企業研究

マーサー (Mercer)の選考プロセスと各部門の業務内容を徹底解説!企業研究シリーズ

「人事・組織」領域のグローバルコンサルティングファームとして、世界最大級の規模と実績を誇るマーサー(Mercer)。特に「人事制度」「年金」「M&A」といった分野での深い専門性は、多くのグローバル企業から絶大な信頼を得ています。

「マーサーのコンサルタントは具体的にどんな仕事をしているの?」
「他の人事系ファームや戦略ファームとの違いは?」
「選考プロセスでは何が問われるのか、具体的な対策を知りたい」

この記事では、人事・組織領域のプロフェッショナルを目指す方々へ向けて、マーサーという企業の強みやカルチャー、部門ごとの業務内容、そして気になる選考の傾向と対策までを、転職支援のプロの視点から網羅的に解説します。

この記事を最後まで読めば、マーサーの全体像を深く理解し、自身のキャリアパスと照らし合わせながら、自信を持って選考に臨むための準備を整えることができるでしょう。



【お知らせ】Strategistsを活用し戦コン内定を獲得した方のインタビューはこちら



1. マーサーの企業研究:ファームとしての特徴と強み

まず、マーサーがどのような企業であり、他のコンサルティングファームと何が違うのか、その独自のポジションと特徴を解説します。

マーサー(Mercer)とは?

マーサーは、米国ニューヨークに本社を置く、世界最大級の組織・人事マネジメントコンサルティングファームです。世界40カ国以上で事業を展開し、日本では1978年に拠点を設立。長年にわたり、日本企業のグローバル化や組織変革を支援してきました。

マーサーは、世界有数のプロフェッショナルサービス企業であるマーシュ・マクレナン(Marsh McLennan)のグループ企業であり、同グループの持つリスク、戦略、人事領域の広範な知見を活用できることも大きな特徴です。

マーサーの主要な事業領域

マーサーのコンサルティングサービスは、大きく分けて以下の4つの領域(部門)で構成されています。

事業領域(部門)主なサービス内容
ウェルス企業年金制度設計、退職金制度改革、年金資産運用コンサルティング、M&Aにおける年金デューデリジェンスなど。
キャリア人事制度設計・改革、役員報酬設計、人材アセスメント・育成、組織開発、グローバル人事マネジメント支援など。
M&AM&Aにおける人事デューデリジェンス、PMI(組織・人事統合支援)、組織再編に伴う人事戦略策定など。
ヘルス従業員の健康経営支援、ウェルビーイング戦略策定、福利厚生制度の設計・最適化など。

他社との違い:マーサーならではの3つの強み

マーサーの独自性と競争優位性は、以下の3点に集約されます。

  1. 「年金・資産運用」領域における圧倒的な専門性と実績
    マーサーの祖業は年金数理コンサルティングであり、この領域における専門性は他の人事系ファームの追随を許しません。複雑な年金制度の設計や、グローバルな資産運用に関するコンサルティングは、マーサーの代名詞とも言えるサービスです。この高度な数理的・ファイナンス的知見が、人事領域全般のコンサルティングにおける論理的厳密性と説得力を支えています。
  2. グローバルに標準化された膨大な「データ」と「方法論」
    世界中のクライアントから収集・分析した報酬、福利厚生、人事制度に関する膨大なデータを保有しており、これらをベンチマークとした客観的なコンサルティングを提供できることが大きな強みです。「データドリブン」でグローバルに標準化された方法論(メソドロジー)は、クライアントの意思決定を強力にサポートします。
  3. M&Aにおける「人事」のプロフェッショナル
    M&Aの成功は、財務や事業だけでなく、「人」と「組織」の統合が鍵を握ります。マーサーは、M&Aライフサイクルのあらゆる局面において、人事デューデリジェンスからPMI(Post Merger Integration)まで、一気通貫で専門的な支援を提供できる数少ないファームです。特に、報酬制度や年金制度といった複雑な人事課題の統合において、高い専門性を発揮します。

2. マーサーの採用者バックグラウンド分析:大学・企業・業界動向

マーサーには、その高度な専門性から多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集結しています。ここでは、採用者の出身大学や前職の業界・企業を分析し、求められる人材像を探ります。

採用者の出身大学(新卒)

新卒採用では、高い論理的思考力と学習意欲を持つ、国内外のトップ大学出身者が中心となります。

  • 主な採用実績大学(順不同):
    • 国内大学: 東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應義塾大学など、最上位の大学群からの採用が目立ちます。
    • 海外大学: 海外のトップ大学で学位を取得した学生も、グローバルな環境で活躍できる人材として積極的に採用されています。
  • 学部・専攻の傾向:
    • ウェルス部門: 数学、物理学、統計学、金融工学といった数理・計量分析能力が求められるため、理系院卒者が多く在籍しています。アクチュアリー資格保有者・志望者も多いです。
    • キャリア/M&A/ヘルス部門: 経済学部、経営学部、商学部といったビジネス系に加え、法学部、社会学部、心理学部など、文理問わず多様な専攻の出身者が活躍しています。共通して求められるのは、高い論理的思考力と分析能力です。
    • 語学力: 全部門でビジネスレベルの英語力が求められるケースが多く、特にグローバル案件に携わる上では必須となります。

採用者の出身企業・業界(中途)

中途採用では、各部門の専門領域における即戦力性が重視されます。

出身業界

  • コンサルティングファーム: 戦略系、総合系(特に人事・組織、M&A領域)、他の人事・組織系ブティックファームからの転職者が多数を占めます。マーサーの持つグローバルプラットフォームや専門性の高さに魅力を感じて移籍するケースが多いです。
  • 金融業界:
    • ウェルス部門: 信託銀行、生命保険会社、資産運用会社などでアクチュアリー、年金数理、資産運用コンサルティング等の経験を積んだ人材。
    • M&A部門: 投資銀行、PEファンド、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)などでM&Aアドバイザリーやデューデリジェンスの経験を持つ人材。
  • 事業会社の人事・経営企画部門: 大手グローバル企業の人事部で、人事制度設計、グローバル人事、M&A(人事PMI担当)などの経験を持つプロフェッショナル。クライアント側の視点を理解している点が強みとなります。
  • 官公庁: 年金制度や労働政策に関わっていた経験を持つ方も、その専門性を活かせる可能性があります。

出身企業(例)

部門出身業界出身企業(例)親和性の高いスキル・経験
ウェルス金融(信託・生保・運用)三菱UFJ信託銀行, 日本生命, ニッセイアセットマネジメント年金数理、アクチュアリー業務、ALM、資産運用コンサルティング
キャリアコンサルティング, 事業会社人事デロイト, PwC, ソニー, 武田薬品工業人事制度設計、タレントマネジメント、組織開発、グローバル人事
M&Aコンサルティング, 金融(IBD/FAS)KPMG FAS, GCA, 野村證券M&Aアドバイザリー、人事デューデリジェンス、PMI支援
ヘルスコンサルティング, 事業会社人事Willis Towers Watson, 損害保険ジャパン, リクルート健康経営コンサルティング、福利厚生制度設計、労働安全衛生

この分析から、マーサーは「人事・組織」という軸を持ちつつも、部門ごとに極めて高い専門性(数理、ファイナンス、戦略など)を求めていることがわかります。自身の専門性と、マーサーのどの部門でその価値を最大化できるかを明確にすることが、選考突破の鍵となります。


3. マーサーの部門別解説:コンサルティング業務の全貌

マーサーのコンサルティングは、大きく4つの専門領域に分かれており、それぞれが深い知見と方法論を持っています。ここでは、各部門の具体的な業務内容、プロジェクト事例、そしてキャリアパスについて解説します。

ウェルス(Wealth)部門:年金・資産運用のプロフェッショナル

マーサーの祖業であり、現在も世界トップクラスの専門性を誇る部門です。企業の退職金・年金制度という、財務と人事の接点となる極めて重要なテーマを扱います。

  • 主な業務内容:
    • 退職金・年金制度コンサルティング: 確定給付年金(DB)から確定拠出年金(DC)への移行、制度改定に伴う財務影響シミュレーション、従業員へのコミュニケーション支援など、企業の退職金・年金制度全般の設計と改革を支援します。
    • 年金資産運用コンサルティング: 年金基金や機関投資家に対し、資産配分(アセットアロケーション)の策定、運用機関の選定・評価、パフォーマンスモニタリングなどを通じて、資産運用の高度化を支援します。
    • M&Aにおける年金デューデリジェンス: M&A対象企業が抱える年金債務のリスクを評価し、買収価格や統合後の制度設計に与える影響を分析します。
  • プロジェクト事例:
    • 大手製造業のグローバル年金ガバナンス体制構築支援
    • 公的年金基金のオルタナティブ資産(不動産、PE等)投資戦略策定
  • キャリアパス:
    アクチュアリーや証券アナリストなどの専門資格を取得し、年金・資産運用のスペシャリストとしてのキャリアを歩む道が一般的です。高い数理能力と金融知識が求められます。

キャリア(Career)部門:人事戦略と制度設計のエキスパート

企業の事業戦略を実現するための「人」に関するあらゆる課題を扱う、マーサーの中核的なコンサルティング部門の一つです。

  • 主な業務内容:
    • 人事制度設計・改革: 企業のビジョンや戦略に基づき、等級制度、評価制度、報酬制度を設計・再構築します。グローバルで整合性の取れた制度の構築も得意とします。
    • 役員報酬コンサルティング: 株主価値との連動性を高めるための役員報酬プログラム(株式報酬など)の設計を支援します。
    • タレントマネジメント: 次世代リーダーの特定・育成、サクセッションプランニング、人材ポートフォリオの最適化などを通じて、企業の持続的な成長を支える人材基盤を構築します。
    • 組織開発・風土改革: エンゲージメントサーベイの実施・分析、組織風土の改革、ダイバーシティ&インクルージョンの推進などを支援します。
  • プロジェクト事例:
    • IT企業のグローバル共通のジョブ型人事制度導入支援
    • 製薬企業のリーダーシップ開発プログラムの設計と実行
  • キャリアパス:
    人事制度、組織開発、タレントマネジメントなど、特定の領域で専門性を深めていきます。事業会社の人事部長やCHRO(最高人事責任者)といったキャリアも視野に入ります。

M&A(Mergers & Acquisitions)部門:ディールにおける人事の専門家

M&Aの成功を「人・組織」の側面から支援する専門部隊です。ディールの初期段階から統合後のPMIまで、一気通貫でサービスを提供します。

  • 主な業務内容:
    • 人事デューデリジェンス: 買収対象企業の人事制度、人件費、組織文化、キーマンなどを分析し、M&Aに伴う人事関連のリスクやコストを洗い出します。
    • PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション): M&A後の人事制度の統合、組織文化の融合、キー人材のリテンション(引き留め)などを計画・実行し、シナジーの最大化を支援します。
    • 組織再編支援: 事業売却や分社化に伴う人員の移管や人事制度の再設計をサポートします。
  • プロジェクト事例:
    • 異業種企業間のクロスボーダーM&Aにおける人事統合プロジェクト
    • PEファンドの投資先企業に対する組織・人事デューデリジェンス
  • キャリアパス:
    M&Aと人事の両方に精通した稀有なプロフェッショナルとしてのキャリアを築けます。投資銀行やPEファンド、事業会社のM&A担当への道も開かれています。

ヘルス(Health)部門:健康経営とウェルビーイングの推進役

従業員の健康とウェルビーイングを通じて、企業の生産性向上と持続的成長を支援する、比較的新しいながらも成長著しい部門です。

  • 主な業務内容:
    • 健康経営戦略コンサルティング: 健康経営度調査の分析、健康経営戦略の策定、KPI設定などを支援します。
    • ウェルビーイング施策の企画・導入: メンタルヘルス対策、多様な働き方の支援、健康増進プログラムの導入などを通じて、従業員の心身の健康をサポートします。
    • 福利厚生制度の最適化: グローバルでの福利厚生ベンチマーク分析に基づき、費用対効果の高い制度設計を支援します。
  • プロジェクト事例:
    • 大手IT企業のグローバル・ウェルビーイング戦略策定支援
    • 製造業における従業員向け健康増進アプリの導入効果測定
  • キャリアパス:
    健康経営やウェルビーイングという成長領域の専門家として、企業の持続可能性に貢献するキャリアを歩むことができます。

4. マーサーの中途採用:選考プロセスと難易度、対策を徹底解説

マーサーの中途採用は、高い専門性を持つプロフェッショナル人材を対象としており、選考プロセスもその能力とポテンシャルを多角的に見極めるものとなっています。ここでは、具体的な選考フローと対策のポイントを深掘りします。

マーサー中途採用の全体的な難易度

難易度は「非常に高い」です。各部門で求められる専門領域での深い知見と実績、そしてコンサルタントとしての地頭の良さが高いレベルで要求されます。

  • 難易度が高い理由:
    • 専門性と実績: 応募部門に関連する領域での具体的な実績や成果が厳しく評価されます。
    • 複合スキル: 例えばウェルス部門では数理能力とコンサルティング能力、M&A部門では財務知識と組織・人事の知見といった、複合的なスキルセットが求められます。
    • 英語力: 多くの部門で、グローバル案件の遂行や海外オフィスのナレッジ活用のため、ビジネスレベル以上の英語力が事実上必須となります。
    • カルチャーフィット: 論理的であると同時に、クライアントやチームメンバーと円滑な関係を築ける人間性、プロフェッショナルとしての成熟度も重視されます。

マーサーの一般的な中途選考プロセス

選考プロセスは応募する部門やポジションによって異なりますが、一般的には以下の流れで進みます。

書類選考 → 複数回の面接(3〜5回程度、ケース面接含む)→ リファレンスチェック → オファー面談

  • 書類選考:
    • 和文・英文の職務経歴書を提出。これまでのキャリアで培った専門性と、マーサーのどの部門でどのように貢献できるかを明確に結びつけて記述することが重要です。実績は定量的なデータを用いて具体的に示しましょう。
  • 1次面接:
    • 形式: 人事担当者や現場の若手〜中堅コンサルタントとの面接。
    • 内容: 経歴確認、転職理由、志望動機といった基本的な質問が中心。「なぜこのタイミングで転職するのか」「なぜ数あるファームの中でマーサーなのか」「なぜこの部門なのか」を深く問われます。
  • 2次・3次面接(ケース面接):
    • 形式: 現場のシニアコンサルタントやプリンシパル、パートナーとの面接。
    • 内容: 専門性を問うケース面接が中心となります。応募した部門の領域に特化した、実践的なお題が出題されるのが特徴です。論理的思考力、課題解決能力、専門知識、そしてディスカッション能力が評価されます。
  • 最終面接:
    • 形式: 日本の各部門統括パートナーや日本法人社長クラスとの面接。
    • 内容: これまでの面接内容の確認に加え、キャリアに対する考え方、価値観、リーダーとしてのポテンシャルなど、人物面がより重視されます。カルチャーフィットの最終確認の場です。
  • リファレンスチェック:
    • 候補者の現職または前職の上司や同僚など、第三者から候補者の実績や人物像についてヒアリングが行われます。

中途採用の過去問・例題(ケース面接)

マーサーのケース面接は、応募部門の専門性に直結したお題が特徴です。

  • 過去問・例題の傾向:
    • ウェルス部門:
      • 「ある企業の退職金制度はDB(確定給付)が中心だが、財務リスクが高い。DC(確定拠出)への移行を検討しているが、メリット・デメリット、移行の際の留意点を述べよ」
    • キャリア部門:
      • 「グローバルで事業を展開するクライアントが、全社共通の人事評価制度を導入したい。どのような制度が良いか、また導入にあたっての課題は何か?」
      • 「クライアント企業の役員報酬水準が競合他社に比べて低い。適切な報酬水準をどのように決定し、どのような報酬パッケージを提案するか?」
    • M&A部門:
      • 「IT企業A社が、異業種であるヘルスケア企業B社を買収する。人事デューデリジェンスにおいて、特に注視すべき項目は何か?」
  • 対策のポイント:
    • 専門知識のインプット: 応募する部門に関連する知識(人事制度、年金、M&Aプロセスなど)を事前にインプットし、自分の言葉で説明できるようにしておく。
    • 構造化と論理: どんなお題でも、まずは問題を構造的に分解し、論点を整理する癖をつける。
    • マーサーの視点: マーサーの強みである「データ」や「グローバルな知見」をどう活用するか、という視点を回答に盛り込む。

福利厚生・待遇・評価制度

  • 待遇(年収):
    • 外資系トップコンサルティングファームとして、非常に高い報酬水準が期待できます。経験やスキル、役職に応じて大きく変動しますが、同業他社と比較しても遜色ない、あるいはそれ以上の水準です。
  • 福利厚生・働き方:
    • 各種社会保険完備、退職金制度、総合福祉団体定期保険、長期所得補償保険、研修制度、資格取得支援などが整っています。
    • 働き方はプロジェクトベースで繁閑の差はありますが、近年はワークライフバランスの改善に全社的に取り組んでおり、リモートワークやフレキシブルな勤務形態が浸透しています。グローバルなナレッジ共有や研修への参加機会も豊富です。
  • 評価制度:
    • グローバルで統一された評価基準に基づき、年次のパフォーマンスレビューが行われます。
    • 目標設定、プロジェクトごとのフィードバック、キャリアディベロップメントプランの策定などを通じて、個々の成長を支援する仕組みが整っています。評価は厳格ですが、透明性と公正性が担保されています。

5. マーサーの新卒採用:選考フローから見る難易度と対策法

マーサーの新卒採用は、将来のグローバルリーダーとなりうるポテンシャルを持つ人材を発掘するためのプロセスです。採用人数は限られており、極めて高い競争率となります。

マーサー新卒採用の全体的な難易度

難易度は「最難関レベル」です。戦略コンサルティングファームの中でも特に専門性が高い領域を扱うため、地頭の良さに加え、特定の領域への強い知的好奇心や学習意欲が求められます。

  • 難易度:
    • 採用人数の少なさ: 各部門での新卒採用人数は数名程度と非常に少なく、MBBや他の総合系ファームと比較しても狭き門です。
    • 応募者のレベルの高さ: 国内外のトップ大学から、高い論理的思考力と語学力を備えた学生が多数応募します。
    • 専門性への適性: 特にウェルス部門では高度な数理能力が求められるなど、部門によっては特定の学問的素養が有利に働く場合があります。

マーサーの一般的な新卒選考フロー

選考フローは年度や部門によって異なりますが、一般的には以下の要素で構成されます。ジョブ(インターンシップ)経由での採用がメインとなることが多いです。

エントリーシート → Webテスト → 複数回の面接(ケース面接/ビヘイビア面接) → ジョブ(インターンシップ) → 最終面接

  • エントリーシート(ES):
    • 内容: 志望動機、学生時代の経験(ガクチカ)、キャリア観など、個人の価値観やポテンシャルを問う設問が中心です。
    • ポイント: マーサーの事業内容、特に自分が興味を持つ部門(ウェルス、キャリアなど)について深く理解し、「なぜその領域に興味を持ったのか」を自身の原体験と結びつけて具体的に記述することが重要です。
    • 過去の設問例:
      • 「あなたがこれまでの人生で、最も難しいと感じた課題は何ですか。また、それにどう取り組みましたか。」
      • 「マーサーのコンサルタントとして、どのような価値を社会に提供したいですか。」
  • Webテスト:
    • 形式: 玉手箱やTG-WEBなど、標準的な形式が採用されることが多いですが、英語での読解力や計数能力を問う問題が含まれることもあります。
    • ポイント: 戦略コンサルティングファームの中でも高いボーダーラインが設定されていると想定し、万全の対策が必要です。
  • 面接:
    • 形式: 複数回(通常2〜3回)の個人面接が行われ、ジョブ選考へと進みます。
    • 内容:
      • ビヘイビア面接: ESの内容に基づき、論理的思考力、コミュニケーション能力、リーダーシップ、知的好奇心などが深掘りされます。
      • ケース面接: マーサーの事業領域に関連するお題が出題される可能性があります。「日本の年金制度の課題は何か?」「ある企業のグローバル人事制度をどう設計するか?」といったテーマに対し、構造的に考え、自分なりの意見を述べることが求められます。
  • ジョブ(インターンシップ):
    • 形式: 数日間にわたり、実際のプロジェクトに近いテーマでグループワークを行います。
    • 内容: チームで課題分析、解決策の立案、最終プレゼンテーションを行います。社員がメンターとして付き、思考プロセスやチームへの貢献度を厳しく評価します。
    • ポイント: 思考力だけでなく、チームワーク、リーダーシップ、プレッシャー下でのパフォーマンスなど、コンサルタントとしての総合的な適性が評価されます。
  • 最終面接:
    • 形式: パートナーとの個人面接。
    • 内容: ジョブの評価を踏まえ、最終的な入社意思やカルチャーフィットを確認します。キャリアに対する深い考えや、マーサーで成長したいという強い意志を示すことが重要です。

6. まとめ:マーサーは「人事・組織のプロ」として世界を舞台に活躍できるファーム

本記事では、マーサー(Mercer)について、そのグローバルでのユニークなポジショニングから、各部門の専門的な業務、そして難易度の高い選考プロセスの対策までを網羅的に解説してきました。

マーサーの要点まとめ

  • 独自性: 「ウェルス(年金・資産運用)」と「キャリア(人事・組織)」を両輪とし、データとグローバルな知見を武器にコンサルティングを提供する世界最大級のファーム。
  • 専門性: 特に年金数理やM&Aにおける人事PMIといった領域では、他社の追随を許さない圧倒的な専門性を誇る。
  • キャリア: 「人・組織・資産」という経営の根幹に関わる領域で、グローバル基準のプロフェッショナルとして成長できる。専門性を深めることで、極めて市場価値の高いキャリアパスが拓ける。
  • 選考: 高い論理的思考力に加え、専門領域への強いコミットメント、そしてグローバルな環境で活躍するための語学力とコミュニケーション能力が不可欠。

マーサーは、抽象的な戦略論だけでなく、データとファクトに基づき、企業の最も重要な資産である「人」と「組織」を動かすことに情熱を注げる人材にとって、最高の挑戦の場と言えるでしょう。本記事がキャリアを検討する際の参考になれば幸いです。

【ケース面接対策TV】おすすめ動画

YouTubeでは、MBB内定者によるケース面接の実演解説や、Strategists卒業生や現役メンターの生々しい体験談を公開中です!ブログでは伝えきれないリアルな声と具体的なノウハウを、ぜひ動画でご確認ください。

戦略コンサルへの入社/転職を成功させるケース面接対策法

ここまで読んでくれたあなたは、

「ケース面接でライバルに差をつけたい!」
「絶対に戦略コンサルに内定・転職したい」

という強い意欲がある方でしょう。

その意欲があるあなたは、
確実に戦コン内定・転職のポテンシャルを持っています。

そんなあなただからこそ、
対策不十分で本番のケース面接に臨んで爆死してしまったり、
間違った方向に努力をして時間を無駄にしたりは
してほしくないと我々は考えています。

何事も、自己流には限界があります。

最短距離で内定レベルのケース力を習得し
ボーダーラインギリギリではなく面接官を唸らせるレベルのアウトプットを出し
入社後も活躍したいのであれば、
プロからケース面接の正しい考え方や知識
さらに、対策の仕方や選考の戦略を教わりましょう。

独学でもある程度のレベルには達するかもしれませんが
あなたの目標は
「一次面接を通過すれば良い」
「ケース面接っぽいことができるようになれば良い」

ではなく

「トップ戦略ファームの合格ラインを堂々と超える
アウトプットが再現性高く出せるようになり
自信を持って面接に臨むことができること。
そして、内定を獲得することでしょう。」

プロからのアドバイスが不可欠です。

プロの指導は、やり方を教えるだけではなく
何が間違っていてどう改善すべきかを
的確に指摘し、あなたが気づいていない問題点を
明らかにしてくれます。

また我々のプログラムはマンツーマンのケース指導に加えて
フェルミ推定やケース面接の正しい思考法や
知っておかなければならない経営理論やビジネス知識を
網羅体系的にまとめた教科書を用意しており
受講生には必ずそれをみていただきます。

今なら、期間限定で無料で弊社の講師と1on1で話すことができるキャンペーンを行っております。

✅転職活動の悩みを相談したい
✅自分の今の実力を把握したい
✅ケース面接対策のプロに指導してもらいたい

といった方は以下のフォームから
初回メンタリング(60分/無料)
にぜひお越しくださいませ!

我々のマンツーマン指導プログラムについて

サービス開始の2022年以来、累計500名以上を指導し
受講生の戦コン内定率(累計)約43% (新卒約45%/既卒約40%)、
2024年度の卒業生に関しては、16人のうち13人(82%)がトップ外資戦略コンサル(McK/BCG/Bain/KnY/S&/ADL/RB)の内定を獲得
(通常、戦コン志望者のうち内定を取れるのは数%程度とされます)
という驚異的な内定者輩出実績を誇る我々Strategistsが
多数の受講生の指導や教材制作を経て蓄積・言語化してきたオリジナルのノウハウを基に、本番での評価ポイントを熟知したMBB面接官経験者の視点も組み込みながら、最強のケース対策プログラムを制作しました。

我々のプログラムの最大の特長は、
ケース面接初心者苦手意識のある方であっても
再現性高く最短距離で最高峰(内定レベル)のケース力
を習得することができる点です。

実は我々のお客様の63%は入会時点で
「一才対策はやってない」or「市販の書籍を読んだ程度」
「初心者」ないし「初級」のお客様です。

再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由

最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、
我々のチームが最初に考えたのが
「理想的な上達プロセス」についてでした。

スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったら
どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

画像

②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

画像

③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

画像

メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
・得られる学びが深くて多い
・抽象化して次に活かせる普遍性がある
・これまでのお題とも次回以降のお題とも被らない新たな学びがある

と定義しています。各問題が単に「マッキンゼー対策」「公共系」のような表面的なジャンル分けにとどまらず、「BSとPLの構造理解」「”実現可能性とインパクト”の落とし穴」「サブスク事業のキードライバー」など裏テーマが設定してあります。

ケース対策は量よりも圧倒的に質です。
質の高いメンター×体系的な基礎インプット×良問での演習確実に内定をGETするなら我々にお任せください。

画像
扱った問題のポイントや解答例をまとめた資料をご共有。
復習にご活用いただけます
※現時点では、扱う問題によって資料が無い場合もございます。

初回体験を申し込む

ここまで読んでいただき、マンツーマン指導に興味を持っていただいた方は、まず初回メンタリングをお受けください無理な勧誘等は一切ございません。お気軽に申し込みください。

模擬面接+FBはもちろん、参加特典としてMBB過去問を題材に
『再現性高くライバルに差をつけるアウトプットを出す方法』
を徹底解説したPDF資料
をプレゼント!

単なる”模範解答例”ではなく、問題のポイントや次に活かせる学びをまとめています。

我々の初回メンタリングはありがちなサービス勧誘・営業の場ではなく
本プログラムの 『0講目』の扱いですから、
「これがStrategistsのクオリティか」とご実感いただける機会になることをお約束します。

画像
参加特典

大谷

新卒でMBB2社に内定。Strategists卒業生。通常半年から1年ほど対策期間を要する新卒の戦略コンサル就活において、たった3ヶ月で内定を獲得。「内定獲得の秘訣は対策の量ではなく、質である」という考えから、現在は質の高いコンテンツ作成や指導を行っている。

ケース面接対策塾Strategists
タイトルとURLをコピーしました