【ケース面接指導のプロが解説】アビームの選考対策、ケース面接過去問(例題)を徹底解説!

「アビームコンサルティングの選考、特にケース面接ってどんな感じなんだろう?」
「総合系ファームの中でも、アビームのケース対策って何か特別なことがあるの?」

日系総合コンサルティングファームとして確固たる地位を築き、特にSAP導入などのIT領域や業務改革で高い実績を誇るアビームコンサルティング。戦略策定から実行支援、システム導入、アウトソーシングまで、幅広いサービスを提供し、多くの就活生や転職希望者にとって魅力的な選択肢となっています。

しかし、その選考プロセス、特にケース面接については、MBBなどの戦略系ファームとは異なる特徴があり、適切な対策が求められます。

この記事では、数々のコンサル内定者を輩出してきたケース面接指導のプロフェッショナル「Strategists」が、アビームコンサルティングのファームとしての特徴、ケース面接の具体的な傾向と評価ポイントを徹底分析。さらに、アビームの選考で出題されうるフェルミ推定(ウィスキーの市場規模)ケース面接(ウィスキーメーカーの売上向上施策)の過去問(例題)をステップバイステップで詳解します。

この記事を最後まで読めば、アビームのケース面接に対する具体的なイメージが湧き、自信を持って選考に臨むための確かな指針を得られるはずです。

目次

  1. アビームコンサルティングとは?ファームの特徴と求める人物像
  2. アビーム ケース面接の傾向と評価ポイント:戦略ファームとの違いを明確に
  3. 【フェルミ推定 例題解説】「国内ウィスキーの年間市場規模は?」
    • 前提確認とアプローチ設定
    • 分解と構造化
    • 数値設定と計算
    • リアリティチェックと結論
  4. 【ケース面接 例題解説】「あるウィスキーメーカーの売上を3年で1.2倍にするには?」
    • 前提確認と課題の特定
    • 現状分析(3C分析、ビジネス特性分析)
    • 仮説構築と論点設定
    • 打ち手の具体化とインパクト試算
    • ディスカッションのポイント
  5. アビーム選考突破のための効果的な対策法と「Strategists」の強み
  6. まとめ:ファーム理解を深め、的確な対策で内定を掴む

ここからは、まずアビームコンサルティングがどのようなファームなのか、その特徴と求める人物像から見ていきましょう。



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1. アビームコンサルティングとは?ファームの特徴と求める人物像

アビームコンサルティングは、日本発の総合コンサルティングファームであり、アジアを中心としたグローバルネットワークを持つ企業です。NECグループの一員であった旧デロイトトーマツコンサルティングのメンバーが中心となり設立された経緯を持ち、特に製造業、流通業、金融業など幅広い業界に対して、経営戦略の策定から業務改革、ITシステムの導入・運用・保守、アウトソーシングまで、多岐にわたるサービスを提供しています。

アビームコンサルティングの主なファーム特徴:

  • 「Real Partner」としての徹底した顧客志向:
    アビームは、「リアルパートナー」という理念を掲げ、クライアント企業の真の変革を実現するために、長期的な視点で深くコミットする姿勢を重視しています。単なる提言に留まらず、変革の実行と定着まで責任を持って支援するスタイルが特徴です。
  • 「日本発・アジア発」の強みとグローバル展開:
    日本企業の文化や価値観、ビジネス慣行を深く理解した上で、日本企業の強みを活かしたグローバル展開を支援することを得意としています。また、アジア地域における豊富な実績とネットワークも大きな強みです。
  • 「戦略×IT×業務」の総合力:
    戦略策定(Strategy)、業務プロセスの最適化(Business Process)、そしてそれを支えるITシステムの導入・活用(Technology)を三位一体で提供できる総合力が強みです。特にSAPをはじめとする基幹システム導入においては国内トップクラスの実績を誇ります。
  • 業界・業種への深い知見:
    製造、流通、金融、公共、通信・ハイテクなど、幅広いインダストリーに対する深い知見と専門性を持つコンサルタントが多数在籍しています。各業界特有の課題やトレンドを踏まえた、実効性の高いソリューションを提供します。
  • 「人を大切にし、人を育てる」企業文化:
    社員一人ひとりの成長を重視し、充実した研修制度やOJT、キャリアカウンセリング制度などが整っています。「チームワーク」を重んじる文化があり、プロジェクト内外でのナレッジ共有や助け合いの精神が根付いていると言われています。
  • 安定した事業基盤と社会貢献への意識:
    NECグループとの連携や、長年にわたる顧客との信頼関係により、安定した事業基盤を築いています。また、社会全体の変革や持続可能な社会の実現に貢献することも重視しており、ESG関連のコンサルティングにも力を入れています。

アビームコンサルティングが求める人物像(推測):

これらのファーム特徴から、アビームがケース面接等を通じて見極めようとしている人物像は以下のように推測できます。

  • 論理的思考力と問題解決能力の基礎: これは全てのコンサルタントに求められる基本素養です。
  • 当事者意識とコミットメント: クライアントの課題を自分事として捉え、成果創出まで粘り強く取り組む姿勢。
  • コミュニケーション能力とチームワーク: 多様なバックグラウンドを持つメンバーと協調し、クライアントと良好な関係を築きながらプロジェクトを推進する力。
  • IT・デジタルへの関心と学習意欲: アビームの強みであるITソリューションやDX案件に対応するため、テクノロジーに対する興味や新しいことを学び続ける意欲。
  • グローバル志向(あれば尚可): アジアを中心とした海外案件も多いため、異文化理解や語学力はプラスに働く可能性があります。
  • 誠実さと高い倫理観: クライアントや社会に対して誠実に向き合い、責任ある行動が取れること。

これらの人物像を意識し、ケース面接での思考の方向性やコミュニケーションの取り方を調整していくことが、アビームの選考を突破する上で重要になります。次の章では、アビームのケース面接の具体的な傾向と評価ポイントについて見ていきましょう。

2. アビーム ケース面接の傾向と評価ポイント:戦略ファームとの違いを明確に

アビームコンサルティングのファーム特徴と求める人物像を理解したところで、次にケース面接の具体的な傾向と、戦略系ファーム(特にMBB)と比較した場合の評価ポイントの違いについて掘り下げていきましょう。

アビーム ケース面接の一般的な傾向:

  1. 「地に足のついた」お題が多い:
    • 実際の企業が直面するような、比較的具体的で現実的な課題がテーマとなることが多いです。例えば、「特定業界の企業の業務プロセス改善」「中堅企業のDX戦略立案」「新技術を活用した新規サービス提案」など。
    • 戦略系ファームで見られるような、極めて抽象度の高い問題や、思考実験のような奇抜な問題が出されることは少ない傾向にあります。
  2. 「IT・デジタル」の要素が絡むことも:
    • アビームの強みであるITソリューションやDX(デジタルトランスフォーメーション)に関連するお題が出題される可能性があります。例えば、「AIを活用して〇〇業界の課題を解決するには?」「ある企業のデータ活用戦略を立案せよ」など。
    • 必ずしも深いIT知識が求められるわけではありませんが、テクノロジーに対する基本的な理解や、それをビジネスにどう活用できるかという視点を持っていると有利になることがあります。
  3. 「実行可能性」と「具体的なアクション」への意識:
    • 提案する施策が、絵に描いた餅で終わらないか、実際にクライアント企業で実行可能か、どのようなステップで進めるのか、といった現実的な側面が重視されます。
    • 単に「何をすべきか」だけでなく、「どうやってそれを実現するのか」まで踏み込んで考えられると評価が高まります。
  4. フェルミ推定は比較的オーソドックス:
    • 市場規模推定など、フェルミ推定の基本的な問題が出題されることがあります。
    • ここでも、奇抜なロジックよりも、論理的な分解と、常識的で説明可能な数値設定が求められます。
  5. 「なぜそう考えたのか」という思考プロセスの丁寧な確認:
    • 結論に至るまでの思考の過程や、仮説の根拠、考慮した要素などを、順を追って分かりやすく説明する能力が重視されます。
    • 面接官は、あなたが構造的に物事を捉え、論理的に考え、現実的な判断を下せるかどうかを見ています。
  6. コミュニケーションと協調性の確認:
    • 面接官との対話を通じて、相手の意図を正確に理解し、自分の考えを的確に伝える能力が見られます。
    • チームでプロジェクトを進めることが多いため、相手の意見を尊重し、建設的な議論ができるかといった協調性も評価の対象となることがあります。

戦略ファーム(MBB)との評価ポイントの違い(Strategists的考察):

基本的な評価軸は共通していますが、アビームのケース面接では、戦略系ファームとは評価の力点が若干異なると考えられます。

評価軸戦略系ファーム(MBBなど)の傾向アビームコンサルティングの傾向
思考の方向性独創性、鋭さ、思考の深さ、知的な刺激、ゼロベース思考が強く求められる現実性、実行可能性、地に足のついた課題解決、既存の制約条件を考慮した思考
打ち手の特徴革新的、ゲームチェンジング、業界構造を変えるような大胆な提案も歓迎される具体的、段階的、実現可能、クライアントが納得し、現場が動きやすい、ITを活用した施策
重視する知識経営戦略論、経済学、高度な分析手法、グローバルトレンドなど特定の業界知識、業務プロセスへの理解、IT・デジタル関連知識への関心
コミュニケーションプレッシャー下での冷静かつシャープな議論、知的なディベート能力丁寧な傾聴、共感力、分かりやすい説明、チームで協働できる協調性、顧客志向の姿勢
時間感覚短時間での思考の瞬発力、効率性が極めて重視される一定の時間内で論理的に考えをまとめ、説明できること(過度な瞬発力までは求められないことも)
カルチャーフィット知的好奇心、論理への執着、高い目標達成意欲顧客志向、チームワーク、誠実さ、成長意欲、ITへの親和性

アビームのケース面接で特に意識したいポイント:

  • 「Real Partner」の視点: クライアント企業の立場に立ち、本当に役立つ、実効性のある提案を心がける。
  • 「戦略から実行まで」の意識: 提案する戦略が、どのように業務プロセスに落とし込まれ、どのようなITシステムでサポートされるのか、少しでも具体的にイメージする。
  • 「IT・デジタル」へのアンテナ: 最新のテクノロジートレンド(AI、IoT、クラウドなど)が、どのようにビジネス課題の解決に繋がるのか、基本的な理解と関心を示す。
  • 「なぜアビームなのか」: アビームの強み(日本企業への理解、ITとビジネスの融合、実行支援力など)を理解し、それが自分の志向性とどう合致するのかを意識する。
  • 「分かりやすさ」と「誠実さ」: 専門用語を避け、平易な言葉で丁寧に説明する。分からないことは素直に認め、学ぶ姿勢を示すことも大切。

注意点:思考の深さが不要なわけではない

総合系ファームのケース面接が「戦略系より簡単」と誤解されがちですが、これは正しくありません。アビームのケース面接においても、論理的思考力や構造化能力といった基本的な地頭の良さは高いレベルで求められます。

ただ、その上で、「現実のビジネスにどう落とし込むか」「クライアントにとって本当に価値があるのか」といった、より実務的で地に足のついた視点が加わることが特徴と言えるでしょう。あまりに机上の空論であったり、実行可能性を度外視した提案は評価されにくい可能性があります。

続いて、これらのファーム特徴とケース面接の傾向を踏まえ、比較対象としてアクセンチュアのケース面接について概観します。

3. 比較分析:アクセンチュアのファーム特徴とケース面接の傾向

アビームコンサルティングのケース面接対策を考える上で、同じく総合コンサルティングファームとして高い人気を誇る「アクセンチュア」のファーム特徴とケース面接の傾向を比較・理解しておくことは非常に有益です。両社の違いを認識することで、それぞれに合わせた対策のポイントが見えてきます。

アクセンチュア(Accenture)とは?ファームの主な特徴:

  1. 世界最大級の総合コンサルティングファーム:
    アクセンチュアは、世界50カ国以上に拠点を持ち、従業員数70万人以上を抱える、世界最大級の経営コンサルティングファームです。戦略、コンサルティング、デジタル、テクノロジー、オペレーションズの5つの領域で幅広いサービスを提供しています。
  2. 「テクノロジー」と「イノベーション」への強烈なコミットメント:
    アクセンチュアの最大の強みは、最先端のテクノロジーとデジタル技術を活用したイノベーション創出と、その実行力にあります。クラウド、AI、IoT、ブロックチェーン、メタバースなど、新しい技術を積極的に取り入れ、クライアント企業の変革を強力に推進します。
  3. 「戦略から実行、そして運用まで」のEnd-to-End支援:
    戦略策定(Strategy & Consulting)、インタラクティブ(顧客体験デザイン)、テクノロジー(システム開発・導入)、オペレーションズ(BPO・運用保守)という4つの主要サービスラインを持ち、クライアントの課題解決を文字通り「川上から川下まで」一貫して支援できる体制を構築しています。
  4. 業界横断的な知見とグローバルな連携力:
    多種多様な業界(通信・メディア・ハイテク、金融、製造・流通、素材・エネルギー、公共サービス・医療健康など)に対する深い知見と、グローバルなネットワークを活かしたプロジェクトデリバリーが可能です。
  5. 「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進:
    多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境づくりに力を入れており、ジェンダー、国籍、文化などの多様性を尊重する企業文化が特徴です。

アクセンチュア ケース面接の一般的な傾向:

アクセンチュアのケース面接も、基本的な進め方(お題提示→思考時間→発表→ディスカッション)は他のファームと大きく変わりませんが、いくつかの特徴が見られます。

  1. 「テクノロジー・デジタル」関連のお題が頻出:
    • 「AIを活用して小売業の課題を解決するには?」「ある企業のDX戦略を立案せよ」「メタバースを活用した新規事業を提案せよ」など、テクノロジーやデジタルが直接的・間接的に関わるお題が出題される可能性が高いです。
    • 最新技術に関する深い知識そのものよりも、新しい技術トレンドをビジネスにどう結び付けられるかという発想力や応用力が試されます。
  2. 「実現可能性」と「具体的なアクションプラン」への強い意識:
    • アクセンチュアは実行支援まで手掛けるため、提案する施策が「本当に実現できるのか」「どのようなステップで進めるのか」「どのような体制が必要か」といった、具体的な実行プランまで踏み込んで考えることが求められます。
    • アイデアの斬新さだけでなく、そのアイデアを形にするための現実的な道筋を示せるかが重要です.
  3. 「Why Accenture?」が問われることも:
    • なぜ他のファームではなくアクセンチュアなのか、アクセンチュアの強み(テクノロジー、実行力、グローバルネットワークなど)を活かしてどのような価値を提供できるのか、といった視点を持っていることが望ましいです。
  4. グループディスカッション形式のケースも:
    • 選考段階によっては、個人面接だけでなく、複数人のグループでケースに取り組む形式も採用されることがあります。ここでは、論理的思考力に加えて、チーム内での協調性やリーダーシップ、コミュニケーション能力も評価されます。
  5. 「熱意」や「チャレンジ精神」の評価:
    • 新しい技術や困難な課題に対して、前向きにチャレンジしようとする姿勢や、コンサルタントとしての成長意欲も重視される傾向があります。

アビームとアクセンチュアのケース面接比較(Strategists的考察):

アビームとアクセンチュアは、どちらも「戦略から実行まで」を標榜する総合コンサルティングファームですが、ケース面接で求められるニュアンスには以下のような違いがあると考えられます。

比較軸アビームコンサルティングアクセンチュア
お題の傾向現実的なビジネス課題、業務プロセス改善、IT導入(SAP等)が中心テクノロジー活用、DX戦略、イノベーション創出がより色濃い
求められる視点クライアントへの深い共感、日本企業文化への理解、地に足のついた実行性グローバルな視点、最新技術トレンドへの感度、変革をドライブする推進力
打ち手の特徴既存業務の改善・効率化、堅実なシステム導入・定着化破壊的イノベーション、新しいビジネスモデルの構築、データドリブンな意思決定
評価される強み誠実さ、顧客志向、チームワーク、粘り強さチャレンジ精神、学習意欲、変化への適応力、リーダーシップ
ITへの関与度ITは重要な手段の一つだが、必ずしも前面に出ない場合もあるIT・デジタルが戦略の核となるケースが多い

もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、個々の面接官や出題されるお題によって異なります。しかし、アビームが「日本企業のリアルパートナー」として堅実な変革を支援するイメージが強いのに対し、アクセンチュアはより「グローバルなテクノロジーリーダー」として大胆なイノベーションを推進するイメージがある、という点は、ケース面接対策においても意識しておくと良いでしょう。

重要なこと:

どちらのファームも、基本的な論理的思考力、構造化能力、コミュニケーション能力が土台となることに変わりはありません。その上で、各ファームの特色や強み、求める人物像を理解し、自分の思考やアピールポイントを微調整していくことが、選考突破の確率を高める上で重要になります。

続いて、具体的な例題解説として、アビームの選考で出題される可能性を想定した「ウィスキーの市場規模推定」に進みます。

4. 【フェルミ推定 例題解説】「国内ウィスキーの年間市場規模は?」

ここからは、アビームコンサルティングの選考で出題される可能性を想定した、具体的なフェルミ推定の例題解説です。総合系ファームのフェルミ推定では、突飛な発想よりも、現実的な消費行動に基づいた論理的な分解と、妥当な数値設定が重視される傾向にあります。

お題:日本国内におけるウィスキーの年間市場規模(金額ベース)を推定してください。(制限時間:5分)

フェルミ推定の心構え(アビーム対策を意識して):

  • 結論(数値)を時間内に出す: これは全ファーム共通の基本です。
  • 分解の論理性と網羅性: 誰が、どのようなシーンで、どれくらいの頻度・量・価格でウィスキーを消費するのか、モレなくダブりなく構造化する。
  • 数値設定の現実感: 設定する数値には、なぜそう考えたのかという簡単な根拠や生活実感を添える。極端な数値や、説明できない数値は避ける。
  • コミュニケーションを意識した発表: 算出した結果だけでなく、その思考プロセスを分かりやすく説明する。

ステップ1:前提確認とアプローチ設定(思考時間:〜30秒)

  • 「ウィスキー」の定義:
    • ボトル販売されているウィスキー本体(国産・輸入品問わず)。
    • ハイボール缶や水割り缶などのRTD(Ready To Drink)製品は除く(今回はピュアなウィスキー市場と定義。もし含む場合は、その旨を明確にする)。
    • バーやレストランなど飲食店での消費(グラス売りなど)は含む(最終消費者が支払う金額ベースのため)。
  • 「国内年間市場規模」の定義:
    • 日本国内で、1年間に消費者が購入・消費する総額(小売価格および飲食店提供価格ベース)。
  • アプローチの選択:
    1. 需要ベース(消費者起点):
      • 日本の飲酒人口 × ウィスキー飲用率 × 1人あたり年間平均消費量 × 平均単価(容量あたり)
      • もしくは、飲用シーン別(家庭内、飲食店)に分解して積み上げる。
    2. 供給ベース(メーカー/輸入業者起点):
      • 国内出荷量・輸入量 × 平均単価
      • 統計データへのアクセスが必要となり、面接の場では難しい。
    今回は、需要ベース(消費者起点)で、かつ飲用シーン別に分解するアプローチが、より現実的な仮定を置きやすいと判断します。

面接官への確認(例):
「ウィスキーの定義は、ボトル販売されているものとし、ハイボール缶などは含まず、飲食店での消費は含む、という形でよろしいでしょうか?市場規模は、消費者が支払う最終価格ベースの国内年間総額と理解しました。アプローチとしては、日本の飲酒人口を起点に、家庭内消費と飲食店消費に分けて推定を進めたいと考えております。」

ステップ2:分解と構造化(思考時間:〜1分30秒)

市場規模 = ①家庭内消費市場②飲食店消費市場

  • ① 家庭内消費市場 =
    • (A) 飲酒人口 × (B) 家庭でウィスキーを飲む人の割合 × (C) 1人あたり年間平均ボトル購入本数 × (D) ボトル1本あたり平均単価
  • ② 飲食店消費市場 =
    • (E) 飲酒人口 × (F) 飲食店でウィスキーを飲む人の割合 × (G) 1人あたり年間平均飲食店でのウィスキー飲用杯数 × (H) グラス1杯あたり平均単価

ここで、各要素についてさらに考慮点を整理します。

  • (A) 飲酒人口: 日本の成人人口で良いか?
  • (B) 家庭ウィスキー飲用率: ビールや日本酒など他の酒類との競合は?ハイボールブームの影響は?
  • (C) 年間ボトル購入本数: 毎日飲むヘビーユーザーと、時々楽しむライトユーザーで大きく異なる。
  • (D) ボトル単価: 価格帯が非常に広い(千円台~数万円)。どの価格帯がボリュームゾーンか?
  • (F) 飲食店ウィスキー飲用率: バーだけでなく、居酒屋やレストランでもハイボールは定番。
  • (G) 年間飲用杯数: 飲む頻度と1回あたりの杯数。
  • (H) グラス単価: バーと居酒屋では異なる。ハイボールとストレートでも異なる。

ステップ3:数値設定と計算(思考時間:〜2分)

各要素に具体的な数値を設定します。アビームを意識し、極端にマニアックな知識ではなく、一般的な生活者の感覚で説明できる数値を心がけます。

  • (A) 飲酒人口(20歳以上人口):1億人
  • ① 家庭内消費市場:
    • (B) 家庭ウィスキー飲用率: 若者を中心にハイボール人気は定着。ただし、毎日飲む人は限られる。仮に10%(1,000万人)と設定。
    • (C) 1人あたり年間平均ボトル購入本数:
      • ヘビーユーザー(週1本程度=年50本)はごく少数。
      • ライトユーザー(2ヶ月に1本=年6本)が中心と仮定。
    • (D) ボトル1本あたり平均単価: スーパーで手頃な価格帯(1,500円~3,000円)が主流。平均2,000円と設定。
    • 家庭内消費市場 = 1,000万人 × 6本/年 × 2,000円/本 = 1,200億円
  • ② 飲食店消費市場:
    • (F) 飲食店ウィスキー飲用率: 家庭よりは気軽に試せる。ビールやサワーが主流だが、ハイボールは定番。仮に20%(2,000万人)と設定。
    • (G) 1人あたり年間平均飲食店でのウィスキー飲用杯数:
      • 月に1回程度、飲み会や外食で2杯飲むと仮定。年24杯。
    • (H) グラス1杯あたり平均単価: 居酒屋のハイボールで500円程度。バーではもっと高いが、ボリュームは居酒屋と想定。平均500円と設定。
    • 飲食店消費市場 = 2,000万人 × 24杯/年 × 500円/杯 = 2,000万 × 12,000円/年 = 2,400億円

合計市場規模:
1,200億円 (家庭内) + 2,400億円 (飲食店) = 3,600億円

ステップ4:リアリティチェックと結論(思考時間:〜1分)

  • 他の酒類市場との比較:
    • ビール市場は数兆円規模。日本酒市場は数千億円規模。ウィスキー市場3,600億円は、これらと比較して妥当な範囲か?(日本の酒類市場の知識があればより精度が上がるが、なくてもOK)
  • パラメータの再検証:
    • 飲食店での飲用率20%は少し高いか?飲酒機会自体が減っている人もいる。
    • ボトルの平均単価2,000円は妥当か?もっと安いものも多い。

面接官への報告(例):
「はい、国内のウィスキーの年間市場規模は、約3,600億円と推定いたしました。
算出にあたり、まずウィスキーの消費シーンを「家庭内消費」と「飲食店消費」の2つに大別しました。
家庭内消費については、日本の飲酒人口を約1億人と置き、そのうち10%の方(1,000万人)がご家庭でウィスキーを飲むと仮定しました。その方々が年間平均で6本程度のボトル(700ml換算)を購入し、1本当たりの平均単価を2,000円と設定した結果、約1,200億円となりました。
飲食店消費については、飲酒人口の20%の方(2,000万人)が飲食店でウィスキー(主にハイボールと想定)を飲むと仮定し、1人あたり年間平均で24杯、1杯あたりの平均単価を500円と設定した結果、約2,400億円となりました。
これらを合計し、約3,600億円と推定いたしました。
(可能であれば)他の酒類市場との比較を考えると、極端に大きなズレはないかと認識しておりますが、特に飲食店での飲用率や各単価の設定によって数値は変動しうると考えております。」

ディスカッションのポイント(アビームを意識して):

  • 「ハイボール缶などのRTD製品を含めると、市場規模はどう変わりそうですか?」
    • → 「RTD製品は手軽さからウィスキー本体よりも飲用者層が広く、飲用頻度も高い可能性があるため、市場規模は大幅に拡大すると考えられます。ただし、単価はウィスキーボトル換算よりも低くなるため、そのバランスを見る必要があります。」
  • 「最近のウィスキーブーム(特に国産高級ウィスキー)は、この推定にどう影響しますか?」
    • → 「ご指摘の通り、特に国産高級ウィスキーは品薄で価格も高騰しており、一部の愛好家や転売市場では大きな動きがあります。今回の推定では、一般的な消費者の平均的な行動をベースにしているため、そうした限定的な市場の影響は平均値の中に吸収されているか、あるいは限定的と捉えています。もし高級ウィスキー市場を別途考慮するならば、ごく一部の富裕層やコレクター層をターゲットとし、非常に高い単価で計算することになりますが、全体の市場規模へのインパクトは限定的かもしれません。」
  • 「この市場、今後伸びると思いますか?その理由は?」
    • → 「若年層のハイボール人気や、クラフトウィスキーへの関心の高まりから、微増傾向は続くと考えられます。一方で、飲酒人口全体の減少や健康志向の高まりはマイナス要因です。高付加価値化と、新しい飲用スタイルの提案が鍵になると考えます。」

アビームのフェルミ推定では、「なぜそのように消費者が行動するのか」という背景にある理由やトレンドを交えながら説明できると、より「地に足のついた」思考として評価されるでしょう。


続いて、このフェルミ推定の結果も参考にしつつ、具体的なビジネスケースの例題を解説します。

5. 【ケース面接 例題解説】「あるウィスキーメーカーの売上を3年で1.2倍にするには?」

フェルミ推定でウィスキー市場の全体像を掴んだところで、次はその市場で戦う特定メーカーの売上向上施策を考えるビジネスケースです。アビームコンサルティングの面接を想定し、実行可能性の高い具体的な施策と、「なぜそれがクライアントにとって良いのか」という顧客志向の視点を意識しましょう。

お題:あるウィスキーメーカー(国産中堅、シェア4位程度)の売上を、今後3年間で1.2倍にするための施策を提案してください。(制限時間:思考10分、発表・ディスカッション20分)

ケース面接の進め方(アビーム対策を意識して):

  1. 前提確認と課題の特定: クライアント企業の具体的な状況、目標、制約を明確にします。
  2. 現状分析: 3C分析(顧客・競合・自社)やバリューチェーン分析などを通じ、成長のボトルネックや機会を探ります。
  3. 仮説構築と論点設定: 分析に基づき、「どこにテコ入れすれば、現実的に1.2倍を達成できるか」という核心的な論点を設定します。
  4. 打ち手の具体化と評価: 具体的な施策を複数考案し、実現可能性、インパクト、クライアントの強みとの整合性などを評価します。
  5. ディスカッション: 面接官との対話を通じて、提案をブラッシュアップします。

ステップ1:前提確認と課題の特定(思考時間:〜2分)

  • クライアント企業について:
    • 企業規模・特徴: 国産中堅、シェア4位。ブランドイメージは?(例:伝統的で品質は良いが、やや古風?特定の価格帯に強み?主力商品は何か?)→ 今回は「品質は高いが、ブランドイメージがやや固定化し、若年層への訴求が弱い。主力は中価格帯のブレンデッドウィスキー」と仮定。
    • 製品ラインナップ: シングルモルト、ブレンデッド、価格帯(高級、中級、低価格)のバランスは?
    • 販売チャネル: 業務用(飲食店向け卸)と家庭用(小売店、自社ECなど)の比率は?強みのあるチャネルは?
    • 強み・弱み: 原酒のストック、蒸留技術、ブランド力、価格競争力、販売網、マーケティング力など。
  • 目標の再確認:
    • 「売上1.2倍」は、市場全体の成長率(フェルミ推定で微増と仮定)を上回る目標であり、シェア拡大、あるいは既存顧客の消費量・単価アップ、新規顧客獲得のいずれか、または組み合わせが必要。
    • 利益目標は考慮するか?(今回は売上向上にフォーカス)
  • 制約条件:
    • 投資予算の規模は?(大規模な蒸留所新設や海外M&Aは可能か?)
    • 3年間という期間で成果が見込める施策か?
    • 品質を落とすような施策はNGか?

面接官への確認(例):
「クライアントは、品質の高い国産ブレンデッドウィスキーを主力とする中堅メーカーで、ブランドイメージがやや保守的、若年層へのアプローチが課題と仮定します。販売チャネルは業務用と家庭用が半々程度、オンラインはまだ弱いという状況でよろしいでしょうか?売上1.2倍という目標は、市場成長が限定的な中で、シェアを奪うか、新たな需要を創出する必要があると認識しています。施策を考える上で、品質を維持することは大前提とし、極端に大きな初期投資(例:蒸留所の完全新設)は難しいという制約で考えてもよろしいでしょうか?」

ステップ2:現状分析(思考時間:〜3分)

  • 顧客 (Customer):
    • 現在の主要顧客層は?(例:40代以上の男性、ウィスキー愛好家)
    • ウィスキーの飲用シーンは?(家飲み、バー、居酒屋など)飲用理由は?(リラックス、嗜好、ステータスなど)
    • 若年層や女性のウィスキー/ハイボール飲用トレンドは?(飲みやすさ、おしゃれさ、低糖質など)
    • 未開拓のニーズは?(例:ウィスキーベースの新しい飲み方、健康志向に合わせた商品、ギフト需要など)
  • 競合 (Competitor):
    • 上位シェア企業(サントリー、ニッカなど)の強みは?(ブランド力、原酒ストック、商品開発力、マーケティング力、幅広い価格帯のラインナップ)
    • 輸入ウィスキー(スコッチ、バーボンなど)の動向は?
    • クラフト蒸留所の台頭や、他の酒類(クラフトジン、日本酒など)との競争は?
  • 自社 (Company):
    • 強み:品質へのこだわり、特定の製法や原酒(もしあれば)、中価格帯でのコストパフォーマンス。
    • 弱み:ブランドイメージの固定化、若年層へのリーチ不足、マーケティング・販促の弱さ、高価格帯・低価格帯のラインナップ不足、飲食店チャネルでの影響力。
  • バリューチェーン分析(簡易的に):
    • 原酒調達・製造 → ブレンディング・ボトリング → 卸・物流 → 小売・飲食店 → 消費者
    • どこに課題がありそうか?(例:マーケティング・ブランディング、チャネル戦略、商品開発)

分析から見えてくる課題(仮説):
「クライアントは品質は良いものの、伝統的なブランドイメージが強く、新しい顧客層(特に若年層や女性)を取り込めていない。また、飲用シーンの多様化(家飲みカジュアル化、ハイボール人気)に対応した商品ラインナップやマーケティングが不足しており、結果として成長機会を逃しているのではないか?」

ステップ3:仮説構築と論点設定(思考時間:〜2分)

売上向上 = 客数 × 客単価 の分解、および 「誰に」「何を」「どのように」売るかという視点で論点を設定。

  1. ターゲット顧客の拡大 (◎):
    • 若年層(20代~30代前半)、女性層へのアプローチ。
    • ウィスキーライトユーザー、エントリー層の開拓。
  2. 提供価値(商品・飲用体験)の多様化 (⚪︎):
    • 既存ブランドのイメージ刷新と、新しい飲用スタイルの提案。
    • エントリー向け商品、高付加価値商品の開発。
  3. チャネル戦略の見直し (⚪︎):
    • オンラインチャネルの強化(D2C、SNS連携)。
    • 飲食店(特にカジュアル業態)へのアプローチ強化。

重点論点の設定:
3年間で1.2倍という目標は、既存の枠組みの延長線上だけでは難しい。「若年層・女性層という新しい顧客セグメントの獲得」を最重要イシュー(◎)とし、それを実現するために「商品の魅力向上と新しい飲用体験の提供」および「彼らにリーチできるチャネルの強化」を重要イシュー(⚪︎)と設定する。

ステップ4:打ち手の具体化と評価(思考時間:〜3分)

  • 若年層・女性層獲得施策:
    1. エントリー向け新ブランド/商品の開発:
      • フルーティーで飲みやすいフレーバードウィスキーや、低アルコールハイボールの開発。
      • パッケージデザインを刷新し、SNS映えするおしゃれなイメージを訴求。
      • 少量・低価格帯での提供。
    2. デジタルマーケティングとSNS活用:
      • Instagram、TikTok、YouTube等で、人気インフルエンサーや料理家とコラボし、ウィスキーの新しい楽しみ方(カクテルレシピ、フードペアリングなど)を発信。
      • ターゲット層に合わせた共感性の高いブランドストーリーを展開。
      • オンライン限定商品やキャンペーンを実施。
    3. 体験型イベント・コラボレーション:
      • 音楽フェスやフードイベントへの出展、おしゃれなカフェやバーとの期間限定コラボメニュー提供。
      • ウィスキー初心者向けのセミナーやテイスティングイベントの開催。
  • 商品魅力向上・飲用体験提供施策:
    1. 既存ブランドのリブランディング(一部):
      • 主力商品について、現代的なデザインへのマイナーチェンジや、ストーリー性のある広告展開。
    2. 「家飲み」向け提案強化:
      • 炭酸水とのセット販売、おすすめの割り材やグラスの提案。
      • オンラインでのカクテル教室開催。
  • チャネル戦略見直し施策:
    1. 自社ECサイト強化とD2Cモデル導入:
      • 限定商品やパーソナライズサービスの提供。顧客データの収集・活用。
    2. 若者が集まる飲食店への営業強化:
      • カジュアルダイニング、バル、カフェなど、これまで手薄だった業態へのアプローチ。専用の飲み方提案や販促サポート。

施策評価の視点(アビームを意識して):

  • 実現可能性: クライアントの現在の開発力、マーケティング力、販売網で実行可能か?追加投資はどの程度必要か?
  • インパクト: 3年で1.2倍の売上目標にどれだけ貢献できるか?(試算は難しくても方向性を示す)
  • クライアントの強みとの整合性: 「品質の高さ」という強みを活かせるか?
  • 実行ステップ: まず何から着手し、どのように展開していくか?(例:まずSNSで話題化→ECで限定販売→徐々に小売店へ拡大)

ステップ5:ディスカッションのポイント(アビームを意識して):

  • 「なぜ若年層なのですか?既存の顧客層(中高年男性)の深掘りの方が確実では?」
    • →「おっしゃる通り、既存顧客のロイヤリティ向上も重要です。しかし、市場全体の活性化と将来的な成長のためには、新しい顧客層の取り込みが不可欠と考えました。特に若年層はSNSでの情報拡散力が高く、一度ファンになれば長期的な顧客になる可能性があります。既存顧客向けには、例えば限定熟成ウィスキーの提供などでLTV向上を図ることも並行して考えられます。」
  • 「フレーバードウィスキーは、伝統的なウィスキーのイメージを損ないませんか?」
    • →「ご懸念は理解できます。そのため、既存の主力ブランドとは別に、若年層向けの新ブランドとして立ち上げることを想定しています。これにより、既存ブランドの価値を守りつつ、新しい顧客層にアプローチできると考えます。あるいは、既存ブランドの派生商品として、期間限定でテストマーケティングを行うことも考えられます。」
  • 「提案された施策の中で、最もインパクトが大きいと考えるものはどれですか?その理由は?」
    • →「短期的には、SNSマーケティングと連動したエントリー向け新商品の投入が、話題性と新規顧客獲得の観点からインパクトが大きいと考えます。中長期的には、D2Cモデルによる顧客データの蓄積とパーソナライズされた体験提供が、持続的な成長とブランドロイヤリティ向上に繋がると期待しています。」

アビームのケース面接では、「なぜその施策が良いのか」「クライアントにとってどんなメリットがあるのか」「実際にどう進めるのか」といった点を、具体的かつ現実的に説明できることが評価に繋がります。また、ITやデジタルを活用した施策は、アビームの強みとも合致するため、積極的に提案に盛り込むと良いでしょう。


続いて、アビーム選考突破のための効果的な対策法と「Strategists」の強みについて解説します。

6. アビーム選考突破のための効果的な対策法と「Strategists」の強み

これまで、アビームコンサルティングのファーム特徴、ケース面接の傾向、そして具体的な例題解説を通じて、選考対策のイメージを掴んでいただけたかと思います。アビームのケース面接は、戦略系ファームとは異なるポイントで評価されるため、的を射た対策が不可欠です。

ここでは、アビームの選考を突破するための効果的な対策法と、その中でケース面接対策塾「Strategists」がどのように貢献できるかをご紹介します。

アビーム選考突破のための効果的な対策法:

  1. ファーム理解を深める:
    • 「Real Partner」とは何かを考える: アビームが掲げる理念を自分なりに解釈し、それがどのようなコンサルティングスタイルに繋がるのか、具体的な行動レベルでイメージする。
    • 強み(IT、実行支援、日本企業への理解)を意識する: ケース面接の施策提案においても、これらの強みを活かせるような視点を持つ。
    • 社員訪問や説明会への積極参加: 可能であれば、現役社員から直接話を聞き、社風や仕事内容、求める人物像についての理解を深める。
  2. ケース面接の「基本動作」を徹底する:
    • 論理的思考力と構造化能力の研鑽: どのようなお題であっても、MECEな分解、ロジックツリーの構築、結論ファーストの説明といった基本は徹底的に練習する。
    • フェルミ推定の基礎固め: 主要な市場規模推定のアプローチを理解し、論理的な分解と妥当な数値設定の訓練を積む。
    • 3C分析、バリューチェーン分析などのフレームワーク活用: 複雑な情報を整理し、課題や機会を特定するためのツールとして、基本的なフレームワークを適切に使えるようにする。
  3. 「現実感」と「実行可能性」を常に意識する:
    • 地に足のついた分析と提案: 奇抜なアイデアよりも、クライアントが直面しているであろう現実的な課題を的確に捉え、実行可能な施策を考える。
    • 「なぜそれができるのか」「どうやって進めるのか」を具体的に: 提案する施策の実現性、必要なリソース、想定される障壁、それに対する打ち手まで踏み込んで検討する癖をつける。
    • IT・デジタルの視点を取り入れる: 課題解決の手段として、ITやデジタル技術をどのように活用できるか、常にアンテナを張っておく。必ずしも専門知識は不要だが、ビジネスへの応用イメージを持つことが重要。
  4. コミュニケーション能力を磨く:
    • 分かりやすい説明: 専門用語を避け、平易な言葉で、構造的に、結論から話す練習をする。
    • 傾聴と対話: 面接官の質問やフィードバックの意図を正確に汲み取り、建設的なディスカッションを通じて思考を深める。
    • 顧客志向の姿勢: クライアントの立場や感情に寄り添い、共に課題解決を目指すというスタンスを示す。
  5. 模擬面接を通じた実践練習とフィードバック:
    • アウトプットの場を設ける: 知識をインプットするだけでなく、実際に声に出して説明し、質疑応答を行う実践練習が不可欠。
    • 客観的なフィードバックの活用: 自分の思考の癖、論理の穴、デリバリーの課題などを客観的に指摘してもらい、改善に繋げる。

「Strategists」がアビーム選考対策で提供できる価値:

Strategistsは、単にMBB対策に特化しているわけではありません。我々の提供する「本質的な思考力」と「再現性のある問題解決アプローチ」は、アビームコンサルティングのような総合系ファームの選考においても極めて有効です。

  • ファーム特性に合わせた対策のカスタマイズ:
    アビームの選考傾向や求める人物像を踏まえ、個別の指導プランを設計。戦略系ファームとは異なる「評価の力点」を意識したアドバイスを行います。
  • 「実行可能性」を重視した思考訓練:
    Strategistsのメソッドは、単なるアイデア出しに留まらず、その施策が「なぜ有効か」「どう実行できるか」という実現性までを深く考察することを重視しており、これはアビームの求めるコンサルタント像と合致しています。
  • 多様なバックグラウンドを持つ講師陣:
    MBB出身者だけでなく、総合系ファームでの実務経験を持つ講師も在籍しており、よりアビームの選考に即した具体的なアドバイスやフィードバックが可能です。
  • IT・デジタル領域への感度向上サポート:
    ケース面接でIT・デジタル関連のテーマが出た際に、どのようにビジネス視点で捉え、活用策を考えればよいか、思考のヒントや事例を提供します。
  • 「分かりやすく伝える」デリバリースキルの徹底指導:
    アビームが重視するコミュニケーション能力、特にクライアントに寄り添った丁寧な説明力を、模擬面接を通じて徹底的に鍛え上げます。

アビームコンサルティングは、日本を代表する総合コンサルティングファームであり、そこで活躍するためには、高い論理的思考力に加え、現実的な課題解決能力、ITへの理解、そして何よりもクライアントに寄り添う「Real Partner」としての姿勢が求められます。

Strategistsは、これらの能力を体系的かつ実践的に養成し、あなたがアビームコンサルティングの内定を掴み取るための強力なサポーターとなります。

最後に、この記事全体のまとめと、アビーム選考突破に向けたメッセージをお伝えします。

7. まとめ:ファーム理解を深め、的確な対策で内定を掴む

本記事では、ケース面接指導のプロフェッショナル「Strategists」が、アビームコンサルティングの選考対策、特にケース面接とフェルミ推定について、ファームの特徴、選考の傾向と評価ポイント、具体的な過去問(例題)解説を通じて徹底的に掘り下げてきました。

アビームコンサルティングへの就職・転職は、多くの魅力的な機会を提供する一方で、その選考、特にケース面接は独自の対策が求められます。最後に、アビームの内定を掴み取るために最も重要なポイントを改めて確認しましょう。

アビーム選考突破のための最終チェックポイント:

  1. 「Real Partner」としての視点を持つ:
    常にクライアント企業の立場に立ち、単なる分析や提言に留まらず、「どうすればクライアントが本当に変革を実現できるのか」という実行可能性と成果創出を意識した思考を心がけましょう。ケース面接においても、その提案がクライアントにとってどれだけ現実的で、価値のあるものかを常に自問自答する姿勢が重要です。
  2. 「戦略×IT×業務」の連携を意識する:
    アビームの強みである総合力を理解し、戦略的な課題解決と、それを支えるITソリューションや業務プロセスの変革を、切り離さずに連携させて考える視点を持つことが有効です。ケースのお題が戦略寄りであっても、「それを実現するためには、どのようなITが必要か、業務はどう変わるべきか」といった一歩踏み込んだ考察ができると、アビームが求める人物像に近づきます。
  3. 地に足のついた論理と分かりやすいコミュニケーション:
    奇抜なアイデアや難解なフレームワークに頼るのではなく、基本的な論理構成を丁寧に行い、誰にでも理解できる平易な言葉で、構造的かつ簡潔に説明する能力を磨きましょう。面接官との対話を通じて、共に課題解決策を創り上げていくという協調的な姿勢も大切です。
  4. アビームという「場」で何を成し遂げたいか明確にする:
    なぜ他のファームではなくアビームなのか。アビームの強みやカルチャーが、あなたのキャリアビジョンや成長したい方向性とどのように合致するのかを、自分の言葉で語れるように準備しておきましょう。これは、志望動機や自己PRだけでなく、ケース面接のディスカッションにおけるスタンスにも繋がります。
  5. 質の高い実践練習と客観的フィードバックの継続:
    知識のインプットだけでは不十分です。本番さながらの模擬面接を繰り返し行い、プロフェッショナルから客観的で質の高いフィードバックを受けることで、思考の癖を修正し、実践的な対応力を高めていくことが、内定への最短距離です。

Strategistsと共に、自信を持って未来を切り拓く

ケース面接対策は、時に孤独で、何が正解か分からなくなることもあるでしょう。しかし、正しい方向性で、質の高い努力を継続すれば、必ず道は拓けます。

ケース面接対策塾「Strategists」は、

  • アビームを含む各ファームの特性を踏まえた、本質的な思考力の養成
  • 「実行可能性」と「顧客志向」を重視した、再現性の高い問題解決アプローチの伝授
  • MBB元面接官や内定者による、具体的かつ的確なフィードバック
  • 豊富な実践演習機会と、個々の課題に合わせたパーソナルなサポート

を通じて、あなたがアビームコンサルティングの内定を掴み取り、コンサルタントとしての輝かしいキャリアをスタートできるよう、全力で支援します。

アビームコンサルティングは、日本企業の変革を支え、アジアから世界へと羽ばたく、大きな可能性を秘めたファームです。そこで活躍する未来を具体的に描き、自信を持って選考に臨んでください。あなたの挑戦を心から応援しています。


戦略コンサルへの入社/転職を成功させるケース面接対策法

ここまで読んでくれたあなたは、

「ケース面接でライバルに差をつけたい!」
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という強い意欲がある方でしょう。

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確実に戦コン内定・転職のポテンシャルを持っています。

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してほしくないと我々は考えています。

何事も、自己流には限界があります。

最短距離で内定レベルのケース力を習得し
ボーダーラインギリギリではなく面接官を唸らせるレベルのアウトプットを出し
入社後も活躍したいのであれば、
プロからケース面接の正しい考え方や知識
さらに、対策の仕方や選考の戦略を教わりましょう。

独学でもある程度のレベルには達するかもしれませんが
あなたの目標は
「一次面接を通過すれば良い」
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ではなく

「トップ戦略ファームの合格ラインを堂々と超える
アウトプットが再現性高く出せるようになり
自信を持って面接に臨むことができること。
そして、内定を獲得することでしょう。」

プロからのアドバイスが不可欠です。

プロの指導は、やり方を教えるだけではなく
何が間違っていてどう改善すべきかを
的確に指摘し、あなたが気づいていない問題点を
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また我々のプログラムはマンツーマンのケース指導に加えて
フェルミ推定やケース面接の正しい思考法や
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網羅体系的にまとめた教科書を用意しており
受講生には必ずそれをみていただきます。

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我々のマンツーマン指導プログラムについて

サービス開始の2022年以来、少数精鋭ではありながら、
累計で受講生の戦コン内定率が約43% (新卒約45%/既卒約40%)
(通常、戦コン志望者のうち内定を取れるのは数%程度とされます)
という驚異的な内定者輩出実績を誇る我々Strategistsが
多数の受講生の指導や教材制作を経て蓄積・言語化してきたオリジナルのノウハウを基に、本番での評価ポイントを熟知したMBB面接官経験者の視点も組み込みながら、最強のケース対策プログラムを制作しました。

我々のプログラムの最大の特長は、
ケース面接初心者苦手意識のある方であっても
再現性高く最短距離で最高峰(内定レベル)のケース力
を習得することができる点です。

実は我々のお客様の63%は入会時点で
「一才対策はやってない」or「市販の書籍を読んだ程度」
「初心者」ないし「初級」のお客様です。

再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由

最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、
我々のチームが最初に考えたのが
「理想的な上達プロセス」についてでした。

スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったら
どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

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③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

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メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
・得られる学びが深くて多い
・抽象化して次に活かせる普遍性がある
・これまでのお題とも次回以降のお題とも被らない新たな学びがある

と定義しています。各問題が単に「マッキンゼー対策」「公共系」のような表面的なジャンル分けにとどまらず、「BSとPLの構造理解」「”実現可能性とインパクト”の落とし穴」「サブスク事業のキードライバー」など裏テーマが設定してあります。

ケース対策は量よりも圧倒的に質です。
質の高いメンター×体系的な基礎インプット×良問での演習確実に内定をGETするなら我々にお任せください。

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扱った問題のポイントや解答例をまとめた資料をご共有。
復習にご活用いただけます
※現時点では、扱う問題によって資料が無い場合もございます。

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ここまで読んでいただき、マンツーマン指導に興味を持っていただいた方は、まず初回メンタリングをお受けください無理な勧誘等は一切ございません。お気軽に申し込みください。

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単なる”模範解答例”ではなく、問題のポイントや次に活かせる学びをまとめています。

我々の初回メンタリングはありがちなサービス勧誘・営業の場ではなく
本プログラムの 『0講目』の扱いですから、
「これがStrategistsのクオリティか」とご実感いただける機会になることをお約束します。

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