簡潔な説明: 自分の考えを、相手に分かりやすく、結論ファーストで論理的に伝えられるか。
    • 傾聴力と対話力: 面接官の質問や意図を正確に理解し、建設的なディスカッションを通じて思考を深められるか。
    • プレゼンス: 自信を持って、落ち着いて自分の意見を述べられるか。
  2. カーニーらしさ(カルチャーフィットの可能性):
    • 結果へのこだわり: 「Tangible Results」を重視するカーニーの文化に合致するか。単なる分析に終わらず、具体的な成果に繋がる施策を意識しているか。
    • 協調性とチームワーク: クライアントやチームメンバーと良好な関係を築き、協力して課題解決に取り組む姿勢があるか。
    • 知的好奇心と成長意欲: 新しいことへの関心や、困難な課題を通じて成長しようとする意欲があるか。

Strategists的 ケース面接突破の鍵:

  • 基礎の徹底: 奇をてらう必要はありません。論理思考、構造化、仮説検証といったコンサルティングの基本動作を徹底的に体に染み込ませることが最も重要です。
  • 「なぜ?」の追求: 表面的な事象にとらわれず、常に「なぜそうなるのか?」「本質的な課題は何か?」と問い続けることで、思考の深さを示します。
  • インタラクティブな議論の意識: 面接官は壁打ち相手であり、議論を通じてより良い結論を導き出すパートナーです。一方的に話すのではなく、適度に質問を投げかけたり、面接官の反応を見ながら進めたりする意識が重要です。
  • 時間管理: 限られた時間の中で、思考、分析、ディスカッションをバランス良く行う必要があります。完璧を目指すあまり時間切れになるのは避けましょう。
  • 熱意とポジティブさ: 困難な課題に対しても、前向きに、楽しんで取り組む姿勢は高く評価されます。

カーニーのケース面接は、あなたのコンサルタントとしてのポテンシャルを総合的に見極める場です。付け焼き刃の知識やテクニックではなく、本質的な思考力と、それを効果的に伝えるコミュニケーション能力を磨き上げることが、選考突破への最短距離となります。

5. ビヘイビア面接・英語面接のリアルと対策

ケース面接と並んで、カーニーの中途採用選考で重要な位置を占めるのがビヘイビア面接です。また、ポジションや時期によっては英語面接が実施されることもあります。それぞれの特徴と対策ポイントを見ていきましょう。

ビヘイビア面接:あなたという「人間」を深掘りする

ビヘイビア面接(行動特性面接)は、過去のあなたの行動や経験を通じて、コンサルタントとしての適性、価値観、人間性、カルチャーフィットなどを見極めることを目的としています。カーニーでは、基本的に各面接の後半や、ケース面接とは別に時間を設けて実施されることが多いです。

  • 主な質問内容:
    1. 自己紹介・職務経歴: これまでのキャリアの概要と、そこで何を成し遂げてきたか。
    2. 志望動機:
      • 「なぜコンサルタントになりたいのか?」
      • 「なぜ数あるファームの中でカーニーなのか?」
      • 「カーニーで何を成し遂げたいのか?」
    3. 過去の経験に基づく質問(STARメソッドを意識して回答):
      • 「これまでの仕事で最も困難だった経験と、それをどう乗り越えたか?」
      • 「リーダーシップを発揮した経験は?」
      • 「チームで何かを成し遂げた経験について教えてください。その中でのあなたの役割は?」
      • 「最も大きな失敗経験と、そこから何を学んだか?」
      • 「最も成果を上げた、あるいは誇りに思う経験は?」
      • 「意見の対立があった際に、どのように解決しましたか?」
    4. 自己PR・強み/弱み:
      • 「あなたの強みと弱みを教えてください。それをコンサルタントとしてどう活かせる/克服しますか?」
      • 「周りの人からどのような人だと言われますか?」
    5. キャリアプラン:
      • 「5年後、10年後、どのようなコンサルタントになっていたいですか?」
      • 「将来的にどのようなキャリアを考えていますか?」
    6. 逆質問: 候補者から面接官への質問。
  • 評価ポイント:
    • 一貫性のあるストーリー: 過去の経験、現在の志望動機、将来のキャリアプランが論理的に一貫しているか。
    • 自己分析の深さ: 自身の強み・弱み、価値観、行動特性を客観的に理解できているか。
    • コンサルタント適性: 問題解決能力、リーダーシップ、チームワーク、コミュニケーション能力、プレッシャー耐性、知的好奇心、成長意欲、プロフェッショナリズムなどが、具体的なエピソードを通じて示されているか。
    • カーニーへの志望度の高さとカルチャーフィット: カーニーの理念や特徴(結果主義、オペレーション改革への強み、協調的な社風など)を理解し、それに共感しているか。自分の価値観や働き方がカーニーのカルチャーに合致していることを示せているか。
    • 人間的魅力とコミュニケーション能力: 率直さ、誠実さ、熱意、ポジティブさなどが感じられるか。円滑なコミュニケーションが取れるか。
  • Strategists的 ビヘイビア面接突破のポイント:
    • 「過去→現在→未来」の一貫したストーリーを構築する:
      • 過去(Why Me?): これまでの経験で培ってきたスキルや価値観、成功体験や失敗からの学びを具体的に語る。
      • 現在(Why Consulting? Why Kearney?): なぜ今のタイミングでコンサルタントを目指すのか。そして、なぜ数あるファームの中でカーニーに強く惹かれるのか。カーニーの強みや特徴と自身の経験・価値観・目指す姿を結びつけて具体的に説明する。
      • 未来(What Next?): カーニーでどのようなコンサルタントになり、何を成し遂げたいのか。将来のキャリアビジョンを明確に語る。
    • 具体的なエピソード(STARメソッド)を複数準備する: 各質問に対して、状況(Situation)、課題(Task)、行動(Action)、結果(Result)を明確に、かつ簡潔に説明できるエピソードを複数用意しておく。特に、定量的な成果や、自分の思考プロセス・工夫した点を盛り込むことが重要。
    • 逆質問を戦略的に活用する: 単なる疑問解消ではなく、自分の知的好奇心や入社意欲を示すチャンス。面接官の役職や専門性に合わせた質問や、カーニーの今後の戦略やカルチャーに関する踏み込んだ質問をすることで、深い関心と考察力をアピールできる。

英語面接:最近の傾向と対策

カーニーはグローバルファームであり、英語力が重視されることは間違いありません。しかし、中途採用の選考プロセスにおいて、独立した英語面接が必ずしも全員に課されるわけではないのが最近の傾向のようです。

6. 【フェルミ推定 例題解説】「エナジードリンクの国内年間市場規模は?」

ここからは、カーニーのケース面接で出題される可能性のある具体的な例題を用いて、思考プロセスと解答のポイントを解説していきます。まずは、多くのビジネスケースの前提となる市場規模の把握、フェルミ推定です。

お題:日本国内におけるエナジードリンクの年間市場規模(金額ベース)を推定してください。(制限時間:5分)

フェルミ推定の進め方(カーニー選考を意識して):

  • 時間内に結論を出す: 5分という時間は非常に短いため、完璧さよりも、時間内に論理的なプロセスで概算値を出すことを最優先します。
  • 構造の明確化: どのような要素に分解して市場規模を算出するのか、その構造(計算式)を最初に明確に示します。
  • 仮定の根拠を簡潔に: 各パラメータに設定する数値には、簡潔でも良いので、なぜその数値を置いたのかの理由を説明できるようにします。
  • ディスカッションへの備え: 面接官からの深掘り(「なぜその分解?」「その数字の根拠は?」など)を想定し、自分の考えを補強できるようにしておきます。

ステップ1:前提確認とアプローチ設定(思考時間:〜30秒)

まず、お題の定義とスコープを明確にします。

  • 「エナジードリンク」の定義:
    • レッドブル、モンスターエナジー、ゾーンなどが代表例。
    • 炭酸を含み、カフェインやアルギニンなどの成分を含む清涼飲料水。
    • 栄養ドリンク(リポビタンDなど)やスポーツドリンクとは区別する。
    • 容量やフレーバーは問わない。
  • 「国内年間市場規模」の定義:
    • 日本国内で、1年間に消費者が購入する総額(小売価格ベース)。
  • アプローチの選択:
    今回も、消費者起点となる需要ベースのアプローチが最も仮定を置きやすく、論理展開しやすいと判断します。
    市場規模 = ①対象人口 × ②飲用率 × ③年間平均飲用本数 × ④平均単価

面接官への確認(例):
「エナジードリンクの定義は、レッドブルやモンスターエナジーに代表される、カフェイン等を含む炭酸飲料とし、栄養ドリンクやスポーツドリンクは除外する、という理解でよろしいでしょうか。市場規模は小売価格ベースの国内年間総販売額を推定します。アプローチとしては、対象人口、飲用率、年間飲用本数、平均単価を掛け合わせる需要ベースで進めたいと考えております。」

ステップ2:分解と構造化(思考時間:〜1分)

選択した需要ベースのアプローチを、より具体的な計算要素に分解・構造化します。

市場規模 = ①対象人口 × ②飲用率 × ③年間平均飲用本数 × ④平均単価

ここで、各要素をさらに具体的に、かつ仮定を置きやすいようにブレークダウンします。特に②飲用率と③年間平均飲用本数は、ターゲット層を意識して設定することがポイントです。

  • ① 対象人口:
    • エナジードリンクの主な飲用層は、若者~中年層と想定。
    • 仮に、15歳~49歳の人口を対象とする。
  • ② 飲用率(対象人口のうち、年に1回以上エナジードリンクを飲む人の割合):
    • 対象年齢層の中でも、日常的に飲む人と全く飲まない人に分かれそう。
    • 性別による差も考慮(男性の方がやや高いか?)。
  • ③ 年間平均飲用本数(飲用者1人あたり):
    • 飲用頻度によって大きく異なる(毎日飲むヘビーユーザー、週に数回、月に数回、たまに飲むライトユーザーなど)。
  • ④ 平均単価:
    • コンビニや自販機での購入が多いと想定。200円~250円程度が主流か。

ステップ3:数値設定と計算(思考時間:〜2分30秒)

各要素に具体的な数値を設定し、計算を進めます。

  • ① 対象人口(15歳~49歳):
    • 日本の総人口約1.2億人。
    • 1世代(例:15年間)あたり約0.2億人~0.25億人と仮定すると、15歳~49歳は3世代分と少し。
    • ざっくりと、1.2億人 × (3.5世代 / 8世代) ≒ 1.2億人 × 0.4 ≒ 約0.5億人(5,000万人)と設定。
      • (補足:より詳細には、日本の年齢別人口構成(例:15-29歳、30-49歳など)で分けても良いが、時間制約を考慮し簡略化)
  • ② 飲用率:
    • 対象人口5,000万人のうち、エナジードリンクを飲む習慣がある人はどれくらいか。
    • 学生や若手社会人、夜勤のある職業の人などに飲用者が多いイメージ。
    • 仮に、対象人口の20%(5人に1人)が年に1回以上飲むと仮定。
      • → 飲用者数 = 5,000万人 × 20% = 1,000万人
  • ③ 年間平均飲用本数(飲用者1人あたり):
    • 飲用者1,000万人の中でも飲用頻度には差がある。
      • ヘビーユーザー(週2~3本程度 → 年100~150本)
      • ミドルユーザー(月2~3本程度 → 年24~36本)
      • ライトユーザー(数ヶ月に1本、または特定の時のみ → 年数本)
    • 平均すると、月に2本程度、年間で約25本と仮定。
      • (補足:セグメント分けして加重平均を取るのが理想だが、時間がない場合は直感的な平均値でOK)
  • ④ 平均単価:
    • コンビニでの販売価格をイメージし、1本あたり200円と仮定。

計算実行:
市場規模 = 1,000万人 × 25本/人・年 × 200円/本
市場規模 = 1,000万 × 5,000円/人・年
市場規模 = 10,000,000 × 5,000
市場規模 = 50,000,000,000 円
市場規模 = 500億円

ステップ4:リアリティチェックと結論(思考時間:〜1分)

算出した「500億円」という数値の妥当性を検証します。

  • 他の市場規模との比較:
    • 缶コーヒー市場が数千億円~1兆円弱程度。それと比較すると、エナジードリンクはニッチな市場であり、500億円は桁感が大きく外れてはいない可能性。
    • 炭酸飲料市場全体から見ても、一部分を占める妥当な規模感か。
  • パラメータの妥当性再検証:
    • 対象人口の定義:もう少し広げる(例:~59歳)と市場規模は大きくなる。
    • 飲用率20%:感覚値として妥当か?もう少し高くても良いかもしれない(例:25%なら625億円)。
    • 年間平均飲用本数25本:週に1本飲む人が一定数いれば、平均はもう少し上がる可能性もある。

面接官への報告(例):
「はい、国内のエナジードリンクの年間市場規模は、約500億円と推定しました。
算出の根拠としましては、まず主な飲用層である15歳から49歳までの人口を約5,000万人と設定しました。そのうち、エナジードリンクを年に1回以上飲用する方の割合を20%、つまり1,000万人と仮定しました。
飲用者1人あたりの年間平均飲用本数を、月に2本程度として年間約25本、そして1本あたりの平均単価をコンビニでの販売価格を参考に200円と置きました。
これらを掛け合わせ、1,000万人 × 25本 × 200円で、500億円と算出いたしました。
(可能であれば)他の飲料市場との比較からも、概ね妥当な規模感ではないかと考えておりますが、特に飲用率や平均飲用本数の設定によって、この数値は変動しうると認識しています。」

MBB面接官からのポイント解説(フェルミ推定):

  • 構造化のわかりやすさ: 今回のような需要ベースの分解(対象人口×利用率×利用頻度×単価)は非常に標準的で、面接官にも伝わりやすい良い構造です。重要なのは、各要素をなぜそのように分解したのかを明確に意識することです。
  • 仮定の「肌感覚」と「説明可能性」: 各パラメータの数値設定は、完璧な正確性よりも、「大体これくらいだろう」というビジネスパーソンとしての肌感覚と、「なぜそう考えたのか」を簡潔に説明できることが重要です。例えば、対象人口を15-49歳とした理由(主なターゲット層という認識)、飲用率20%とした理由(嗜好性が高く毎日飲むものではないという認識)などを補足できると良いでしょう。
  • 計算ミスをしない集中力: 短時間での暗算・筆算が求められます。桁の大きい計算になるため、ゼロの数などを間違えないよう、落ち着いて計算する集中力が試されます。
  • 時間内アウトプットへの意識: 5分という短い時間で結論までたどり着くには、思考のスピードだけでなく、どこで簡略化し、どこで深掘りするかの見極めも重要です。完璧な分析よりも、時間内に一定レベルの回答を出すことを優先しましょう。
  • ディスカッションを楽しむ姿勢: フェルミ推定は、面接官との対話のきっかけです。算出後、「この仮定をこう変えたらどうなりますか?」といった質問を通じて、あなたの思考の柔軟性や対応力を見ています。自信を持って、前向きにディスカッションに臨みましょう。

7. 【ケース面接 例題解説】「エナジードリンクの売上を3年で2倍にする施策は?」

フェルミ推定で市場規模を把握した後は、それを踏まえた具体的な戦略立案、ビジネスケースの検討に進むのが一般的な流れです。ここでは、カーニーで頻出の「売上向上」ケースを取り上げます。

お題:あなたは国内大手飲料メーカー(例:サントリー、アサヒ飲料など)の経営企画担当です。自社で販売しているエナジードリンク「X-ENERGY」(市場シェア2位、約20%と仮定)の売上を、3年間で現在の2倍にするための施策を提案してください。(制限時間:思考10分、ディスカッション30分)

ケース面接の進め方(カーニー選考を意識して):

  • 前提確認の徹底: まず、お題の曖昧な点を解消し、面接官と議論の土台を共有します。
  • 現状分析と課題特定: なぜ現状の売上では不十分なのか、成長のボトルネックは何かを分析します。
  • 仮説構築と論点設定: 売上を2倍にするための核心的な課題(論点)と、それに対する「筋の良い」打ち手の仮説を立てます。
  • 打ち手の具体化と評価: 仮説に基づいて具体的な施策を複数考案し、それぞれのインパクトや実現可能性を評価・選択します。
  • 構造的で論理的な説明: 思考プロセスと結論を、面接官に分かりやすく、構造的かつ論理的に説明します。
  • インタラクティブな議論: 面接官との対話を通じて、思考を深め、より良い結論を共創する姿勢が重要です。

ステップ1:前提確認と課題の特定(思考時間:〜3分、ディスカッション初期)

  • クライアント(自社「X-ENERGY」)について:
    • 現状の製品特性: どのような味、成分、ターゲット層、価格帯か?(例:若者向け、カフェイン強め、200円程度など、一般的なエナジードリンクを想定)
    • ブランドイメージ: どのようなブランドとして認知されているか?(例:アクティブ、挑戦的など)
    • 販売チャネル: 主にどこで販売されているか?(例:コンビニ、自販機、スーパーなど)
    • 競合製品と市場シェア: 市場1位(例:レッドブルやモンスター)との差、3位以下の状況は?(今回はシェア2位、20%と仮定)
    • これまでの施策: 過去にどのような売上向上策を実施してきたか?その成果と課題は?
    • 経営資源: 予算、人員、技術力、ブランド力など、施策実行に使えるリソースは?
  • 目標「売上2倍」の定義:
    • 金額ベースか、本数ベースか?(通常は金額ベース)
    • 3年後の達成で良いか?
  • 市場環境について(フェルミ推定の結果も参照):
    • 市場全体の成長率は?(例:微増、横ばい、微減など)
    • 主な顧客セグメントとそのニーズは?
    • 競争環境の変化は?(新規参入、代替品の登場など)
  • 課題の初期仮説:
    • 売上2倍という目標は、市場成長率を大きく上回る野心的な目標である可能性が高い。
    • 単純なシェア拡大だけでは達成が難しく、新たな成長ドライバーが必要かもしれない。

面接官への確認・質問(例):
「本日は、エナジードリンク『X-ENERGY』の売上を3年で2倍にする施策について検討します。まず前提として、X-ENERGYの現在の特徴(ターゲット、味、価格帯、ブランドイメージ)、主な販売チャネル、競合との具体的な差、そしてこれまでのマーケティング施策とその結果について、もし補足情報があれば教えていただけますでしょうか?また、3年で売上2倍という目標は、市場全体の成長をどの程度見込んでいる上での目標でしょうか?」

ステップ2:現状分析(3C分析、ビジネス特性分析など)(思考時間:〜3分、ディスカッション)

前提確認で得られた情報や、一般的な知識を基に、現状を分析し、売上停滞(あるいは目標未達)のボトルネックを特定します。

  • 市場/顧客 (Customer):
    • 市場規模と成長性: フェルミ推定の結果(例:500億円)と今後の成長予測(例:若年層人口減少による微減、健康志向の高まりによる逆風など)。
    • 主要顧客セグメント:
      • 若年層(学生、20代社会人):集中したい時、気分を上げたい時。
      • ドライバー、夜勤従事者:眠気覚まし。
    • 顧客ニーズの変化: より強い刺激、新しいフレーバー、健康配慮(低カロリー、ゼロシュガー)、ブランドへの共感など。
    • 購買行動: コンビニでの衝動買いが多い。価格比較はあまりされない?ブランドスイッチは起こりやすい?
  • 競合 (Competitor):
    • 主要競合: 市場1位のブランド(例:レッドブル/モンスター)。その強みは?(ブランド力、商品力、マーケティング力など)
    • その他競合: 他のエナジードリンク、コーヒー、栄養ドリンク、清涼飲料水など、代替的な覚醒・気分転換手段。
  • 自社 (Company)「X-ENERGY」:
    • 強み: 大手飲料メーカーの製品であることによる品質への信頼、販売網の広さ、一定のブランド認知。
    • 弱み: 市場1位に比べてブランドイメージや独自性が弱い可能性。価格競争に巻き込まれやすい。新しい顧客層へのアプローチが不足している可能性。
    • 売上構成: 売上 = 客数 × 客単価(飲用頻度 × 1回あたり購入本数 × 単価)
      • どの要素がボトルネックになっているか?(例:新規顧客獲得が鈍化? リピート率が低い? 購入本数が少ない?)

ステップ3:仮説構築と論点設定(思考時間:〜2分、ディスカッション)

現状分析から、売上を2倍にするための核心的な課題(論点)と、それに対する「筋の良い」打ち手の方向性(仮説)を設定します。

  • 論点の候補:
    1. 既存顧客の深掘り: 既存顧客の飲用頻度や購入本数を増やす(LTV向上)。
    2. 新規顧客層の開拓: これまでアプローチできていなかった新しい顧客セグメントを獲得する。
    3. 製品ラインナップの拡充/刷新: 新しいフレーバーや機能性を持つ製品を投入する。
    4. 販売チャネルの強化/新規開拓: 新しい販売場所や方法を確保する。
    5. ブランドイメージの再構築: より魅力的なブランドへと進化させる。
  • 仮説の設定と論点の絞り込み(例):
    • 仮説1: 既存の若者中心の市場は飽和状態にあり、競合も激しいため、ここでの大幅なシェアアップは難しいのではないか。
    • 仮説2: エナジードリンクをまだ飲んでいない、あるいは飲用頻度の低い潜在顧客層(例:30代以上のビジネスパーソン、健康を気にする層、女性層など)には、まだ開拓の余地が大きいのではないか。
    • 仮説3: 単なる刺激や覚醒効果だけでなく、新たな付加価値(例:集中力向上、リラックス効果、美容効果など)を提供することで、新しいニーズを喚起できるのではないか。
    • 絞り込む論点(例): 「未開拓の新規顧客層(例:30代以上のビジネスパーソン)に対して、新たな付加価値(例:持続的な集中力サポート)を提供する新製品を開発し、新しい飲用シーンを提案することで売上を拡大する」

ステップ4:打ち手の具体化と評価(思考時間:〜2分、ディスカッション)

設定した論点と仮説に基づき、具体的な施策を考案し、それぞれのインパクトや実現可能性を評価します。

  • 具体的な施策案(上記で絞り込んだ論点の場合):
    1. 新製品開発:
      • コンセプト: 「持続的な知的パフォーマンスをサポートする、次世代エナジードリンク」
      • ターゲット: 30代以上のデスクワーカー、クリエイティブ職など。
      • 成分: 天然由来のカフェイン、GABA、テアニンなど、集中力やリラックス効果が期待できる成分を配合。低糖質・低カロリー。
      • フレーバー: 甘さ控えめ、ハーブや柑橘系の洗練されたフレーバー。
      • パッケージ: シンプルでスタイリッシュなデザイン。
    2. 新しい飲用シーンの提案・マーケティング:
      • シーン: 長時間会議前、企画書作成中、プレゼン準備中、読書や自己学習時など。
      • チャネル: オフィスコンビニ、駅ナカ売店、ビジネス系書店、コワーキングスペースなどへの配備。オンラインでの定期購入サービス。
      • プロモーション: ビジネス系インフルエンサーとのタイアップ、ターゲットメディアへの広告出稿、オフィスでのサンプリングイベント。
    3. ブランドコミュニケーション:
      • 「瞬間的な覚醒」ではなく「持続的な質の高い集中」を訴求。
      • 知的なイメージ、自己投資、パフォーマンス向上といったキーワードでブランドイメージを構築。

ステップ5:ディスカッションのポイント

  • 常に構造を意識する: 今どの論点について話しているのか、全体像の中でどう位置づけられるのかを常に意識し、面接官と共有する。
  • 仮説ベースで議論を進める: 「〇〇という仮説に基づくと、△△という施策が考えられますが、いかがでしょうか?」のように、自分の思考の前提を明確にする。
  • 定量的な視点を忘れない: 「売上2倍」という目標に対して、提案する施策がどの程度のインパクトを持つのか、概算でも良いので定量的に示す努力をする。
  • 面接官との建設的な対話: 面接官からの質問や指摘は、自分の思考を深めるためのヒントと捉え、積極的に議論を発展させる。反論するのではなく、受け止めた上で自分の考えを補強したり、別の可能性を検討したりする。
  • 熱意と柔軟性: 課題解決への熱意を示しつつ、新しい情報や視点に対しては柔軟に対応する姿勢を見せる。

MBB面接官からのポイント解説(ビジネスケース):

  • 課題設定の鋭さ: 「売上2倍」というお題に対し、どこに本質的な成長のボトルネックがあり、どこに最も大きな機会があるのかを、独自の視点や深い洞察に基づいて特定できているか。単に売上分解して打ち手を並べるだけでは不十分。
  • 仮説の質と検証プロセス: 最初に立てる仮説の「筋の良さ」はもちろんのこと、それを検証するためにどのような情報や分析が必要か、どのように議論を進めていくかというプロセス設計能力が重要。
  • 打ち手の具体性と独自性: 誰でも思いつくような一般論ではなく、クライアントの状況、競合環境、市場トレンドを踏まえた上で、具体的で、かつ独自性のある(できれば革新的な)打ち手を提案できるか。カーニーが重視する「Tangible Results」に繋がる実行可能性も考慮されているか。
  • 思考の体力と粘り強さ: 面接官からの厳しいツッコミやプレッシャーの中でも、思考を止めずに粘り強く考え続け、議論を前に進められるか。諦めずに別の角度からアプローチしたり、前提に立ち返ったりする力。
  • ディスカッションにおけるリーダーシップと協調性: 面接官を巻き込み、議論をリードしていく積極性と、相手の意見を尊重し、共に解決策を創り上げていく協調性のバランスが取れているか。

カーニーのケース面接では、論理的思考力という土台の上に、ビジネスの本質を見抜く洞察力、創造的な発想力、そしてそれを力強く推進していくコミュニケーション能力が求められます。付け焼き刃ではない、本物の思考力を磨き上げることが重要です


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我々のチームが最初に考えたのが
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スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
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どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

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③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

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メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
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石川

自身が豊富なケース対策を経て戦略コンサルに内定した経験をもとに、ケース面接指導のプロとして活動し多数の戦コン内定者輩出。指導したお客様の戦コン内定率8割以上という圧倒的な実績を出す。ケース面接の正しい思考法や対策法をまとめた「ケースの教科書・動画講座」著者でもある。

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