【MBB内定者が解説】ADL(アーサーディーリトル)ケース面接過去問(例題)を徹底解説!

「世界最古の戦略コンサルティングファーム、ADL(アーサー・D・リトル)の選考に挑戦したいけれど、ケース面接がどんなものか不安…」
「ADLのケース面接では、どのような点が評価され、どんな対策をすれば良いのだろうか?」

1886年創業という長い歴史を持ち、特に技術経営(MOT)やイノベーション領域に強みを持つADL。その選考プロセス、とりわけケース面接は、論理的思考力に加え、テクノロジーへの理解や未来志向の洞察力が求められると言われています。

この記事では、実際にMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)の内定を獲得し、ADLの選考にも深い知見を持つ筆者が、ADLのファームとしての特徴、ケース面接の傾向と評価ポイントを徹底的に分析。さらに、具体的な過去問(例題)として、「結婚相談所の市場規模(フェルミ推定)」「結婚相談所の売上向上(ケース面接)」を取り上げ、その解き方をステップバイステップで詳解します。

ADLのケース面接を乗り越え、イノベーションをドライブするコンサルタントとしてのキャリアを掴み取るための実践的ノウハウを提供します。最後までお読みいただければ、ADLのケース面接に対する理解が深まり、自信を持って本番に臨めるようになるはずです。

目次

  1. ADL(アーサー・D・リトル)とは?ファームとしての特徴と強み
  2. ADL ケース面接の傾向と評価ポイント:他ファームとの違いは?
  3. 【フェルミ推定 例題解説】「日本国内における結婚相談所の年間市場規模は?」
    • 前提確認とアプローチ設定
    • 分解と構造化
    • 数値設定と計算
    • リアリティチェックと結論
  4. 【ケース面接 例題解説】「ある結婚相談所の売上を今後3年間で向上させるには?」
    • 前提確認と課題の特定
    • 現状分析(3C分析、業界構造分析、顧客セグメンテーションなど)
    • 仮説構築と論点設定
    • 打ち手の具体化と評価(特にテクノロジー活用の視点)
    • ディスカッションのポイントと「ADLらしさ」
  5. ADL ケース面接突破のための効果的な対策法
  6. まとめ:ADL内定を掴むために

ここからは、まずADLというファームがどのような特徴を持っているのか、その強みは何か、という点から見ていきましょう。



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1. ADL(アーサー・D・リトル)とは?ファームとしての特徴と強み

ADL(Arthur D. Little)は、1886年にマサチューセッツ工科大学(MIT)のアーサー・デホン・リトル博士によって設立された、世界で最初に設立された経営コンサルティングファームです。その長い歴史の中で、常にイノベーションとテクノロジーを重視し、クライアント企業の変革を支援してきました。

ADLの主な特徴と強み:

  • 「技術経営(MOT: Management of Technology)」と「イノベーション」への深い洞察:
    ADLは創業以来、科学技術と経営を結びつける「技術経営」のパイオニアとして、多くの企業のイノベーション戦略、研究開発戦略、新規事業開発などを支援してきました。テクノロジーの進化がビジネスに与える影響を深く理解し、それを活用して新たな価値を創造することに強みを持っています。
  • 「Side-by-Side™」アプローチによるクライアントとの協働:
    ADLは、クライアントと肩を並べて(Side-by-Side™)課題解決に取り組むことを重視しています。単に外部から提言を行うだけでなく、クライアントの組織内部に入り込み、知識や経験を共有しながら、共に解決策を創り上げていくスタイルが特徴です。これにより、実行可能性の高い、真にクライアントのためになるソリューションの提供を目指しています。
  • 製造業、化学、エネルギー、ヘルスケアなど、技術集約型産業への強み:
    歴史的に技術系のコンサルティングを得意としてきた背景から、特に製造業、化学、エネルギー、通信、エレクトロニクス、ヘルスケアといった技術集約型産業において多くの実績と高い専門性を有しています。これらの業界における事業戦略、技術戦略、R&D戦略、オペレーション改革などが主要なテーマです。
  • 「オープンイノベーション」や「サステナビリティ」への先進的な取り組み:
    近年では、企業単独でのイノベーション創出の難しさから、外部の知見や技術を積極的に取り込む「オープンイノベーション」の推進支援や、気候変動対策、サーキュラーエコノミーといった「サステナビリティ」経営に関するコンサルティングにも力を入れています。
  • グローバルネットワークとローカルな知見の融合:
    世界約40カ国にオフィスを展開し、グローバルなネットワークと各地域の市場・文化に対する深い理解を組み合わせてサービスを提供しています。日本オフィスも、日本の産業特性や企業文化を踏まえつつ、グローバルなベストプラクティスを提供しています。
  • 「プロトタイピング」や「実証実験」を重視する文化:
    新しい技術やビジネスモデルに関しては、机上の分析だけでなく、実際にプロトタイプを作成したり、小規模な実証実験を行ったりして、その有効性や課題を検証することを重視する文化があります。

これらの特徴は、ADLのケース面接においても色濃く反映される可能性があります。例えば、テクノロジーに関連するお題、新規事業開発やイノベーション戦略に関するお題が出題されたり、提案する施策の「技術的な実現可能性」「クライアントとの協働のイメージ」が問われたりすることが考えられます。また、未来志向で、新しいアイデアを生み出す柔軟な発想力も重視されるでしょう。

2. ADL ケース面接の傾向と評価ポイント:他ファームとの違いは?

ADLのケース面接は、他の戦略コンサルティングファームと比較していくつかの特徴的な傾向があります。ADLが重視する「イノベーション」や「テクノロジー」といった要素が色濃く反映されるため、対策においてもその点を意識する必要があります。

ADL ケース面接の主な傾向:

  • 「テクノロジー」や「イノベーション」がテーマの中心となるお題:
    ADLの強みである技術経営(MOT)やイノベーション戦略に関連するお題が頻出です。「〇〇業界における最新技術を活用した新規事業を立案せよ」「デジタル化の進展を踏まえ、〇〇社の既存事業をどう変革すべきか」といった、テクノロジーへの理解と未来志向の洞察力が求められるケースが多い傾向にあります。
  • 「新規事業立案」や「事業開発」に関するテーマの多さ:
    既存事業の改善だけでなく、全く新しいビジネスモデルを考案したり、新しい市場を開拓したりといった、「ゼロからイチを生み出す」タイプの課題が出されやすいです。これには、創造性、市場の潜在ニーズを見抜く力、そして事業計画の具体性が求められます。
  • 「実現可能性」と「技術的フィジビリティ」への言及:
    提案する戦略や施策が、技術的に見て実現可能か、どのような技術的課題があり、それをどう乗り越えるかといった視点からの議論が求められることがあります。単なるアイデアの斬新さだけでなく、そのアイデアを形にするための具体的な道筋までイメージできるかが重要です。
  • 「なぜADLなのか」という視点との接続:
    面接官は、あなたがADLの強みや特徴を理解した上で、ADLで働くことにどのような意義を見出しているかを知りたがっています。ケースの議論の中で、ADLのアセット(技術知見、イノベーション支援の実績など)をどのように活用できるかといった視点を示せると、高い評価に繋がる可能性があります。
  • フェルミ推定は標準的だが、その後の展開で「未来予測」が問われることも:
    市場規模推定などのフェルミ推定自体はオーソドックスなものが多いですが、その結果を踏まえて「では、5年後この市場はどうなっているか?」「その変化の中でクライアントはどうすべきか?」といった、未来予測や変化への対応を問うケースに繋がることがあります。
  • 「知的好奇心」と「新しいことへの探求心」の重視:
    テクノロジーやイノベーションといった変化の速い領域を扱うため、常に新しい情報や知識を吸収し、未知の課題に対して積極的に挑戦しようとする姿勢が評価されます。ディスカッションの中で、知的好奇心旺盛に質問し、学びを得ようとする態度も好印象です。

ADLが特に重視する評価ポイント(Strategists的解釈):

Strategistsの分析に基づくと、ADLは特に以下の点を評価していると考えられます。

  1. 論理的思考力と問題解決能力(基礎):
    これは全てのコンサルティングファームで共通して求められる基本的な能力です。複雑な情報を整理し、問題を構造化し、論理的に一貫した分析と結論を導き出せるか。
  2. 「テクノロジー・イノベーションへの感度」と「未来志向」:
    最新技術やイノベーションのトレンドに対する理解と、それらがビジネスや社会にどのような変革をもたらすかを見通す力。現状分析だけでなく、未来を予測し、新しい価値を創造する視点
  3. 「創造性」と「具体性」を両立したアイデア創出力:
    既存の枠にとらわれない斬新なアイデアを生み出す力と、そのアイデアを具体的な事業計画やアクションプランに落とし込める具体性。ADLの「イノベーション」は、単なる思いつきではなく、実現可能な変革を目指します。
  4. 「知的好奇心」と「探求力」:
    未知の分野や新しい技術に対しても、積極的に情報を収集し、理解を深め、本質を探求しようとする姿勢。「なぜそうなるのか?」を深く追求する力
  5. コミュニケーション能力と「協調的な課題解決」:
    自分の考えを分かりやすく論理的に伝える力に加え、面接官との対話を通じて、共にアイデアを発展させ、より良い解決策を創り上げていく協調的な姿勢。ADLの「Side-by-Side™」の精神に通じます。
  6. 「実現への意志」と「粘り強さ」:
    新しいことへの挑戦には困難が伴います。それでも諦めずに、課題を乗り越えてイノベーションを実現しようとする強い意志と粘り強さ

他ファームとの比較におけるポイント(再確認):

  • MBB(戦略系全般): 戦略策定の論理的厳密性や分析の深さがより強調される傾向。
  • アクセンチュア(総合系): 「実行」フェーズや具体的なITソリューション導入まで踏み込んだ議論が求められる傾向。

ADLは、これらのファームが持つ論理思考力や問題解決能力をベースとしつつ、そこに「テクノロジーとイノベーションへの深い理解と情熱」「未来を創造する意欲」「クライアントと一体となった課題解決」といった独自の強みを掛け合わせて評価していると言えるでしょう。

続いて、具体的なフェルミ推定の例題を解説します。

3. 【フェルミ推定 例題解説】「日本国内における結婚相談所の年間市場規模は?」

ここからは、ADLのケース面接で出題される可能性を想定したフェルミ推定の例題解説です。ADLの特性を踏まえ、推定プロセスだけでなく、その背景にある社会構造やテクノロジーの影響まで視野に入れられると、より深い議論に繋がるでしょう。

お題:日本国内における結婚相談所の年間市場規模(金額ベース)を推定してください。(制限時間:5分)

フェルミ推定の心構え(ADL対策を意識して):

  • 結論(数値)の提示: 5分という時間内で、必ず最終的な市場規模(金額)を算出する。
  • 構造の透明性と論理性: どのような要素に分解し、どのように計算したのか、そのロジックが明確に伝わるようにする。
  • 仮定の合理性と説明責任: 設定する数値には、常識的な範囲で、かつ簡潔に説明できる根拠を持つ。「なぜそのように仮定したか」を明確にする。
  • 社会構造の変化やテクノロジーの影響への感度: 結婚相談所の市場は、晩婚化、未婚化、マッチングアプリの台頭といった社会変化やテクノロジーの進展と密接に関連しています。これらの要素を考慮に入れる、あるいはディスカッションで触れられるように準備しておくと、ADLの面接官に響く可能性があります。

ステップ1:前提確認とアプローチ設定(思考時間:〜30秒)

  • 「結婚相談所」の定義:
    • 仲人型、データマッチング型、オンライン完結型など多様な形態があるが、ここでは「成婚を目的とし、会費や成婚料が発生する有料サービス」と広めに定義する。
    • 婚活パーティーや街コン専門の事業者は除く(ただし、相談所が付随サービスとして提供している場合は含む)。
    • マッチングアプリも、結婚相談所とはビジネスモデルや提供価値が異なると考え、今回は主要な対象からは除外する(ただし、競合としては意識する)。
  • 「国内年間市場規模」の定義:
    • 日本国内で、1年間に結婚相談所の利用者が支払う総額(入会金、月会費、お見合い料、成婚料などを含む)。
  • アプローチの選択:
    1. 需要ベース(利用者起点):
      • 結婚相談所の利用者数 × 1人あたり年間平均支払額
    2. 供給ベース(相談所起点):
      • 結婚相談所の総数 × 1相談所あたりの平均年間売上(相談所数や売上データの入手が困難)
    今回は、需要ベース(利用者起点)のアプローチが、仮定を置きやすく、論理的に説明しやすいと判断します。

面接官への確認(例):
「日本国内で個人が1年間に結婚相談所サービス(入会金、月会費、成婚料などを含む)に支払う総額、という理解でよろしいでしょうか?アプローチとしては、結婚相談所の利用者数を推定し、その方々の年間平均支払額を掛け合わせる形で進めたいと思います。マッチングアプリは、相談所とは異なるサービスと捉え、今回は主要な市場規模からは除外して考えます。」

ステップ2:分解と構造化(思考時間:〜1分)

需要ベースのアプローチを具体的な計算要素に分解します。

市場規模 = ①結婚相談所利用者数 × ②1人あたり年間平均支払額

各要素をさらにブレークダウンします。

  • ① 結婚相談所利用者数:
    • 未婚者人口 → 結婚意向のある未婚者数 → その中で結婚相談所を利用する人の割合
    • 年齢層によって利用率が大きく異なると想定(例:20代後半~40代がメイン)。
  • ② 1人あたり年間平均支払額:
    • 入会金、月会費、お見合い料、成婚料などの合計。
    • 活動期間によって総支払額が変動。
    • 相談所の種類(仲人型かデータマッチング型かなど)によって料金体系が異なる。

ステップ3:数値設定と計算(思考時間:〜2分30秒)

  • ① 結婚相談所利用者数:
    • 日本の未婚者人口(20歳~49歳と仮定):
      • 日本の総人口:約1.2億人
      • 20歳~49歳の人口割合:約40%と仮定 → 1.2億人 × 40% = 4,800万人
      • うち未婚者の割合:年代により異なるが、平均して約30%と仮定 → 4,800万人 × 30% ≒ 1,500万人
    • 結婚意向のある未婚者数:
      • 上記未婚者のうち、結婚意向がある人の割合:約70%と仮定 → 1,500万人 × 70% ≒ 1,000万人
    • 結婚相談所の利用率(結婚意向のある未婚者の中で):
      • マッチングアプリの利用経験者が増えているが、より真剣な出会いやサポートを求める層が結婚相談所を利用すると考える。
      • 仮に5%と設定(これはディスカッションのポイントになりやすい)。
        • → 結婚相談所利用者数 = 1,000万人 × 5% = 50万人
  • ② 1人あたり年間平均支払額:
    • 料金体系のイメージ:
      • 入会金:5万円~15万円
      • 月会費:1万円~2万円
      • 成婚料:10万円~30万円
    • 平均活動期間: 1年~1.5年で成婚するケースが多いと仮定し、平均1年間で計算を簡略化する(実際にはこれより短い、あるいは長い人もいる)。
    • 年間支払額の内訳(仮定):
      • 入会金(初年度のみ):10万円
      • 月会費:1.5万円/月 × 12ヶ月 = 18万円
      • 成婚料(成婚者のみ):20万円。成婚率を仮に30%とすると、利用者全体で平均化すると20万円 × 30% = 6万円。
      • その他(お見合い料など):年間2万円
      • → 1人あたり年間平均支払額 ≒ 10万円 + 18万円 + 6万円 + 2万円 = 36万円

計算実行:
市場規模 = 結婚相談所利用者数 × 1人あたり年間平均支払額
市場規模 = 50万人 × 36万円/人
市場規模 = 500,000 × 360,000
市場規模 = 180,000,000,000 円
市場規模 = 1,800億円

ステップ4:リアリティチェックと結論(思考時間:〜1分)

  • 他の市場規模との比較:
    • 例えば、婚活市場全体(マッチングアプリ、婚活パーティーなども含む)の規模は数千億円と言われている。結婚相談所はその一部なので、1,800億円は桁感としてありえなくはないか。
    • 大手結婚相談所(例:IBJ、オーネット、パートナーエージェントなど)の年間売上高を合計すると、この規模感に近づくか?(おおよそ近づきそう)
  • パラメータの妥当性再検証:
    • 結婚相談所の利用率5%:ここが最もクリティカルな仮定。マッチングアプリの普及で相談所の利用者は減少傾向にあるのか、それともより真剣な層が流入して微増なのか。もし10%なら市場規模は倍の3,600億円になる。
    • 1人あたり年間平均支払額36万円:料金体系や成婚率は相談所によって大きく異なるため、平均値の置き方は難しい。
  • 感度分析の示唆: 「特に結婚相談所の利用率と、1人あたりの平均支払額(特に成婚料の寄与)の仮定によって、結果が大きく変動する可能性があります」と補足する。

面接官への報告(例):
「日本国内における結婚相談所の年間市場規模は、約1,800億円と推定いたしました。
まず、20歳から49歳の未婚者で結婚意向のある方を約1,000万人と推定しました。その中で、結婚相談所を利用する方の割合を5%と仮定し、利用者数を50万人と算出しました。
次に、1人あたりの年間平均支払額を、入会金、月会費、成婚料(成婚率30%で平均化)、その他費用を考慮し、約36万円と設定いたしました。
これらを掛け合わせ、50万人 × 36万円で、1,800億円という市場規模を導き出しました。
この数値は、婚活市場全体の規模感から見ても、大きくは外れていないと考えますが、特に結婚相談所の利用率の仮定によって変動しうるものと認識しております。」

ディスカッションのポイント(ADLらしさを意識):

  • 「この結婚相談所市場は、今後テクノロジーの進化によってどのように変化していくと考えますか?(例:AIマッチング、VRお見合い、オンライン完結型相談所の普及など)」
  • 「マッチングアプリの台頭は、結婚相談所市場にとって脅威ですか、それとも機会ですか?」
    • (回答例の方向性)短期的には顧客を奪い合う脅威の側面もあるが、長期的には婚活への心理的ハードルを下げ、結婚相談所へのステップアップ需要を生み出す機会にもなりうる。相談所は、アプリでは提供できない手厚いサポートや成婚へのコミットメントで差別化を図るべき。
  • 「もしあなたが新しい結婚相談所を立ち上げるとしたら、どのようなターゲットに、どのような新しい価値を提供しますか?(イノベーション、新規事業の視点)」

ADLの面接では、単なる数値推定に留まらず、市場の将来動向、テクノロジーのインパクト、そして新しいビジネスモデルの可能性といった、より未来志向でイノベーティブな議論に繋げていくことが期待されます。


続いて、このフェルミ推定の結果も踏まえつつ、ビジネスケースの例題を解説します。

4. 【ケース面接 例題解説】「ある結婚相談所の売上を今後3年間で向上させるには?」

フェルミ推定で結婚相談所市場の全体像を把握した上で、次は特定の結婚相談所の売上向上策を考えるビジネスケースです。ADLのケース面接では、現状分析に留まらず、テクノロジーを活用したイノベーティブな施策や、新しい顧客価値の提案が求められるでしょう。

お題:あなたは、中堅の結婚相談所B社のコンサルタントです。B社は全国に数十カ所の拠点を持ち、伝統的な仲人型のサービスを強みとしていますが、近年、マッチングアプリの台頭や若者の結婚観の変化などから、新規会員獲得に苦戦し、売上が伸び悩んでいます。今後3年間でB社の結婚相談所事業の売上を有意に向上させるための戦略を提案してください。(制限時間:思考15分、発表・ディスカッション20分)

ケース面接の進め方(ADL対策を意識して):

  1. 前提確認・課題の明確化: クライアント(B社)の具体的な状況、強み・弱み、ターゲット顧客、目標、「有意に向上」の水準、制約条件などをクリアにする。
  2. 現状分析(外部環境・内部環境): 婚活市場全体のトレンド、顧客ニーズの変化(特に結婚観)、競合(他の相談所、マッチングアプリ等)の動向、B社のビジネスモデル、提供価値、SWOTなどを分析し、売上停滞の根本原因と成長機会を特定する。
  3. 戦略の方向性設定(仮説): 分析結果に基づき、B社の強みを活かしつつ、新たな顧客価値を創造できるような売上向上のための主要な戦略仮説を複数検討する。
  4. 具体的施策への落とし込み: 各戦略仮説に対して、具体的なアクションプラン、ターゲット顧客の再定義、提供サービスの革新、テクノロジー活用方法などを具体化する。
  5. 施策の評価と優先順位付け: 各施策の期待効果(売上インパクト、会員数増、顧客満足度向上)、実現可能性(技術的、組織的、財務的)、イノベーション度、リスクなどを評価し、優先順位をつける。
  6. 発表とディスカッション: 提案内容とその論拠を構造的かつ明確に伝え、面接官との対話を通じて提案をブラッシュアップする。

ステップ1:前提確認と課題の明確化(思考時間:〜2分)

  • B社の詳細:
    • 「中堅」の規模感は?(例:業界シェア〇位、会員数〇万人、売上〇〇億円など)
    • 「伝統的な仲人型」の具体的なサービス内容は?(例:カウンセラーによる個別紹介、お見合いセッティング、交際・成婚サポートなど)
    • 現在の主なターゲット顧客層は?(例:30代後半~40代中心?)
    • 料金体系は?(入会金、月会費、お見合い料、成婚料のバランスなど)
    • 「新規会員獲得に苦戦」の具体的な状況は?離脱率は?
  • 「売上を有意に向上」の具体的な目標値: 3年間でどの程度の成長を目指すのか?(例:会員数20%増、売上30%増など)
  • 制約条件: 投資可能な予算規模、既存の「仲人型」という強みを活かす方向性か、それとも抜本的なビジネスモデル変革も許容されるのか?

面接官への確認(例):
「B社は、30代後半から40代を主なターゲットとし、経験豊富なカウンセラーによる手厚いサポートを強みとする仲人型の結婚相談所で、業界シェアは中位程度と理解しました。目標としては、3年間で会員数を20%増やし、売上30%増を目指すということでよろしいでしょうか?また、施策を検討する上で、B社の強みである『仲人型』の良さは活かしつつ、新しいテクノロジーの活用なども積極的に検討する方向性で問題ないでしょうか?」

ステップ2:現状分析(外部環境・内部環境)(思考時間:〜5分)

  • 市場トレンド(婚活市場):
    • 晩婚化・非婚化の進行: 一方で、結婚意欲を持つ層は依然として存在。
    • マッチングアプリの一般化: 手軽さ、低価格で利用者が急増。婚活の入り口としての役割。
    • オンライン婚活の普及: コロナ禍以降、オンラインお見合いやオンライン相談が定着。
    • 結婚観の多様化: 伝統的な結婚の形にこだわらない価値観(事実婚、週末婚、共働き前提など)。
    • 地方の過疎化と出会いの機会減少: 地方における結婚相談所の役割の重要性。
  • 顧客ニーズ分析:
    • 結婚相談所への期待: マッチングアプリでは得られない「安心感」「信頼性」「真剣度の高い出会い」「専門家によるサポート」。
    • 現代の婚活者の悩み: 効率的に相手を見つけたい、ミスマッチを減らしたい、恋愛経験が少ないことへの不安、プライバシーへの配慮。
    • テクノロジーへの期待: AIによる相性診断、オンラインでの利便性向上、データに基づいた客観的なアドバイスなど。
  • 競合分析:
    • 他の結婚相談所(大手、地域密着型、オンライン特化型など): サービス内容、料金体系、ターゲット層、成婚率で競争。
    • マッチングアプリ: 低価格、手軽さ、会員数の多さで圧倒。ただし、真剣度の低いユーザーや業者も混在。
    • 婚活パーティー、街コン: イベント型の出会いの場。
  • 自社(B社)分析(SWOT分析のイメージで):
    • 強み(S): 経験豊富な仲人による手厚いサポート、対面での安心感、一定のブランド信頼性(中堅としての実績)。
    • 弱み(W): 新規会員獲得の頭打ち、若年層へのアピール不足、デジタル化・テクノロジー活用の遅れ、マッチングアプリに対する価格・手軽さでの劣位、サービス内容の硬直化。
    • 機会(O): マッチングアプリ疲れ層の取り込み、オンラインとオフラインの融合(OMO)による新しいサービスモデルの構築、AIなどテクノロジー活用によるマッチング精度・サポート品質の向上、特定セグメント(例:再婚、シニア、地方)への特化。
    • 脅威(T): マッチングアプリのさらなる進化と低価格化、若者の結婚離れ、競合相談所のサービス革新。

売上停滞の根本原因(仮説): B社の売上停滞は、「伝統的な仲人型サービス」という強みが、現代の多様化する婚活ニーズやテクノロジーの進展に十分に対応しきれておらず、特に新規会員(特に若年層やデジタルネイティブ層)への魅力が低下していることにあるのではないか。既存のビジネスモデルに固執し、イノベーションが不足している可能性がある。

ステップ3:戦略の方向性設定(仮説)(思考時間:〜3分)

根本原因仮説に基づき、B社の強みを活かしつつ、イノベーティブなアプローチで売上向上を目指す戦略の方向性を設定する。

  1. 「ハイブリッド型」への進化: B社の強みである「仲人による手厚いサポート」と、「テクノロジー活用による効率化・新しい価値提供」を融合させる。
  2. 「パーソナライズド婚活」の実現: 個々の会員の価値観、ライフスタイル、潜在的ニーズに深く寄り添った、よりオーダーメイドに近い婚活体験を提供する。
  3. 「新しい顧客セグメント」の開拓: 従来リーチできていなかった層や、時代の変化によって生まれた新しいニーズを持つ層にアプローチする。

ステップ4:具体的施策への落とし込み(思考時間:〜3分)

  • 施策1:「AI仲人」システムの導入とカウンセラー業務の高度化
    • 内容: AIを活用したマッチングシステムを導入し、会員の性格、価値観、趣味嗜好、ライフプランなどの詳細なデータ分析に基づき、相性の高い相手を提案。カウンセラーは、AIの提案を参考にしつつ、より人間的な機微や感情面でのサポート、高度なアドバイスに注力する。オンライン相談、チャットサポートも強化。
    • ターゲット: 効率的かつ質の高いマッチングを求める全会員層。特にデータ重視の若年層。
    • 提供価値: マッチング精度の向上、ミスマッチの低減、カウンセラーの専門性向上、相談の利便性向上。
    • テクノロジー活用: AI(機械学習)、ビッグデータ解析、CRM、オンラインコミュニケーションツール。
  • 施策2:「ライフデザイン婚活」プログラムの提供
    • 内容: 単に結婚相手を見つけるだけでなく、結婚後のライフプラン(キャリア、住居、子育て、趣味など)まで見据えたコンサルティングサービスを提供。ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント、心理カウンセラーなど外部専門家とも連携。結婚観の多様化に対応したセミナーやワークショップも開催。
    • ターゲット: 結婚に対してより深いレベルでのサポートを求める層、将来設計に不安を持つ層。
    • 提供価値: 結婚を通じた自己実現のサポート、将来への安心感、共感できるパートナーとの出会い。
    • テクノロジー活用: オンラインセミナー配信プラットフォーム、会員向けポータルサイトでの情報提供。
  • 施策3:「リ・ウェディング(再婚特化)」または「地方創生婚活」セグメントへの注力
    • 内容(リ・ウェディングの場合): 再婚希望者特有の悩み(子連れ、前の結婚の経験、周囲の理解など)に特化したカウンセリングやコミュニティ形成を支援。専用のマッチングシステムやイベントを企画。
    • 内容(地方創生婚活の場合): 都市部在住で地方移住に関心のある独身者と、地方在住の独身者をマッチング。移住支援や地域おこし協力隊などの制度と連携し、結婚を機とした地方移住をサポート。
    • ターゲット: 再婚希望者層、または地方移住に関心のある婚活者層。
    • 提供価値: 同じ境遇の人との出会い、特有の課題への専門的サポート、新しい生活への希望。
    • テクノロジー活用: 特定セグメント向けオンラインコミュニティ、遠隔カウンセリングシステム。

ステップ5:施策の評価と優先順位付け(思考時間:〜1分)

  • 「AI仲人」システム導入: 中期的に大きなインパクト期待。初期投資とシステム開発・運用体制の構築が必要だが、B社のコアサービス強化に直結。最優先(◎)
  • 「ライフデザイン婚活」プログラム: 中期的に顧客満足度と単価向上に貢献。B社の「手厚いサポート」という強みを活かせる。外部専門家との連携モデル構築が鍵。優先(⚪︎)
  • 特定セグメントへの注力: 新規会員獲得の可能性はあるが、市場規模やB社のリソース(特に地方展開の場合)を考慮する必要あり。まずは市場調査と小規模なテストから。次点(△)

ステップ6:発表とディスカッション

  • 発表のポイント:
    • 結論(主要施策)とその背景にある課題認識(特にテクノロジーの遅れと現代ニーズへの不適合)を明確に。
    • 各施策がB社の強み(仲人型)をどう活かし、弱み(デジタル化の遅れ)をどう克服するのかを説明。
    • 「なぜその施策がイノベーティブと言えるのか」「テクノロジーが具体的にどのような価値を生むのか」をADLの面接官が納得するように説明する。
    • 3年間での売上向上目標への貢献イメージを、ラフな試算(例:「AI仲人」で成婚率X%向上、会員単価Y円アップなど)で示す。
  • ディスカッションで想定される「ADLらしい」質問:
    • 「提案されたAIマッチングは、具体的にどのようなアルゴリズムを想定していますか?倫理的な課題はありませんか?」
    • 「『ライフデザイン婚活』は、従来の結婚相談所の枠組みを超える新しいサービスモデルと言えますが、これをB社が実現する上での最大の技術的・組織的ハードルは何だと考えますか?」
    • 「地方創生婚活は、他の自治体やNPOも取り組んでいます。B社ならではの提供価値、競争優位性は何でしょうか?」
    • 「これらの施策を進める上で、B社はどのような外部パートナー(テクノロジー企業、専門家、自治体など)と連携すべきだと考えますか?(オープンイノベーションの視点)」

ADLのケース面接では、現状分析に基づく論理的な戦略策定能力に加え、テクノロジーへの深い理解とそれを活用したイノベーティブな発想力、そして未来を見据えた新しい価値創造への意欲が総合的に評価されます。


続いて、ADL ケース面接突破のための効果的な対策法を解説します。

5. ADL ケース面接突破のための効果的な対策法

ADLのケース面接は、その歴史と専門性から、特有の対策が求められます。論理的思考力というコンサルタントの基礎体力に加え、「テクノロジーとイノベーションへの深い理解」と「未来志向の洞察力」を磨き上げることが、内定への鍵となります。

1. 「技術経営(MOT)」と「イノベーション」の視点を常に持つ:

  • ADLのDNAを理解する: ADLは世界最古のコンサルティングファームであり、その根底には常に「科学技術と経営の融合によるイノベーションの創出」という思想があります。ケース面接においても、この視点を念頭に置くことが重要です。
  • テクノロジー活用の具体性を追求する: 「AIを導入する」「DXを推進する」といった抽象的な提案に留まらず、「どの技術を、どのように活用し、それによってどのような新しい価値が生まれ、ビジネスモデルはどう変わるのか」まで具体的に思考し、説明できるように準備しましょう。
  • イノベーション事例の研究: 様々な業界におけるイノベーション事例(新規事業開発、既存事業の破壊的変革、オープンイノベーションなど)を学び、その成功要因や失敗要因、本質的なメカニズムを理解しましょう。ADL自身の過去のプロジェクト事例も参考になります。

2. 「未来予測」と「シナリオプランニング」の訓練:

  • 現状分析から未来を洞察する: ケースのお題が現在の課題解決であっても、常に「3年後、5年後、10年後はどうなっているか?」という未来の視点を持つことが重要です。市場トレンド、技術進化、社会構造の変化などを踏まえ、複数の可能性を考慮した未来予測を行う訓練をしましょう。
  • 変化への対応力を示す: 不確実性の高い現代において、固定的な計画よりも、変化に柔軟に対応できる戦略やビジネスモデルが求められます。提案する施策についても、環境変化に応じた代替案やリスクヘッジまで考慮できると、思考の深さを示すことができます。

3. 「Side-by-Side™」の精神を意識したコミュニケーション:

  • クライアント(面接官)との協働姿勢: ADLはクライアントとの密な連携を重視します。ケース面接においても、面接官を単なる評価者ではなく、共に課題解決に取り組むパートナーと捉え、建設的な対話を通じてアイデアを発展させていく姿勢が評価されます。
  • 専門性と分かりやすさのバランス: 技術的な内容に踏み込む際も、相手(面接官)が必ずしもその技術の専門家ではないことを意識し、専門用語を避けたり、平易な言葉で補足説明したりするなど、分かりやすいコミュニケーションを心がけましょう。

4. 幅広い情報収集と知的好奇心の維持:

  • テクノロジートレンドのフォロー: AI、IoT、ブロックチェーン、量子コンピュータ、バイオテクノロジー、サステナビリティ関連技術など、主要なテクノロジートレンドについては、その概要とビジネスへの応用可能性を常にアップデートしておきましょう。技術系ニュースサイトや専門誌、ADL自身の発行するレポートなどが役立ちます。
  • 異分野の知識の結合: イノベーションは、既存の知と知の新しい組み合わせから生まれることがよくあります。自分の専門分野だけでなく、一見関係なさそうな分野の情報にもアンテナを張り、それらを結びつけて新しいアイデアを生み出す訓練をしましょう。

5. 実践演習と質の高いフィードバック(ADL特化型):

  • ADLらしいケース問題への挑戦: 技術戦略、R&D戦略、新規事業開発、イノベーションをテーマとしたケース問題や、ADLが強みとするインダストリー(製造業、化学、エネルギー、ヘルスケアなど)に関連する問題に積極的に取り組みましょう。
  • テクノロジー・イノベーションに強い面接官役との模擬面接: 可能であれば、技術経営やイノベーション分野に詳しいコンサルタント経験者や、ADLの選考経験者に面接官役を依頼し、「技術的な視点」「未来志向の視点」「イノベーションの実現性」といった観点から、質の高いフィードバックをもらいましょう。
  • 「なぜADLなのか」の明確化: 自分のどのような経験や価値観が、ADLの理念や強みと合致するのか、具体的なエピソードを交えて語れるように準備しておくことが、熱意と適性を示す上で非常に重要です。

ADLのケース面接は、単なる論理パズルではなく、あなたの知的好奇心、未来を洞察する力、そしてイノベーションを通じて世界を変えたいという情熱が試される場です。これらのポイントを意識した対策を進めることで、他の受験者と差をつけ、内定を掴み取ることができるでしょう。


ここからは、本記事のまとめと、ADL内定を掴むための最後のメッセージです。

6. まとめ:ADL内定を掴むために

これまで、ADL(アーサー・D・リトル)のファームとしての特徴、ケース面接の傾向と評価ポイント、具体的な例題を用いたフェルミ推定とビジネスケースの解説、そして効果的な対策法について詳しく解説してきました。

ADLは、世界最古の歴史を誇り、常に「テクノロジーとイノベーション」を軸にクライアントの未来を創造してきたユニークな戦略コンサルティングファームです。その選考、特にケース面接を突破するためには、シャープな論理思考力はもちろんのこと、テクノロジーへの深い洞察、未来へのイマジネーション、そしてクライアントと共に変革を推進する情熱が求められます。

ADL内定を掴むための最終確認ポイント:

  • 「イノベーションへの情熱」を語れるか?
    なぜ新しい技術やビジネスモデルに関心があるのか、それらを通じて社会や企業にどのような変革をもたらしたいのか。あなたの知的好奇心と、未来をより良くしたいという純粋な想いを、具体的な言葉で伝えられるように準備しましょう。
  • 「技術」と「経営」を結びつける視点を持っているか?
    ADLの神髄は技術経営(MOT)にあります。ケース面接においても、単に最新技術の知識をひけらかすのではなく、その技術がクライアントの経営課題解決や持続的成長にどのように貢献できるのか、という経営的視点からの考察が不可欠です。
  • 「Side-by-Side™」の精神で対話できるか?
    面接官は、あなたと共に課題解決のプロセスを歩むパートナーです。一方的なプレゼンテーションではなく、面接官との建設的な対話を通じて、アイデアを磨き上げ、より良い結論へと導く協調性とコミュニケーション能力を示しましょう。
  • 困難な課題にも「粘り強く」取り組めるか?
    イノベーションの道は平坦ではありません。ADLが扱う課題も、前例のない、複雑で難易度の高いものが多くあります。ケース面接においても、すぐに答えが出ない問題に対して、諦めずに多角的に考え抜き、粘り強く解決策を模索する姿勢が評価されます。
  • 「Why ADL?」―なぜこのファームでなければならないのか?
    数あるコンサルティングファームの中で、なぜADLを志望するのか。ADLの歴史、理念、強みとする領域(技術経営、イノベーション、特定産業など)と、あなた自身のキャリアビジョンや価値観がどのように共鳴するのかを明確にすることで、あなたの熱意と本気度が伝わります。

最後に

ADLへの挑戦は、単なる就職活動・転職活動を超えて、あなた自身の知的な探求心を刺激し、未来を創造する力を試す貴重な機会となるでしょう。その道のりは決して簡単ではありませんが、ADLが求める本質的な能力を理解し、真摯に準備を重ねることで、必ず道は開けます。

この記事で解説した内容が、あなたのADLへの挑戦を力強く後押しし、輝かしい未来への扉を開く一助となれば、これ以上の喜びはありません。Strategistsは、ADLをはじめとするトップコンサルティングファームを目指すすべての方々を、その専門的な知見と情熱をもってサポートします。ケース面接対策に課題を感じている方、より確実な準備をしたい方は、ぜひ一度Strategistsにご相談ください。

あなたのイノベーティブな精神と、未来を切り拓く情熱が、ADLという舞台で大きく花開くことを心から応援しています。


戦略コンサルへの入社/転職を成功させるケース面接対策法

ここまで読んでくれたあなたは、

「ケース面接でライバルに差をつけたい!」
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対策不十分で本番のケース面接に臨んで爆死してしまったり、
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してほしくないと我々は考えています。

何事も、自己流には限界があります。

最短距離で内定レベルのケース力を習得し
ボーダーラインギリギリではなく面接官を唸らせるレベルのアウトプットを出し
入社後も活躍したいのであれば、
プロからケース面接の正しい考え方や知識
さらに、対策の仕方や選考の戦略を教わりましょう。

独学でもある程度のレベルには達するかもしれませんが
あなたの目標は
「一次面接を通過すれば良い」
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ではなく

「トップ戦略ファームの合格ラインを堂々と超える
アウトプットが再現性高く出せるようになり
自信を持って面接に臨むことができること。
そして、内定を獲得することでしょう。」

プロからのアドバイスが不可欠です。

プロの指導は、やり方を教えるだけではなく
何が間違っていてどう改善すべきかを
的確に指摘し、あなたが気づいていない問題点を
明らかにしてくれます。

また我々のプログラムはマンツーマンのケース指導に加えて
フェルミ推定やケース面接の正しい思考法や
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網羅体系的にまとめた教科書を用意しており
受講生には必ずそれをみていただきます。

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我々のマンツーマン指導プログラムについて

サービス開始の2022年以来、少数精鋭ではありながら、
累計で受講生の戦コン内定率が約43% (新卒約45%/既卒約40%)
(通常、戦コン志望者のうち内定を取れるのは数%程度とされます)
という驚異的な内定者輩出実績を誇る我々Strategistsが
多数の受講生の指導や教材制作を経て蓄積・言語化してきたオリジナルのノウハウを基に、本番での評価ポイントを熟知したMBB面接官経験者の視点も組み込みながら、最強のケース対策プログラムを制作しました。

我々のプログラムの最大の特長は、
ケース面接初心者苦手意識のある方であっても
再現性高く最短距離で最高峰(内定レベル)のケース力
を習得することができる点です。

実は我々のお客様の63%は入会時点で
「一才対策はやってない」or「市販の書籍を読んだ程度」
「初心者」ないし「初級」のお客様です。

再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由

最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、
我々のチームが最初に考えたのが
「理想的な上達プロセス」についてでした。

スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったら
どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

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③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

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メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
・得られる学びが深くて多い
・抽象化して次に活かせる普遍性がある
・これまでのお題とも次回以降のお題とも被らない新たな学びがある

と定義しています。各問題が単に「マッキンゼー対策」「公共系」のような表面的なジャンル分けにとどまらず、「BSとPLの構造理解」「”実現可能性とインパクト”の落とし穴」「サブスク事業のキードライバー」など裏テーマが設定してあります。

ケース対策は量よりも圧倒的に質です。
質の高いメンター×体系的な基礎インプット×良問での演習確実に内定をGETするなら我々にお任せください。

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扱った問題のポイントや解答例をまとめた資料をご共有。
復習にご活用いただけます
※現時点では、扱う問題によって資料が無い場合もございます。

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ここまで読んでいただき、マンツーマン指導に興味を持っていただいた方は、まず初回メンタリングをお受けください無理な勧誘等は一切ございません。お気軽に申し込みください。

模擬面接+FBはもちろん、参加特典としてMBB過去問を題材に
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単なる”模範解答例”ではなく、問題のポイントや次に活かせる学びをまとめています。

我々の初回メンタリングはありがちなサービス勧誘・営業の場ではなく
本プログラムの 『0講目』の扱いですから、
「これがStrategistsのクオリティか」とご実感いただける機会になることをお約束します。

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