【MBB内定者が解説】カーニー(KEARNY)ケース面接過去問(例題)を徹底解説!

「グローバルな環境で、企業の根幹に関わる戦略立案に携わりたい」
「A.T. カーニーの選考を突破して、トップコンサルタントへの道を歩み始めたい」

世界有数の歴史と実績を誇る戦略コンサルティングファーム、A.T. カーニー(以下、カーニー)。その選考プロセスの中でも、特に重要視されるのが「ケース面接」です。論理的思考力、問題解決能力はもちろん、カーニーが重視する「実践的な成果創出」へのコミットメントも試される場となります。

この記事では、実際にMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)の内定を獲得した筆者が、カーニーのファームとしての際立った特徴、ケース面接の具体的な傾向と評価ポイントを徹底的に分析。さらに、カーニーで出題されうる過去問(例題)を用いて、特に未来予測型のフェルミ推定の解き方を、思考プロセスを含めてステップバイステップで詳解します。

カーニーの選考対策を進めている方、これから挑戦しようと考えている方にとって、具体的な対策指針と自信を得られる内容となっています。ぜひ最後までお読みいただき、選考突破への確かな一歩を踏み出してください。

目次

  1. A.T. カーニー(KEARNY)とは?ファームの特徴と強み
  2. カーニーのケース面接:傾向と評価されるポイント
  3. 【フェルミ推定 例題解説】「日本の2025年での非現金決済額はいくらになるか?」
    • 未来予測型フェルミ推定のポイント
    • 前提確認とアプローチ設定
    • 現状の分解と構造化
    • 変化ドライバーの特定と将来予測
    • 数値設定と計算
    • リアリティチェックと結論
  4. カーニーケース面接突破のための効果的な対策法
  5. まとめ:カーニー内定を掴むために

ここからは、まずカーニーがどのようなファームなのか、その特徴と強みから見ていきましょう。



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1. A.T. カーニー(KEARNY)とは?ファームの特徴と強み

A.T. カーニーは、1926年にアメリカ・シカゴで設立された、世界で最も歴史のある経営コンサルティングファームの一つです。マッキンゼーの元パートナーであったアンドリュー・トーマス・カーニーによって創設され、現在では世界40カ国以上にオフィスを展開し、幅広い産業のクライアントに対して戦略策定から実行支援まで一貫したサービスを提供しています。

カーニーの主な特徴と強み:

  • 「実行」を伴う「成果主義」:
    カーニーは、単に戦略を立案するだけでなく、その戦略がクライアントの現場で実際に機能し、目に見える「成果」を生み出すことに強いこだわりを持っています。「机上の空論ではない、地に足のついたコンサルティング」を標榜し、クライアントと深く協働しながら変革を推進していくスタイルが特徴です。そのため、オペレーション改善やコスト削減といった、実行に近い領域のプロジェクトも数多く手掛けています。
  • グローバルネットワークと「One Firm」アプローチ:
    世界中に広がるオフィスネットワークを活かし、グローバルな視点からの知見やベストプラクティスをクライアントに提供します。「One Firm」という考え方のもと、オフィス間の連携が密であり、国境を越えたプロジェクトチームが組成されることも珍しくありません。若手でも海外案件に携わるチャンスが多く、グローバルなキャリアを志向する人にとっては魅力的な環境です。
  • 多様なインダストリーとファンクションへの専門性:
    製造業、消費財・小売、金融、通信・ハイテク、エネルギー・プロセス産業、交通・運輸、官公庁など、非常に幅広い業界に対してサービスを提供しています。また、戦略、オペレーション、組織・人事、デジタル、M&Aなど、多様なファンクション(機能)における専門性も有しています。特に、サプライチェーン・マネジメント(SCM)や調達改革といったオペレーション領域では、伝統的に高い評価を得ています。
  • 「人」を重視するカルチャーと育成環境:
    カーニーは、「社員は家族」という言葉に代表されるような、温かく協調的な社風を持つと言われています。新人の育成にも熱心で、OJT(On-the-Job Training)に加え、体系的な研修プログラムやメンター制度が充実しています。個々人のキャリア志向を尊重し、多様な成長機会を提供することにも力を入れています。
  • 尖った人材とユーモアのセンス:
    資料で触れられているように、「尖った人材が多い」という特徴もカーニーの一面です。採用担当者がSNSでユニークな発信をしたり、ESのお題が非常に個性的であったりすることからも、画一的でない、多様な才能や個性を尊重する姿勢がうかがえます。知的なシャープさに加え、人間的な面白さやユニークな視点も評価される可能性があります。

これらの特徴は、カーニーのケース面接においても、出題されるお題の傾向や評価のされ方に影響を与える可能性があります。特に、「現実的な視点」「実行可能性」「具体的な成果への意識」といった点は、常に念頭に置いておくべきでしょう。

2. カーニーのケース面接:傾向と評価されるポイント

カーニーのケース面接は、論理的思考力や問題解決能力といった戦略コンサルタントとしての基礎能力を測ることに加え、カーニーが重視する「実践性」や「成果創出への意識」が試される場となります。

カーニーケース面接の主な傾向:

  • 「実行」を意識した問いかけ:
    単に美しい戦略を描くだけでなく、「その戦略は本当に実行できるのか?」「実行する上での課題は何か?」「どのように現場を巻き込むのか?」といった、実行可能性や実現性を問う深掘りがなされる傾向があります。クライアントが直面するであろう現実的な制約を考慮した思考が求められます。
  • オペレーションやコストに関するテーマの頻度:
    カーニーの強みであるオペレーション改善、サプライチェーン改革、コスト削減といったテーマが、ケース面接のお題として直接的、あるいは間接的に関連してくることがあります。これらの領域に関する基本的な理解や問題意識を持っていると有利に働く可能性があります。
  • 定量的な分析とインパクト試算への意識:
    提案する施策が、クライアントの業績(売上、利益、コストなど)にどの程度のインパクトをもたらすのか、定量的な根拠を持って説明することが重視されます。フェルミ推定だけでなく、ケース面接の議論の中でも、概算で良いので数値を試算し、施策の優先順位付けや効果検証を行う姿勢が求められます。
  • グローバルな視点:
    カーニーはグローバルファームであり、クロスボーダー案件も多いため、ケースのお題が海外市場やグローバルなサプライチェーンに関するものである可能性があります。また、国内案件であっても、グローバルな競争環境やベストプラクティスを踏まえた考察ができると評価が高まるでしょう。
  • ディスカッションを通じた思考の深化:
    他のMBBと同様に、カーニーも面接官との建設的なディスカッションを重視します。面接官からの質問やフィードバックを素直に受け止め、それをヒントに自分の思考を深めたり、新たな視点を取り入れたりする柔軟性が求められます。完璧な初期仮説よりも、対話を通じてより良い解にたどり着けるポテンシャルが評価されます。
  • フェルミ推定からビジネスケースへの流れ:
    市場規模推定などのフェルミ推定から始まり、その結果を踏まえて具体的なビジネス上の課題解決策を考えさせる、という流れのケースも一般的です。フェルミ推定で用いた仮定や構造が、その後のビジネスケースの議論に影響を与えることもあるため、一貫性を持った思考が重要です。
  • 「未来予測型」のフェルミ推定の可能性:
    今回解説する例題のように、単に現状の数値を推定するだけでなく、「〇〇年後の市場はどうなっているか?」といった未来の状況を予測するタイプのフェルミ推定が出題される可能性があります。この場合、現状分析に加え、変化のドライバーを特定し、その影響を定量的に織り込む思考が必要になります。

カーニーが特に重視する評価ポイント(Strategists的解釈):

Strategistsの分析では、カーニーは特に以下の点を評価していると考えられます。

  1. リアリスティックな問題解決能力:
    絵に描いた餅ではなく、現実のビジネスの現場で通用する、地に足のついた解決策を提示できるか。理想論だけでなく、実行上の障壁やトレードオフを理解し、それらを乗り越えるための具体的な方法論まで思考が及んでいるか。
  2. 成果への執着心と当事者意識:
    クライアントの課題を「自分ごと」として捉え、必ず成果を出すという強い意志とコミットメントを持っているか。分析や提案が、具体的な数値目標の達成にどう貢献するのかを常に意識しているか。
  3. 構造的かつ定量的なアプローチ:
    複雑な問題をシンプルに構造化し、重要な論点に絞り込む能力。そして、その論点をデータや数値に基づいて客観的に分析し、定量的な根拠を持って意思決定できるか。
  4. コミュニケーションと協調性:
    自分の考えを分かりやすく伝えるだけでなく、相手の意見を尊重し、チームとして成果を最大化しようとする姿勢。カーニーの「社員は家族」というカルチャーにも通じる、協調性や人間的な魅力も評価されるポイントです。
  5. 知的好奇心と成長意欲:
    未知の業界や新しい課題に対しても、積極的に学び、吸収しようとする知的好奇心。困難な状況でも諦めずに粘り強く考え抜き、そこから学びを得て成長しようとする意欲。

カーニーのケース面接では、単に「頭が良い」だけでなく、「クライアントと共に汗をかき、泥臭くても成果を出すことができるプロフェッショナル」としての素養が試されていると言えるでしょう。

続いて、これらの傾向と評価ポイントを踏まえ、具体的な「未来予測型フェルミ推定」の例題を解説します。

3. 【フェルミ推定 例題解説】「日本の2025年での非現金決済額はいくらになるか?」

ここからは、カーニーのケース面接で出題される可能性のある「未来予測型フェルミ推定」の例題を用いて、思考プロセスと解答のポイントを解説します。

お題:日本の2025年における非現金決済額(金額ベース)を予測してください。(思考時間:5~7分程度を想定)
※面接実施タイミングによって「現在」の定義が変わるため、仮に面接時を2023年と設定します。

未来予測型フェルミ推定のポイント(カーニー対策を意識して):

  • 現状把握が全ての出発点: まずは「現在」の非現金決済額をフェルミ推定で算出し、その構造を理解することが不可欠です。
  • 変化ドライバーの特定: 現状から未来(2025年)にかけて、非現金決済額を変動させる主要な要因(ドライバー)は何かを具体的に洗い出します。
  • 各ドライバーの影響度評価: 特定したドライバーが、非現金決済額の構成要素(利用率、利用単価、利用者数など)にどの程度、どのように影響を与えるのかを定量・定性的に評価します。
  • 構造的な予測: 単なる当てずっぽうではなく、現状の構造と変化ドライバーの影響を論理的に積み上げて未来の数値を予測します。
  • 感度分析とシナリオ(時間があれば): 主要な仮定が変動した場合に結果がどう変わるか(感度分析)、あるいは複数のシナリオ(楽観/悲観など)を提示できると、思考の深さを示せます。

ステップ1:前提確認とアプローチ設定(思考時間:〜1分)

  • 「非現金決済」の定義:
    • クレジットカード、デビットカード、電子マネー(交通系IC、iD、QUICPayなど)、QRコード決済(PayPay、LINE Payなど)、銀行振込、口座振替などを含む。
    • 企業間決済(BtoB)も含むか、個人消費(CtoC含む)に限定するか? → 今回は「個人消費における非現金決済額」とスコープを限定して進めることを宣言する(BtoBまで含めると複雑になりすぎるため)。
  • 「2025年」の定義: 2025年末時点の年間決済額と捉える。
  • アプローチの選択:
    1. 現状の市場規模推定 → 変化要因を考慮して2025年を予測(最も現実的)
    2. 2025年の各決済手段の市場規模を個別に積み上げ(情報不足で困難)
    今回はアプローチ1、すなわち「まず2023年現在の個人消費における非現金決済額をフェルミ推定し、そこから2025年の数値を予測する」方針で進めます。

ステップ2:現状(2023年)の非現金決済額の推定(思考時間:〜2分)

個人消費総額 × 非現金決済比率 で算出します。

  • 個人消費総額の推定:
    • 日本のGDP(約550兆円)のうち、個人消費が占める割合は約6割。
    • 個人消費総額 ≒ 550兆円 × 0.6 = 330兆円
  • 非現金決済比率の推定(2023年現在):
    • 数年前までは20%程度と言われていたが、コロナ禍を経てキャッシュレス化が急速に進展。
    • 現状、感覚値として35%~40%程度と仮定する。(例えば、政府目標が2025年に4割程度だった記憶から類推、など簡潔な根拠を添える)
    • ここでは計算しやすく40%と仮定。
  • 2023年の非現金決済額:
    • 330兆円 × 40% = 132兆円

ステップ3:変化ドライバーの特定と影響度評価(思考時間:〜2分)

2023年から2025年にかけて、非現金決済比率を変動させる要因を洗い出し、その影響を評価します。

  • 促進要因(非現金決済比率を上げる要因):
    1. 政府によるキャッシュレス推進策の継続・強化:
      • ポイント還元事業の再実施(可能性は低いか?)、マイナンバーカードとの連携強化、デジタル給与の普及など。
      • 影響度:中~大(特に大規模な政策が打たれれば)
    2. 消費者側の利便性向上・意識変化:
      • 多様な決済手段の普及とUI/UX向上(スマホ決済のさらなる浸透)。
      • 若年層を中心としたキャッシュレスへの抵抗感の低下。
      • コロナ禍を経た非接触決済へのニーズ継続。
      • 影響度:中
    3. 事業者側の導入メリット拡大・インフラ整備:
      • 決済端末導入コストの低下、手数料率の引き下げ競争。
      • 中小店舗へのキャッシュレス導入支援。
      • ポイント経済圏の拡大による囲い込み。
      • 影響度:中
    4. 新しい決済技術・サービスの登場:
      • 生体認証決済、IoTデバイス連携決済など(2025年までに大きな普及は限定的か)。
      • 影響度:小(2年間では)
  • 阻害要因(非現金決済比率の上昇を抑える要因):
    1. 現金志向の根強さ:
      • 特に高齢者層における現金への信頼感、慣れ。
      • 災害時の不安(停電など)。
      • 影響度:中(徐々に低下するも一定数は残存)
    2. セキュリティへの懸念:
      • 不正利用、情報漏洩への不安。
      • 影響度:小~中(対策は進むが完全に払拭は困難)
    3. 手数料負担を嫌う小規模事業者の存在:
      • 依然として現金のみ取り扱いの店舗が残る。
      • 影響度:小(全体へのインパクトは限定的)

総合的な影響評価:
促進要因が阻害要因を上回り、非現金決済比率は引き続き上昇傾向にあると予測。
2年間で、現状の40%からどの程度上積みされるか?
政府目標(2025年に4割程度)はやや保守的で、実際はもう少し早く達成・超過すると仮定。
毎年2~3%ポイントずつ上昇すると仮定すると、2年間で4~6%ポイントの上昇。
ここでは、2年間で5%ポイント上昇し、2025年の非現金決済比率は45%になると予測する。

ステップ4:2025年の非現金決済額の算出と結論(思考時間:〜1分)

  • 2025年の個人消費総額:
    • 名目GDP成長率を年率1%と仮定すると、2年間で約2%成長。
    • 2025年の個人消費総額 ≒ 330兆円 × 1.02 ≒ 336兆円(概算)
  • 2025年の非現金決済額:
    • 336兆円 × 45%
    • 336 × 0.45 = 336 × (0.5 – 0.05) = 168 – 16.8 = 151.2兆円

結論:日本の2025年における個人消費の非現金決済額は、約151兆円と予測します。

ステップ5:リアリティチェックとディスカッションへの備え(報告後)

  • 数値の妥当性:
    • 現状132兆円から2年間で約19兆円の増加。年平均約9.5兆円の増加。
    • 非現金決済比率が5%ポイント上昇(40%→45%)というのは、近年のトレンドから見て突飛な数字ではないか?(実際に2022年で36.0%というデータもあるため、整合性は取れそう)
    • 個人消費総額の伸び率1%は妥当か?(大きな変動要因がなければ、大きなズレはないと想定)
  • ディスカッションで深掘りされそうなポイント:
    • 「変化ドライバーの中で、最も影響が大きいものは何ですか?なぜそう考えますか?」
    • 「政府の施策がなかった場合、どの程度変わりますか?」
    • 「決済手段別(クレカ、電子マネー、QRなど)の内訳は2025年にどう変化すると予測しますか?」
    • 「この予測の上振れ/下振れ要因は何ですか?」
    • 「もしカーニーがキャッシュレス推進を支援するなら、どこに注力すべきですか?」

面接官への報告(例):
「はい、日本の2025年における個人消費の非現金決済額は、約151兆円と予測いたしました。
まず、2023年現在の個人消費総額を、日本のGDP約550兆円の6割である約330兆円と推計しました。現在の非現金決済比率を、コロナ禍以降の急速な普及を踏まえ40%と仮定し、2023年の非現金決済額を約132兆円と算出しました。
次に、2025年に向けて、政府の推進策継続、消費者の利便性向上と意識変化、事業者側の導入メリット拡大などを促進要因、根強い現金志向やセキュリティ懸念などを阻害要因として考慮いたしました。総合的に促進要因が上回ると考え、非現金決済比率は2年間で5%ポイント上昇し、2025年には45%になると予測しました。
最後に、2025年の個人消費総額を年率1%成長と仮定して約336兆円とし、これに予測した非現金決済比率45%を掛け合わせ、約151兆円と試算いたしました。
(可能であれば)この予測は、政府のキャッシュレス推進目標や近年の決済比率の伸びとも整合性が取れていると考えております。」


この例題ではフェルミ推定のみを扱いましたが、実際のカーニーの面接では、この後「では、この市場でカード会社のA社がシェアを拡大するにはどうすればよいか?」といったビジネスケースに繋がっていく可能性が高いです。そうしたビジネスケースを含めた、より網羅的な対策法については、次の章で解説します。

4. カーニーケース面接突破のための効果的な対策法

カーニーのケース面接を突破し、内定を掴み取るためには、付け焼き刃の知識やテクニックだけでは不十分です。戦略コンサルタントに求められる本質的な思考力と、カーニーが重視する「実践性」や「成果創出への意識」を日頃から養っていく必要があります。

Strategistsが推奨する効果的な対策法は以下の通りです。

1. 基礎となる思考力の徹底強化:

  • 論理的思考力と構造化能力の習得:
    • MECEの徹底: 物事をモレなくダブりなく整理する習慣をつけましょう。ロジックツリーやイシューツリーを実際に書き出す練習が有効です。
    • フレームワークの本質理解: 3C、4P、バリューチェーン、SWOTなどの基本的なフレームワークは知っているだけでなく、「なぜそのフレームワークを使うのか」「このケースの本質的な論点は何か」を常に考えるようにしましょう。単なる当てはめではなく、ケースに応じて柔軟に使い分ける、あるいは独自に構造化する能力が求められます。
    • 演繹と帰納: 論理的な思考の基本である演繹法(ルールから結論を導く)と帰納法(複数の事象からルールを見出す)を意識して使い分けられるように訓練します。
  • 仮説思考の習慣化:
    • 日常からのトレーニング: 身の回りの出来事やニュースに対して、「なぜこうなっているのだろう?」「どうすれば改善できるだろう?」と常に問いを立て、自分なりの仮説を持つ習慣をつけましょう。
    • 「もし自分が〇〇だったら」思考: 企業の経営者、プロジェクトリーダー、あるいはカーニーのコンサルタントだったらどう考えるか、という当事者意識を持ってケースに取り組むことが重要です。
  • 定量的な分析能力の向上(フェルミ推定含む):
    • 数値への強さ: 日頃からニュースやデータに触れ、主要な経済指標や市場規模、企業業績などに対する「肌感覚」を養いましょう。
    • フェルミ推定の反復練習: 多様なテーマのフェルミ推定問題を数多くこなし、構造化、数値設定、計算のスピードと精度を高めます。特に、未来予測型や抽象度の高いお題にも対応できるよう、変化ドライバーの特定や定義づけの訓練も行いましょう。
    • インパクト試算の意識: ケース面接の議論の中で、提案する施策がどの程度の定量的な効果をもたらすのか、概算でも良いので試算する癖をつけます。

2. カーニーの特性を踏まえた対策:

  • 「実行」と「成果」への意識:
    • 提案する戦略や施策が、「本当に実行可能なのか?」「具体的な成果に繋がるのか?」という視点を常に持ちましょう。
    • オペレーション改善やコスト削減といったテーマに関心を持ち、関連する知識や事例をインプットしておくと役立ちます。
  • グローバルな視点の涵養:
    • 海外の市場動向やビジネス事例、国際的な競争環境などに関心を持ち、情報収集を心がけましょう。
    • 英語力に自信がない場合でも、グローバルな課題に対する自分なりの考察を持つことが重要です.
  • 企業・業界研究の深化:
    • カーニーのウェブサイト、出版物、社員インタビューなどを通じて、カーニーの理念、強み、最近のプロジェクト事例などを深く理解しましょう。
    • 自分が興味のある業界や、カーニーが得意とする業界について、基本的なビジネスモデルや課題、最新動向などをリサーチしておくと、ケース面接の議論に深みが増します。

3. 実践的なアウトプット練習:

  • 声に出して思考する(思考の言語化):
    頭の中で考えているだけでは、論理の飛躍や曖昧な点に気づきにくいものです。ケースを解く際は、常に声に出して思考プロセスを言語化する練習をしましょう。これにより、論理的な思考の流れが整理され、面接官にも伝わりやすくなります。
  • 模擬面接の活用:
    ケース面接対策において最も効果的な方法の一つです。
    • 実践的な環境: 本番に近い緊張感の中で、時間内に思考をまとめ、説明し、ディスカッションする経験を積むことができます。
    • 客観的なフィードバック: 自分では気づきにくい思考の癖、コミュニケーションの課題、論理の穴などを、経験豊富な面接官役から客観的に指摘してもらうことで、効率的に改善できます。
    • 多様な視点の獲得: 他の受験者のアプローチや面接官の質問を通じて、自分にはなかった視点や考え方を学ぶことができます。
      Strategistsでは、元MBB面接官を含むプロフェッショナル講師による質の高い模擬面接を提供しており、カーニーの選考特性を踏まえたフィードバックも可能です。
  • ケースブックや過去問の活用:
    多様なケース問題に触れることで、思考の引き出しを増やし、様々な状況に対応できる応用力を養います。ただし、単に解答を覚えるのではなく、「なぜそのように考えるのか」「他にどのようなアプローチがあり得るか」といった本質的な部分を理解することが重要です。
  • インプットとアウトプットのバランス:
    知識をインプットするだけでなく、それを実際に使ってケースを解き、自分の言葉で説明するというアウトプットの練習をバランス良く行うことが、スキルの定着には不可欠です。

4. マインドセットの重要性:

  • 知的好奇心と学習意欲: 未知の課題に対して、積極的に学び、理解しようとする姿勢が重要です。
  • 粘り強さと当事者意識: 困難な問題に対しても諦めずに考え抜き、クライアントの課題を自分ごととして捉え、成果にコミットする意識を持ちましょう。
  • コミュニケーションを楽しむ姿勢: 面接官とのディスカッションを、自分の思考を深める良い機会と捉え、建設的な対話を楽しむことが大切です。
  • 自信と謙虚さのバランス: 自分の考えに自信を持つことは重要ですが、同時に他者の意見を尊重し、間違いを認める謙虚さも持ち合わせましょう。

カーニーのケース面接は、単なる選考プロセスではなく、あなた自身がコンサルタントとして成長するための貴重な機会でもあります。積極的に取り組み、多くの学びを得てください。


最後に、この記事のまとめと、カーニー内定を掴むための最終的なメッセージをお伝えします。

5. まとめ:カーニー内定を掴むために

本記事では、A.T. カーニーのファームとしての特徴から、ケース面接(特に未来予測型フェルミ推定)の傾向、評価ポイント、そして具体的な対策法に至るまで、MBB内定者の視点から徹底的に解説してきました。

カーニーは、その長い歴史の中で培われた「実行」と「成果」への強いコミットメント、そしてグローバルな知見とネットワークを活かし、クライアントに真の価値を提供し続ける戦略コンサルティングファームです。その選考プロセス、とりわけケース面接は、受験者の論理的思考力、問題解決能力、そしてカーニーが重視する実践的な思考様式やプロフェッショナリズムを見極めるための重要な場となります。

カーニー内定を掴むために、改めて強調したいポイントは以下の通りです。

  1. 本質的な思考力の追求:
    小手先のテクニックやフレームワークの暗記ではなく、複雑な問題を構造化し、本質的な論点を見抜き、筋の良い仮説を立てて検証するという、戦略コンサルタントとしての根幹となる思考力を徹底的に鍛え上げることが最も重要です。
  2. 「実行」と「成果」への強い意識:
    カーニーのコンサルタントは、単に戦略を描くだけでなく、それがクライアントの現場で実行され、具体的な成果に結びつくことを常に意識しています。ケース面接においても、提案する施策の実現可能性や、それがもたらす定量的なインパクトを常に念頭に置いた議論を心がけましょう。
  3. ディスカッションを通じた思考の進化:
    面接官との対話は、あなたの思考を深め、より良い結論に導くための絶好の機会です。一方的に自分の考えを述べるのではなく、面接官の質問やフィードバックを真摯に受け止め、建設的なディスカッションを通じて思考を進化させていく柔軟性とコミュニケーション能力が求められます。
  4. カーニーへの理解と熱意:
    なぜカーニーで働きたいのか、カーニーのどのような点に魅力を感じているのか、そしてカーニーで何を成し遂げたいのか。ファームへの深い理解に基づいた明確な志望動機と、困難な課題にも粘り強く取り組む熱意を伝えることが、最終的な評価を左右する重要な要素となります。
  5. 質の高い実践練習の積み重ね:
    ケース面接のスキルは、一朝一夕に身につくものではありません。多様なケース問題に取り組み、実際に声に出して思考し、模擬面接などを通じて客観的なフィードバックを得ながら、継続的に実践練習を積み重ねることが不可欠です。

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実は我々のお客様の63%は入会時点で
「一才対策はやってない」or「市販の書籍を読んだ程度」
「初心者」ないし「初級」のお客様です。

再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由

最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、
我々のチームが最初に考えたのが
「理想的な上達プロセス」についてでした。

スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったら
どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

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③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

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メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
・得られる学びが深くて多い
・抽象化して次に活かせる普遍性がある
・これまでのお題とも次回以降のお題とも被らない新たな学びがある

と定義しています。各問題が単に「マッキンゼー対策」「公共系」のような表面的なジャンル分けにとどまらず、「BSとPLの構造理解」「”実現可能性とインパクト”の落とし穴」「サブスク事業のキードライバー」など裏テーマが設定してあります。

ケース対策は量よりも圧倒的に質です。
質の高いメンター×体系的な基礎インプット×良問での演習確実に内定をGETするなら我々にお任せください。

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扱った問題のポイントや解答例をまとめた資料をご共有。
復習にご活用いただけます
※現時点では、扱う問題によって資料が無い場合もございます。

初回体験を申し込む

ここまで読んでいただき、マンツーマン指導に興味を持っていただいた方は、まず初回メンタリングをお受けください無理な勧誘等は一切ございません。お気軽に申し込みください。

模擬面接+FBはもちろん、参加特典としてMBB過去問を題材に
『再現性高くライバルに差をつけるアウトプットを出す方法』
を徹底解説したPDF資料
をプレゼント!

単なる”模範解答例”ではなく、問題のポイントや次に活かせる学びをまとめています。

我々の初回メンタリングはありがちなサービス勧誘・営業の場ではなく
本プログラムの 『0講目』の扱いですから、
「これがStrategistsのクオリティか」とご実感いただける機会になることをお約束します。

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参加特典

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