ケース面接対策

【5W1Hとは】MBB内定者がフレームワークの使い方をわかりやすく解説|具体例で学ぶ⑤

「ケース面接で課題を分析するとき、どこから手をつければいいかわからなくなる…」
「打ち手を考えたけど、具体性に欠けると言われてしまった」

戦略コンサルティングファームの選考、特にケース面接において、複雑な事象を整理し、思考の漏れを防ぐためのフレームワークは不可欠です。その中でも、最も基本的でありながら、あらゆる場面で応用可能な思考の整理術が5W1Hです。

小学生の時に習った「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」というシンプルな問いは、ビジネスの現場、特にケース面接において、課題の本質を捉え、具体的な解決策を導き出すための強力な武器となります。

この記事では、実際にMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)の内定を獲得した筆者が、5W1Hの基本的な考え方から、ケース面接での実践的な使い方、そして陥りがちな失敗例までを、具体的なケース問題を交えながら徹底的に解説します。

この記事を読めば、5W1Hを単なる情報整理のツールとしてではなく、深い洞察と具体的なアクションを生み出すための「思考のOS」として使いこなせるようになります。



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1. 5W1Hの基本的な考え方とビジネスでの使い方

まず、5W1Hがどのようなフレームワークなのか、その基本的な考え方と使い方を理解しましょう。

5W1Hとは?

5W1Hとは、情報を整理し、物事を明確にするための基本的なフレームワークです。以下の6つの要素の頭文字を取ったものです。

要素英語問い主な確認項目
Whenいつ時間、時期、タイミング、頻度
Whereどこで場所、場面、チャネル
Who誰が/誰に対象者、関係者、顧客セグメント
What何を対象物、内容、提供価値
Whyなぜ理由、目的、背景、根本原因
Howどのように手段、方法、プロセス、程度

ビジネスやケース面接では、これらの問いを投げかけることで、現状の課題、顧客の行動、施策の具体性などを網羅的かつ構造的に把握することができます。

【視覚で理解する5W1H】

ケース面接における5W1Hの役割

ケース面接において、5W1Hは特定のフェーズで使う専門的なフレームワークというよりは、あらゆる思考のフェーズで基盤となる「思考のチェックリスト」のような役割を果たします。

  1. 現状分析・課題特定:
    • 問題となっている事象について、「いつ」「どこで」「誰に」起きているのかを具体的に把握する。
    • 「なぜ(Why)」その問題が起きているのか、根本原因を深掘りする。
  2. 顧客理解:
    • ターゲット顧客(Who)は、「いつ(When)」「どこで(Where)」「何を(What)」求めているのか?
    • 「なぜ(Why)」その商品を選ぶのか?(KBF: 購買決定要因の特定)
  3. 施策の具体化:
    • 考案した施策を、「誰に(Who)」「何を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「どのように(How)」提供するのか、具体的に設計する。

他のフレームワークとの違い

  • 3C分析や4P分析との関係:
    3C分析や4P分析が、分析や戦略立案の「何を(What)」考えるかという特定の観点を提供するのに対し、5W1Hはそれらの分析や戦略を「どのように(How)」深掘りし、具体化するかという、より普遍的な思考のプロセスそのものに関わるフレームワークです。
    例えば、3C分析で「競合(Competitor)」を分析する際に、「その競合は誰に(Who)何を(What)どこで(Where)どのように(How)売っているのか?」と5W1Hで深掘りすることで、分析の解像度を高めることができます。

5W1Hは、他の専門的なフレームワークと組み合わせて使うことで、その真価を発揮する、万能な思考の補助線なのです。

2. ケース面接で5W1Hが活きるお題の見極め方とポイント

5W1Hは非常に汎用性が高いため、ほぼ全てのケース面接で役立ちますが、特にその威力を発揮するお題のパターンと、効果的に活用するためのポイントが存在します。

5W1Hが活きるお題の典型パターン

5W1Hは、特に「打ち手(施策)」の具体化や、「原因」の深掘りが求められる場面で有効です。

  1. 「〇〇を向上(増加・活性化)させるには?」系の施策立案問題
    • お題例:
      • 「日本の若者の投票率を上げるには?」
      • 「ある地方都市への観光客を増やすには?」
      • 「特定商品の売上を向上させるには?」
    • なぜ活きるか: これらの問題では、現状分析(なぜ投票率が低いのか?誰が来ていないのか?)から、具体的な打ち手の設計(誰に何をいつどこでどのようにアプローチするか)まで、思考の全プロセスで5W1Hが道標となります。
  2. 原因特定が重要な問題
    • お題例:
      • 「ある企業の従業員満足度が低下している。原因を特定し、対策を考えよ」
      • 「あるECサイトのコンバージョンレートが低い。原因は何か?」
    • なぜ活きるか: 問題の根本原因を特定するために、「なぜ(Why)」を繰り返し問い詰める思考法(なぜなぜ分析)が有効です。また、「誰が(Who)不満を感じているのか」「いつ(When)から低下し始めたのか」「どの部署で(Where)問題が起きているのか」といった問いが、原因を特定する上で重要な手がかりとなります。
  3. 新規事業・新商品開発に関するお題
    • お題例:
      • 「シニア向けの新しいスマートフォンを開発せよ」
      • 「新しいコンセプトのコンビニエンスストアを考えよ」
    • なぜ活きるか: 新しい事業や商品を成功させるためには、ターゲット顧客のペルソナを深く理解することが不可欠です。「誰が(Who)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「なぜ(Why)」「何を(What)」必要としているのかを徹底的に考えることが、顧客インサイトの発見に繋がります。

ケース面接で5W1Hを使う際のポイント

  • 「Why(なぜ?)」を思考の起点と終点にする:
    • 分析の起点:なぜこの問題が起きているのか?」という問いから深掘りを始め、根本原因を探る。
    • 施策の終点: 提案する施策について、「なぜそれが有効だと言えるのか?」という論理的な根拠を常に明確にする。5W1Hの中でも「Why」は、思考の深さを測る上で最も重要な要素です。
  • 「Who(誰が/誰に)」を具体的に設定する:
    施策を考える際、「国民」「消費者」といった大きな主語で語るのではなく、具体的な顧客セグメントにまで落とし込むことが重要です。「〇〇に悩む20代の単身女性」のように、ペルソナを具体的に設定することで、施策の解像度が飛躍的に高まります。
  • 網羅性を担保するチェックリストとして使う: 思考のヌケモレを防ぐために、5W1Hをチェックリストとして活用します。
    • 現状分析時: 「時間軸(When)での変化は?」「場所(Where)による違いは?」と自問自答する。
    • 施策提案時: 「この施策は、Who, What, When, Where, Howが具体的に設計されているか?」と最終確認する。
  • 「How much(いくらで)」を追加してビジネス視点を強化する:
    従来の5W1Hに、「How much(いくらで/どのくらいの予算で)」という観点を加えることで、よりビジネスケースへの応用力が高まります。これは、施策の費用対効果収益性を考える上で不可欠な視点です。

5W1Hは、思考を「具体化」し、「構造化」するための万能ツールです。漠然としたお題を、手触り感のある具体的な論点へと落とし込むために、常に意識して活用しましょう。

3. 5W1H活用の罠:ケース面接でやりがちな失敗例

5W1Hは基本的で誰でも知っているフレームワークだからこそ、その使い方を誤ると、思考が浅い、あるいは表面的だと見なされる危険性があります。ここでは、ケース面接で5W1Hを使う際に陥りがちな失敗例とその回避策を解説します。

失敗例1:「事実確認」で終わる尋問型

  • 症状:
    5W1Hの各項目について、単なる事実の確認や情報の整理に終始してしまう。「いつから売上が落ちましたか?」「誰が買っていますか?」「どこで売っていますか?」といった質問を繰り返すだけで、そこから「だから何が言えるのか?」という示唆や仮説に繋がっていない。
  • なぜダメなのか:
    コンサルタントに求められるのは、単なる情報収集能力ではなく、情報から本質的な課題を抽出し、解決策を導き出す能力です。事実確認だけで終わってしまうと、思考が深まっていない、受け身な姿勢であるという印象を与えてしまいます。
  • 回避策:
    • 仮説を持って質問する: 「〇〇という理由で、特に若年層(Who)の顧客が離反しているのではないでしょうか?」のように、自分なりの仮説をぶつける形で質問しましょう。これにより、主体的で思考力があることをアピールできます。
    • 常に「Why」とセットで考える: 「〇〇という事実が分かった。なぜ(Why)そうなっているのだろう?」と常に自問自答し、原因の深掘りを試みましょう。

失敗例2:「Why」の深掘りが浅い表面分析型

  • 症状:
    「なぜ売上が落ちたのですか?」という問いに対して、「競合が出てきたからです」といった、一次的な原因を特定しただけで満足してしまう。
  • なぜダメなのか:
    多くの場合、表面的な原因のさらに奥に、解決すべき根本原因(真因)が隠れています。「競合が出てきた」だけでは、「では、なぜ顧客は競合に流れたのか?」という問いに答えられず、有効な打ち手も考えられません。
  • 回避策:
    • 「なぜなぜ分析」を徹底する: 「なぜ?」を最低でも3〜5回は繰り返すことを意識しましょう。
      • なぜ売上が落ちた? → 競合が出てきたから
      • なぜ競合に顧客が流れた? → 競合の方が安いから
      • なぜ顧客は安さを選んだ? → 自社製品に価格差を乗り越えるほどの価値を感じていないから
      • なぜ価値を感じていない? → 〇〇という機能が顧客ニーズとズレているから…
        このように深掘りすることで、初めて本質的な課題にたどり着くことができます。

失敗例3:打ち手の5W1Hが曖昧な「スローガン」型

  • 症状:
    施策を提案する際に、「若者向けに魅力的なプロモーションを行います」といったように、スローガンのような抽象的な表現に留まってしまう。
  • なぜダメなのか:
    コンサルタントの提言は、クライアントが「明日から具体的に何をすればいいか」が分かるレベルまで具体的でなければなりません。「魅力的なプロモーション」では、何をすれば良いのか全く分かりません。
  • 回避策:
    • 提案する施策を5W1Hで具体化する: 自分の考えた施策に対して、セルフチェックで5W1Hを問いかけましょう。
      • Who: 誰をターゲットにするのか?(例:SNSを多用する10代後半の女性)
      • What: 具体的に何を提供するのか?(例:TikTokでのダンスチャレンジキャンペーン)
      • When: いつ実施するのか?(例:夏休みの1ヶ月間)
      • Where: どのチャネルで行うのか?(例:TikTokとInstagramをメインに)
      • How: どのように実施するのか?(例:人気インフルエンサーを起用し、優秀作品には賞品を…)
        このように具体化することで、施策の解像度と説得力が飛躍的に高まります。

これらの失敗例を避けるためには、5W1Hを「思考を深掘りし、具体化するための問いのセット」として常に意識し、思考のあらゆる場面で活用することが不可欠です。次の章では、これらのポイントを踏まえ、具体的なケース問題の解説に挑戦します。

4. 【ケース面接 過去問解説】魚の消費量を増加させるためには?

ここからは、これまでの解説を踏まえ、5W1Hを思考の軸としたケース問題の思考プロセスを、ステップバイステップで解説していきます。

1. 前提設定、問題の背景の言語化

お題:近年、日本国内における魚の消費量が減少傾向にあります。この課題に対し、水産庁の担当者として、魚の消費量を増加させるための施策を提案してください。

  • 面接官への確認事項(デモ):
    • 「消費量」の定義: 「ここで言う『消費量』とは、家庭内での消費と外食での消費の両方を含み、重量ベース(トン)で考えるという理解でよろしいでしょうか?」
    • クライアントと目標: 「クライアントは水産庁であり、特定の企業の利益向上ではなく、国民全体の魚食文化の振興という公益的な目的を持つ、という認識でよろしいでしょうか?期間や具体的な目標数値は特に設定せず、トレンドを反転させるようなインパクトのある施策を考えます。」
    • 課題認識: 「魚の消費量減少の背景として、肉食化の進展、魚の価格上昇、そして家庭での調理の手間などが要因として考えられますが、このあたりの一般的な認識で議論を進めてもよろしいでしょうか?」

これらの確認を通じて、公共性の高いテーマであることを明確にし、議論のスコープと課題の共通認識を面接官とすり合わせます。

2. 仮説創出のための業界・商材の特徴分析

このケースを解く上で、思考の起点となるのは「なぜ人々は魚を食べなくなったのか?」という根本的な問いです。この問いを深掘りするために、5W1Hを用いて「魚を食べない」あるいは「食べたくても食べられない」状況を構造的に分析します。

3. 論点の構造化:5W1Hによる課題の深掘り

魚の消費量が減少している原因を、消費者行動のプロセスに沿って5W1Hの観点から網羅的に洗い出します。

Why:なぜ魚を食べないのか?(根本原因の仮説)
「面倒くさい」「高い」「食べ方がわからない」といった複合的な要因がありそう。

この大きな仮説を、具体的な消費者行動の場面に沿って5W1Hで分解します。

5W1H問い具体的な課題仮説(なぜ食べない/食べられない?)
Who誰が食べていない?若者/単身世帯: そもそも調理をしない。魚の調理経験がない。
子育て世帯: 子供が魚嫌い(骨、生臭さ)。調理に時間をかけられない。
What何の魚/調理法が食べられていない?丸魚/鮮魚: さばき方がわからない。グリルなどの調理器具がない。
焼き魚/煮魚: 調理の手間、煙や臭いが気になる。
Whenいつ食べられていない?平日の夕食: 仕事や育児で忙しく、調理に時間をかけられない。
朝食: パンやご飯と納豆などに比べ、準備に手間がかかる。
Whereどこで食べられていない?家庭(内食): 調理の手間、生ゴミの問題。
外食/中食: 肉料理に比べて選択肢が少ない。価格が高いイメージ。
Howどのように感じるから食べない?調理が面倒: 下処理、グリル洗い、骨の処理が大変。
価格が高い: 肉に比べて価格が高い、価格変動が大きい。
レパートリーが少ない: 食べ方(調理法)がワンパターンになりがち。

分析から得られる示唆・論点(KSFの特定)

5W1Hで課題を分解した結果、魚の消費量減少の根幹には、現代のライフスタイル(特に共働き・単身世帯の増加による時短ニーズ)と、魚が持つ「調理の煩雑さ」との間に大きなギャップが生じていることが見えてきます。

したがって、この課題を解決するためのKSF(成功要因)は、「魚の『面倒くさい』を徹底的に解消し、現代のライフスタイルに合った新しい魚の食べ方を提案すること」であると結論付けられます。

4. 打ち手

特定したKSF「調理の煩雑さの解消と新しい食べ方の提案」に基づき、具体的な施策を提言します。

  • 評価軸: ①インパクトの大きさ(影響範囲の広さ)、②実現可能性、③持続性
  • スタンスと施策の絞り込み:
    複数の課題(価格、調理、食べ方)が絡み合っているが、最もインパクトが大きく、多くのセグメント(単身、共働き)に共通する課題は「調理の面倒さ」である。ここにフォーカスした施策が最も有効と判断。
  • 具体的な施策(How to win):
    • コンセプト: 「『Fish Fast』構想:魚料理を、もっと手軽に、もっとおいしく」
    • 施策内容(5W1Hで具体化):
      • What(何を): 骨取り済みの冷凍切り身魚(ミールキット)の開発・普及を強力に推進する。
        • 味付け済み(西京焼き、ハーブグリル等)、下処理済みで、電子レンジやフライパンで数分加熱するだけで完成する商品。
        • 国産・サステナブルな水産物であることを認証する「J-Fish(仮)」マークを付与し、品質と安心感を担保。
      • Who(誰に): 水産加工業者、食品メーカー、小売業者(スーパー、コンビニ)に補助金や技術支援を提供。
      • How(どのように):
        1. 供給サイド支援(補助金・技術開発):
          • 中小水産加工業者向けに、最新の骨取り機や急速冷凍設備の導入費用を補助。
          • 大学や研究機関と連携し、鮮度を落とさずに骨を処理する技術や、冷凍でも味が落ちない調理法の研究開発を支援。
        2. 需要サイド喚起(Promotion):
          • 「J-Fish」マークの認知度向上のための大規模なPRキャンペーンを実施(人気料理研究家やインフルエンサーを起用)。
          • 小売店と連携し、特設コーナーの設置やレシピ提案を強化。
          • 学校給食への導入を推進し、子供の頃から骨のない魚に親しむ機会を創出。
      • Where(どこで): 全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ECサイトで販売。
      • When(いつ): 3年間の集中プロジェクトとして実施。
  • リスクと次の一歩:
    • リスク: 国産魚を原料とする場合、価格が高くなりすぎる可能性。加工コストの増加。
    • 次の一歩: まずは、特定の魚種(例:サバ、アジ)と特定のエリアでモデル事業を開始。補助金の効果や消費者の受容性を検証し、全国展開に向けたスキームを詳細設計する。

5. 学びの抽象化、今回の問題を通じて伝えたいこと

  • 5W1Hは課題の解像度を上げるツール: 漠然とした課題も、5W1Hの観点から分解することで、具体的なシーンや人物像が浮かび上がり、解像度が飛躍的に高まる。
  • 顧客の「不」の解消が価値創造の起点: 顧客が感じる「不便」「不満」「不安」といった「不」を特定し、それを解消することこそが、新しい価値やビジネスチャンスの源泉となる。
  • 施策は具体性が命: 「魚食を推進する」といったスローガンではなく、「誰が、何を、いつ、どこで、どのように」行うのかを明確にすることで、施策は初めて実行可能なプランとなる。

6. 差がつくポイント、元面接官からのコメント

  • 課題分析の深さ: 「魚離れ=面倒」という一次的な理解に留まらず、5W1Hを使って「誰にとって」「いつ」「どこで」「何が」面倒なのかを具体的に分解・特定できているか。
  • セグメンテーションの鋭さ: 課題を抱えるターゲット顧客(Who)を、「若者」「子育て世帯」のように、解像度高く設定できているか。
  • 打ち手の構造化: 提案する施策が、単なる思いつきの羅列ではなく、特定した課題(例:「調理の面倒さ」)に対する直接的な解決策として、一貫したロジックで構成されているか。
  • ステークホルダーへの配慮: 水産庁というクライアントの立場を踏まえ、漁業者、加工業者、小売業者、消費者といった、関係者全体を巻き込むエコシステムの視点で施策を構想できているか。
  • ディスカッションでの柔軟性: 面接官から「価格の問題はどうするの?」と問われた際に、「今回の施策はまず調理の手間にフォーカスしましたが、価格については補助金で加工コストを吸収しつつ、将来的には規模の経済で…」といった形で、他の論点との関係性を意識しながら議論を展開できるか。

5. まとめ:5W1Hを使いこなし、ケース面接を突破する

本記事では、思考の基本フレームワークである5W1Hについて、その基本的な考え方から、ケース面接での実践的な活用法、陥りがちな罠、そして具体的な過去問(例題)を用いた思考プロセスまでを徹底的に解説しました。

5W1H攻略の要点まとめ

  • 5W1Hとは?
    • When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が/誰に)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)という6つの要素で情報を整理し、物事を明確にするための普遍的なフレームワーク。
  • ケース面接での活かし方:
    • 思考のOSとして、現状分析・課題特定・顧客理解・施策具体化といったあらゆる場面で活用する。
    • 特に、課題の原因を深掘り(Why)し、施策を具体化する際に強力な武器となる。
  • 成功の鍵と失敗の罠:
    • 成功の鍵:Whyを思考の起点と終点にする、②Whoを具体的に設定する、③網羅性を担保するチェックリストとして使う、④How muchの視点を加える。
    • 失敗の罠: ①単なる事実確認で終わる、②Whyの深掘りが浅い、③打ち手の5W1Hが曖昧でスローガンに終わること。

重要なのは、5W1Hを単なる報告書の項目として暗記するのではなく、自身の思考プロセスに組み込み、あらゆる事象に対して反射的に「いつの話?」「誰のこと?」「なぜそうなの?」と問いを立てる癖をつけることです。

ケース面接は、あなたの論理的思考力、構造化能力、そして課題解決に向けた思考の深さを測る場です。5W1Hというシンプルながらも奥深いツールを使いこなすことで、複雑な問題の解像度を高め、説得力のある具体的な提言を導き出す能力を面接官に示すことができるでしょう。

この記事が、あなたの戦略コンサルへの挑戦の一助となることを心から願っています。

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