3C分析で顧客・競合・自社を調べたら、最後に「顧客が買う決め手のうち、競合が満たせておらず自社なら満たせるもの」を勝つための条件として一文で言い切ると、その一文が3C分析の答えになります。ケース面接では、顧客の決め手を聞き出してから競合と自社を比べ、競合から奪える売上まで計算して結論を出しましょう。
この記事では、競合に勝つための条件を導く3つの質問、3C分析を使うお題の見分け方、宅配弁当会社の売上を伸ばす例題について解説します。
- 本番形式で模擬ケース面接を実施
- 現状のレベル・改善点をフィードバック
- 内定への戦略がわかる
※少数精鋭での運営のため、枠が埋まり次第締め切ります。
3C分析で導く答え
顧客・競合・自社の欄を埋めた後に何を言えばよいかが決まっていないと、調べた内容を読み上げるだけで終わってしまいます。3C分析で最後に言う答えの形と、その考え方の出発点を先に確認しておきましょう。
答えは成功のカギ(KFS)
3C分析を使うときは、顧客が買う決め手のうち、競合が満たせておらず自社なら満たせるものを探し、勝つための条件として一文で言い切りましょう。勝つための条件は、成功のカギ(KFS)とも呼ばれます。
成功のカギという言葉は、大前研一の『企業参謀』に出てきます。本人はこの本で、競争相手との力関係を変える3つの戦略の一つに「成功のカギ(KFS)に基づく戦略」を挙げました。本人の表記はKFSで、一般にはKSFと書かれることもあるため、面接ではどちらで問われても同じものとして答えてください。
出典:PRESIDENT Online「旧来の戦略論ではもはや生き残れない 大前研一「決定力10倍!儲かるコンセプトのつくり方」【1】」
3Cの出発点は『企業参謀』
顧客・競合・自社の3つを比べる3Cの考え方をたどると、大前研一の実質的な処女作『企業参謀』(プレジデント社、1976年)に行き着きます。この本は、大前研一自身が戦略論の原点と位置づける一冊です。本の中心は、自社(Company)・競合(Competitor)・顧客(Customer)の三者の視点から事業環境を相対的に見て、戦略を立てるという考え方です。
3Cという名前は、この3つの英語の頭文字から来ています。今日フレームワークの基本形として使われる3Cの概念も、本人はこの本が出発点だとしています。面接で3Cの由来を聞かれたら、提唱者と言い切らず、大前研一の『企業参謀』が出発点だと答えましょう。
出典:PRESIDENT Online「旧来の戦略論ではもはや生き残れない 大前研一「決定力10倍!儲かるコンセプトのつくり方」【1】」
三者を相対的に比べる理由
3C分析で顧客・競合・自社を別々に調べるだけでは、どれが勝つための条件かを決めきれないままになります。大前研一は『企業参謀』で、企業戦略を「競争相手との相対的な力関係の変化を、顧客の望む方向に自社にとって相対的に有利かつ持続できるように変化させるべく計画する作業」と定義しました。
この定義には、競争相手、顧客、自社の三者がそろって入っています。そのため、顧客が何を望むかを先に確認し、その方向で競合より自社が有利な点を探す、という流れで3つを比べましょう。自社が有利な状態を保てるかどうかも、競合と比べて初めて分かります。
出典:PRESIDENT Online「旧来の戦略論ではもはや生き残れない 大前研一「決定力10倍!儲かるコンセプトのつくり方」【1】」
ケース面接での3C分析のやり方
ケース面接で勝つための条件を一文で言うには、顧客、競合、自社の順に質問を立てて答えていく必要があります。それぞれの質問で面接官に何を尋ね、何と比べるかを確認しましょう。
顧客の決め手から始める
3C分析を使うお題では、まず顧客が何を決め手に買うかを面接官に尋ね、市場の大きさに加えて、顧客層ごとに決め手が違わないかも確認しましょう。宅配弁当なら、忙しい世帯は価格で選び、健康が気になる世帯は献立の中身で選ぶ、という違いがありえます。
顧客から始めないと、競合と自社を何で比べればよいかが決まらないままになります。自社から始めると、自社が得意なことを並べた、自社の都合で組み立てた分析になりがちです。
競合は代わりの選択肢まで含める
顧客の決め手が分かったら、その決め手で比べる競合を決めましょう。競合には、同じ業種の会社(直接競合)だけでなく、顧客が代わりに選ぶもの(間接競合)も数えるのが一般的です。宅配弁当なら、ほかの宅配弁当の会社だけでなく、地域の配食業者や自分で作る食事も代わりの選択肢になります。
競合の範囲を広げすぎると比べる相手が多すぎて結論が出ず、狭すぎると顧客が実際に流れている先を見落とします。範囲に迷ったら、「顧客はこの商品がなければ代わりに何を選ぶか」と自問し、その答えに入るものだけを競合にしましょう。競合を決めたら、その競合が顧客の決め手をどこまで満たしているかと、シェアを面接官に尋ねて比べる材料をそろえます。
自社の強みは競合と比べて確認する
自社の強みは、競合と同じ決め手で比べたときに初めて強みだと分かります。「品質が高い」「信頼されている」と述べるだけでは、顧客の決め手で競合を上回っているかを面接官は判断できません。比べるときは、価格、品質、届けやすさのように顧客が選ぶ理由ごとに、自社と競合の数字を並べましょう。
ケース面接では、手元に数字がなければ面接官に尋ねるか、仮定した数字で比べてかまいません。仮定するときは、なぜその数字にしたかを一言添えると、強みの根拠として面接官に伝わります。
三つの答えを一文にまとめる
顧客、競合、自社の3つの質問に答えたら、その答えを「顧客は〇〇を決め手に選ぶが、競合は〇〇を満たせておらず、自社は〇〇で満たせる」という一文にまとめましょう。この一文が、そのまま勝つための条件になります。
3つのCの情報を順に並べて話すだけでは、面接官は何が結論なのかを判断できないままです。一文の中で3つの答えがつながらないときは、どの質問の答えが足りないかを確認し、その点を面接官に尋ね直してください。
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3C分析を使うお題の見分け方
顧客・競合・自社の答えを一文にまとめる3C分析は、ケース面接のどのお題でも最初に使うわけではありません。お題で何を問われているかを聞き分け、3C分析から入るかどうかを決めましょう。
売上や新しい市場への参入を問うお題で使う
売上を伸ばす施策や、新しい市場に入るかどうかを問うお題では、顧客の決め手と、競合が満たせていない点が分かれば、自社が勝てる場所を決められます。そのため、こうしたお題では3C分析から入ると、答えを組み立てられます。
お題を聞いて「売上」「参入」「シェア」のような言葉がお題の中心にあれば、最初の質問で顧客層と決め手を面接官に尋ね、3つの質問の順に進めましょう。
利益の減少を問うお題では先に売上と費用に分ける
利益の減少を問うお題では、原因が費用の側にあれば顧客や競合を調べても答えにつながらないため、3C分析から入らず、先に利益を売上と費用に分けて数字で原因を絞りましょう。売上の側に原因があると分かれば、客が減ったのか、競合に流れたのかを3C分析で確認できます。
SWOTやファイブフォースとの使い分け
SWOT分析やファイブフォース分析など、3C分析と並べて挙げられるフレームワークは、それぞれ答える論点が違います。役割の違いは、次のとおりです。
- SWOT分析:自社の強み・弱み・機会・脅威の洗い出し
- PEST分析:政治・経済・社会・技術の大きな変化の把握
- ファイブフォース分析:業界の利益を左右する5つの力の評価
- STP分析:狙う顧客と立ち位置の決定
- 4P分析:製品・価格・販路・販促の打ち手の組み合わせ
お題で問われているのが業界の儲けやすさなのか、狙う顧客の選び方なのか、自社が勝つ条件なのかを聞き分け、合うフレームワークを選んでください。
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宅配弁当の売上を3C分析で伸ばす例題
売上を伸ばすお題は3C分析から入るお題の代表なので、1問を顧客・競合・自社の3つの質問の順に解いてみましょう。面接官が示す数字を使えば、競合のシェアのうち奪える売上を計算し、勝つための条件を決めるところまで進められます。
宅配弁当の売上を伸ばすお題の前提
例えば、配達地域で冷凍の宅配弁当を売る中堅のM社が、3年で年間の売上を今より3億円増やしたいとします。そのためにどの顧客を狙い、何で勝つべきかを考えるお題です。
解き始める前に、売上の定義と目標、変えてよい範囲を面接官に尋ねましょう。面接官の答えをまとめると、次のようになったとします。
- 売上は年間の売上高(金額)
- 期間は3年で、目標は今の売上への3億円の上乗せ
- 配達地域と商品(冷凍の宅配弁当)は今のまま
- 比べる基準は3年後の年間売上の上乗せ額
基準を上乗せ額に決めておくと、狙う顧客を変える案と値下げする案を、どちらも上乗せ額で比べられます。
顧客層ごとに市場と決め手を確認する
最初の質問では、顧客層ごとの市場の大きさと決め手を面接官に尋ねましょう。面接官からは、顧客層を共働き世帯と高齢の一人暮らし世帯の2つに分けた答えが返ってきたとします。
- 共働き世帯:宅配弁当の年間の市場は24億円、決め手は価格
- 高齢の一人暮らし世帯:宅配弁当の年間の市場は30億円、決め手は減塩などの栄養への配慮
市場の大きさは、その顧客層が1年に宅配弁当へ使う額の合計です。続けてM社のシェアを尋ねると、共働き世帯で10%、高齢の一人暮らし世帯で5%だったとします。シェアの分母は、どちらもその顧客層の市場の大きさです。今のM社の売上は、24億円×10%=2.4億円と30億円×5%=1.5億円を足した3.9億円で、目標は3.9億円+3億円=6.9億円です。
顧客層で決め手が違うと分かったので、次は競合がそれぞれの決め手をどこまで満たしているかを確認しましょう。
競合のシェアから奪える売上
続いて競合について尋ねると、面接官から次の数字が返ってきたとします。
- Y社:共働き世帯のシェア60%、高齢の一人暮らし世帯のシェア30%、1食500円で、選ばれる理由は価格の安さ
- 共働き世帯のその他:シェア30%
- 地元の配食業者:高齢の一人暮らし世帯のシェア65%(合計)、管理栄養士は不在
- 地元の配食業者で買われている額のうち40%は、献立の栄養に不満を持つ利用者の分
Y社の利用者は価格で選んでいるので、面接官の答えでは、どちらの顧客層でも乗り換えを見込まない前提です。最後の質問である自社については、M社は1食600円でY社より100円高い一方、管理栄養士が献立を作っている場合を考えます。
価格を決め手にする共働き世帯では、Y社より100円高いM社が選ばれにくいことも、ここで分かります。一方、高齢の一人暮らし世帯では、地元業者の利用者のうち栄養に不満を持つ人が、管理栄養士のいるM社へ移る余地は大きいと見てよいでしょう。
高齢の一人暮らし世帯でM社が地元業者から奪える余地を、金額に直しましょう。地元業者のシェア65%のうち、栄養に不満を持つ利用者の分は65%×40%=26ポイントです。26ポイントの分母は高齢の一人暮らし世帯の市場30億円なので、金額では30億円×26%=7.8億円になります。面接官が、栄養に配慮した献立を打ち出せば、この7.8億円の半分(50%)をM社が取れる見込みだと答えたとしましょう。
取る分は26ポイントの半分の13ポイントで、30億円×13%=3.9億円の売上の上乗せです。M社のシェアは5%から18%に上がり、上乗せの3.9億円は目標の3億円を上回ります。
値下げで共働き世帯を狙う案との比較
面接官から「価格で負けているなら、共働き世帯向けに値下げすればよいのでは」と聞かれることもあります。その場合は、値下げの案も上乗せ額を計算して比べましょう。
M社が共働き世帯向けに1食500円まで値下げすると、面接官の見込みでは共働き世帯のシェアが10%から15%に上がるとしましょう。高齢の一人暮らし世帯向けの価格は600円のままとします。シェア15%は値下げ前の価格で計算した市場の大きさに対する割合なので、24億円×15%=3.6億円に500÷600を掛けると、値下げ後の売上は3億円です。上乗せは3億円−2.4億円=0.6億円にとどまり、目標の3億円の5分の1です。
値下げは今の利用者からの売上まで削るうえ、Y社の利用者が乗り換える見込みもないため、勝つための条件にはできないと分かります。比べた結果、M社は高齢の一人暮らし世帯を狙うと結論づけられます。
勝つための条件を結論にする
M社の例題で3つの質問の答えをつなぐと、「高齢の一人暮らし世帯は栄養への配慮を決め手に選ぶが、地元業者はその求めに応えられておらず、M社は管理栄養士の献立で応えられる」という一文になります。勝つための条件は「高齢の一人暮らし世帯が求める、栄養に配慮した毎日の献立を、地元業者より確かに届けること」とまとめられます。
ただし、上乗せの3.9億円は不満を持つ利用者の半分を取れる場合の数字なので、目標に届く境目も計算しておきましょう。目標の3億円に必要なシェアの上乗せは、3億円÷30億円=10ポイントです。不満を持つ利用者の26ポイントのうち10ポイントを取ればよいので、10÷26≒0.3846で約38%、つまり約4割を取れれば目標に届きます。この約38%の分母は、不満を持つ利用者の購入額7.8億円です。
面接官には、まず「高齢の一人暮らし世帯を狙い、栄養に配慮した毎日の献立で地元業者に勝ちます」と結論を伝えましょう。結論の後には、配達地域の一部で栄養に配慮した献立を試しに売り、不満を持つ利用者の購入額のうち約38%以上がM社に移るかを確認するという次の一手も続けて伝えます。
Strategistsは、勝つための条件の一文を、実戦形式の練習で経験者から「顧客はなぜそれを決め手に選ぶのか」と重ねて尋ねられても答えられる状態にしてから、面接で使うことを勧めています。
まとめ
3C分析で面接官に結論を伝えるには、顧客・競合・自社を調べた量を増やすより、3つの答えを結んだ勝つための条件と、その条件で競合から奪える売上の数字をそろえましょう。
計算から始めると、比べる数字を絞れないまま時間が過ぎてしまいます。次に練習でお題を解くときは、計算に入る前に、顧客の決め手、競合が満たせていない点、自社が満たせる理由の3つを空欄にした一文を紙に書き、空欄を埋めるのに必要な数字から面接官に尋ねてください。
本記事のテーマを頭で理解しても、実際のケース面接で使いこなせるかどうかは別問題です。
「示唆が出せない」「分析が浅い」といった課題は独学では気づきにくく、放置すると本番まで改善されないまま終わることも少なくありません。
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我々のマンツーマン指導プログラムについて
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支援範囲は未経験からの転職からMUPまで幅広く、新卒向けの戦略コンサル特化就活塾においても業界トップレベルの実績を挙げています。
こうした実績を積み重ねてきた我々Strategistsが、多数の受講生の指導や教材制作を経て蓄積・言語化してきたオリジナルのノウハウを基に、本番での評価ポイントを熟知したMBB面接官経験者の視点も組み込みながら、最強のケース対策プログラムを制作しました。
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の「初心者」ないし「初級」のお客様です。
再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由
最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、我々のチームが最初に考えたのが「理想的な上達プロセス」についてでした。
スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったらどういうやり方をするのが正解なのだろうか?それについて考えるところから始まりました。
結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが「理想的な上達プロセス」なのではないか?ということでした。
そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形でさまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。
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メンタリングの質へのこだわり
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