企業研究

クニエ(QUNIE)の選考プロセスと各部門の業務内容を徹底解説!総コン企業研究シリーズ⑨

「NTTデータグループのコンサルティングファーム、クニエってどんな会社?」
「部門が色々あるみたいだけど、それぞれの業務内容や選考の違いがわからない…」

総合コンサルティングファームへの転職・就職活動において、企業研究は内定獲得の鍵を握ります。特に、クニエのように多様な専門部門を持つファームの場合、各部門の業務内容やカルチャー、求められる人材像を深く理解することが、自身のキャリアプランとの適合性を測り、選考を有利に進める上で不可欠です。

この記事では、実際に総合コンサルティングファームの内定を獲得した筆者が、NTTデータグループという強固なバックボーンを持つクニエについて、その成り立ちから企業文化、そして最大の特徴である各部門(コンサルティング事業本部)の業務内容を、一次情報や選考情報を交えながら徹底的に解説します。

この記事を最後まで読めば、クニエという企業の全体像が掴めるだけでなく、どの部門が自分の興味やスキルに合致するのか、そして選考に向けて何を準備すべきかが明確になるはずです。

それでは、まずクニエというファームの全体像から見ていきましょう。



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1. クニエ(QUNIE)とは?NTTデータグループの戦略的コンサルファーム

株式会社クニエ(QUNIE)は、日本の最大手システムインテグレーターであるNTTデータグループに属する、ビジネスコンサルティングファームです。その社名は「Quality UNIt E(品質至上主義の精鋭集団)」に由来し、高品質なコンサルティングサービスの提供を理念として掲げています。

クニエの成り立ちと沿革

クニエのルーツは、世界的な会計事務所であったアーサー・アンダーセンのビジネスコンサルティング部門にまで遡ります。エンロン事件を発端とする同社の解体後、コンサルティング部門はベリングポイントとなり、その後2009年にNTTデータがアジアパシフィック地域の拠点を買収したことで、NTTデータビジネスコンサルティングとして発足しました。そして、その組織が現在のクニエへと繋がっています。
このような経緯から、外資系コンサルティングファームのDNAと、NTTデータグループという日系企業の強固な基盤を併せ持つ、ユニークな出自を持つファームと言えます。

ファームとしての特徴と企業文化

クニエを理解する上で重要な特徴をいくつか挙げます。

  • 「実行・実現」への強いコミットメント:
    戦略の策定(Plan)だけでなく、その実行(Do)、そして定着化(Check/Action)までを一気通貫で支援することに強みを持ちます。「絵に描いた餅」で終わらせず、クライアントの現場に深く入り込み、泥臭く変革を推進していくスタイルが特徴です。これは、NTTデータグループが持つシステム実装力とも密接に関連しています。
  • 多様な専門性と部門別組織:
    戦略策定から業務改革(BPR)、IT導入、人事・組織改革まで、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。後述するように、SCMやCRMといった業務領域別の専門部隊が明確に分かれており、各領域で深い専門知識を持つコンサルタントが多数在籍しています。
  • 真面目で実直なカルチャー:
    外資系ファームのような「Up or Out」の文化が比較的薄く、長期的な視点で人材を育成しようという風土があります。社員の雰囲気も、派手さよりは真面目で実直、地に足のついたプロフェッショナルが多いと評されます。クライアントと誠実に向き合い、着実に成果を出すことを重視する文化です。
  • グローバルネットワーク:
    NTTデータグループが持つグローバルネットワークを活用し、海外の拠点と連携したクロスボーダー案件にも対応可能です。特にアジア地域に強みを持っています。

NTTデータグループにおける位置づけとシナジー

クニエはNTTデータグループの「ビジネスコンサルティング」を担う中核企業として位置づけられています。グループ内での連携によるシナジーは、クニエの最大の強みの一つです。

  • 顧客基盤の共有: NTTデータが長年取引してきた日本を代表する大企業へのアクセスが容易であり、安定した案件基盤に繋がっています。
  • 戦略から実装までの一貫提供: クニエが策定したビジネス戦略や業務改革プランを、NTTデータのシステム開発・実装力と連携させることで、クライアントに「構想から実現まで」のワンストップサービスを提供できます。これにより、提案の実現可能性が高まり、クライアントからの信頼も厚くなります。
  • 最新技術へのアクセス: NTTデータが持つAI、IoT、ブロックチェーンなどの先進技術に関する知見や開発リソースを活用し、テクノロジーを起点としたコンサルティングを提供することが可能です。

このように、クニエはコンサルティングファームとしての専門性と、NTTデータグループの一員としての安定性・実行力を兼ね備えた、独自のポジションを築いています。

2. 【部門別徹底解説】クニエのコンサルティング事業本部

クニエの最大の特徴は、提供するサービス領域ごとにコンサルティング事業本部が明確に分かれている点です。入社後は、原則としていずれかの事業本部に所属し、その領域のプロフェッショナルとしてキャリアを積んでいくことになります。ここでは、主要な各事業本部の業務内容、プロジェクト事例、そして求められる人材像について詳しく解説します。

※組織構成は変更される可能性があるため、最新の情報は公式サイト等でご確認ください。


ビジネスプロセスマネジメント事業本部(BPM)

  • ミッション: 企業の根幹をなす会計、財務、経営管理といったコーポレート機能の変革を通じて、企業価値の向上に貢献します。
  • 業務内容:
    • 経営管理・管理会計改革: 予算策定・実績管理プロセスの高度化、原価計算制度の再構築、KPI設定・モニタリング体制の構築支援。
    • 財務会計・決算業務改革: 決算早期化、連結会計システム導入支援、IFRS(国際財務報告基準)対応支援。
    • グループ経営・シェアードサービス: グループ全体の経営基盤強化、間接業務の集約化(シェアードサービスセンター設立)支援。
    • 内部統制・リスクマネジメント: J-SOX対応支援、不正リスク管理体制の構築。
  • プロジェクト事例:
    • 大手製造業におけるグローバル連結経営管理基盤の構想策定・導入。
    • 総合商社における決算業務プロセスのBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)と早期化。
    • 大手通信キャリアのグループ会社に対する経理シェアードサービスの導入。
  • 求められるスキル・人材像:
    • 会計・財務に関する専門知識(簿記、公認会計士資格保有者は歓迎される)。
    • 論理的思考力に加え、地道で緻密な分析を厭わない粘り強さ。
    • 企業の経営層と対話し、経営の意思決定をサポートすることへの強い関心。

サプライチェーンマネジメント事業本部(SCM)

  • ミッション: 製品やサービスが顧客に届くまでの全てのプロセス(調達、生産、物流、販売)を最適化し、企業の競争力強化を支援します。
  • 業務内容:
    • サプライチェーン戦略立案: グローバルでの生産・販売体制の最適化、在庫削減、リードタイム短縮に向けた戦略策定。
    • 調達・購買改革: サプライヤー選定、コスト削減、戦略的ソーシングの実行支援。
    • 生産管理・品質管理改革: 生産計画の高度化(需要予測)、スマートファクトリー化支援、品質管理プロセスの標準化。
    • 物流改革(ロジスティクス): 倉庫管理システム(WMS)導入、配送ネットワーク最適化、3PL(サードパーティ・ロジスティクス)活用支援。
  • プロジェクト事例:
    • 大手自動車部品メーカーのグローバルサプライチェーン網の再構築プロジェクト。
    • 食品メーカーにおける需要予測精度向上と在庫最適化。
    • 大手小売業の物流センター運営効率化とコスト削減。
  • 求められるスキル・人材像:
    • 製造業や小売業のオペレーションに対する深い理解。
    • データ分析能力と、複雑なプロセスを構造的に捉える力。
    • 現場に入り込み、関係者を巻き込みながら改革を推進するコミュニケーション能力。

カスタマーリレーションシップマネジメント事業本部(CRM)

  • ミッション: マーケティング、営業、カスタマーサービスの領域における顧客接点の変革を通じて、顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指します。
  • 業務内容:
    • マーケティング戦略: 顧客データ分析に基づくセグメンテーション、デジタルマーケティング戦略の立案、マーケティングオートメーション(MA)導入支援。
    • 営業改革(SFA): 営業プロセスの標準化、SFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)システムの導入・定着化支援、営業生産性の向上。
    • カスタマーサービス改革: コンタクトセンターの運営効率化、VOC(顧客の声)分析とサービス改善への活用、CX(顧客体験)向上戦略の策定。
  • プロジェクト事例:
    • 大手金融機関におけるデジタルマーケティング戦略の策定と実行支援。
    • 製薬会社におけるMR(医薬情報担当者)の営業活動効率化とCRMシステム導入。
    • 消費財メーカーのコンタクトセンターにおけるCX向上と運営コスト削減。
  • 求められるスキル・人材像:
    • 顧客視点で物事を考える力と、マーケティング・営業への強い関心。
    • 最新のデジタル技術(MA、SFA、AIチャットボット等)への感度。
    • データに基づき顧客インサイトを抽出し、施策に繋げる分析力。

ヒューマンキャピタルマネジメント事業本部(HCM)

  • ミッション: 「人」と「組織」の側面から企業変革を支援し、持続的な成長を実現する組織基盤を構築します。
  • 業務内容:
    • 人事戦略・制度改革: 経営戦略と連動した人事戦略の策定、等級・評価・報酬制度の再設計。
    • タレントマネジメント: 次世代リーダー育成、サクセッションプランニング、ハイパフォーマー人材のリテンション施策。
    • 組織開発・チェンジマネジメント: M&A後の組織統合(PMI)、組織風土改革、大規模なシステム導入等に伴う変革の定着化支援。
    • HRテック導入支援: 人事・給与システムの選定・導入支援。
  • プロジェクト事例:
    • 大手サービス業における新人事制度の設計と全社導入プロジェクト。
    • グローバル企業における次世代経営幹部の育成プログラム構築。
    • 大手製造業の合併に伴う組織・人事制度の統合支援。
  • 求められるスキル・人材像:
    • 人や組織に対する深い洞察力と共感力。
    • 制度設計における論理的思考力と、変革を推進するためのコミュニケーション・ファシリテーション能力。
    • 経営と現場、両方の視点を持って課題を捉えるバランス感覚。

デジタルトランスフォーメーション事業本部(DTI)

  • ミッション: 最新のデジタル技術を活用して、クライアントのビジネスモデルそのものの変革(DX)や、新たな価値創造を支援します。
  • 業務内容:
    • 全社DX戦略構想策定: クライアントの経営課題に対し、デジタルをどう活用して解決・成長に繋げるかの全体像を描く。
    • 新規デジタル事業開発: 新しいデジタルサービスやビジネスモデルの企画・立ち上げ・グロース支援。
    • データ活用・アナリティクス: データを活用した経営の意思決定高度化、顧客インサイトの発見、業務効率化支援。
    • 先進技術(AI, IoT等)の導入PoC・実装支援: 新技術のビジネス適用可能性の検証から、具体的なシステム導入までをサポート。
  • プロジェクト事例:
    • 大手インフラ企業における全社DX構想の策定。
    • 小売業におけるデータ活用プラットフォームの構築と、それを用いたパーソナライズドマーケティングの実現。
    • 製造業におけるIoTを活用した予知保全システムの導入支援。
  • 求められるスキル・人材像:
    • ビジネスとテクノロジーの両方に対する深い理解と興味関心。
    • 既存の枠組みにとらわれない、新しいビジネスを創造する発想力。
    • 不確実性の高いプロジェクトを推進していく、アジャイルな思考と行動力。
    • 技術者と経営層の双方と円滑にコミュニケーションできる翻訳能力。

これらの部門は、それぞれが独立して専門性を高めつつ、案件によっては部門を横断したチームを組成し、クライアントの複雑な課題に総合的に対応しています。

3. クニエの選考フローと対策:部門ごとの違いはあるのか?

クニエへの入社を目指すにあたり、選考プロセスと各段階での対策を理解することは極めて重要です。ここでは、新卒採用と中途採用の一般的な選考フロー、そして特に重要となる面接の傾向と対策について解説します。

新卒・中途採用の選考プロセス全体像

クニエの選考は、他の総合コンサルティングファームと同様、複数のステップを経て行われます。

【新卒採用の一般的な選考フロー】

  1. エントリーシート(ES)提出
  2. Webテスト(玉手箱など)
  3. グループディスカッション(GD)
  4. 複数回の個人面接(ケース面接・ビヘイビア面接)
  5. 最終面接
  6. 内々定

【中途採用の一般的な選考フロー】

  1. 書類選考(職務経歴書・履歴書)
  2. 複数回の個人面接(ケース面接・ビヘイビア面接)
    • 通常、1次面接(マネージャー/シニアマネージャークラス)、2次面接(パートナークラス)、最終面接(事業本部長/役員クラス)といった構成が多い。
  3. 内定

中途採用では、これまでの職務経歴や専門性が重視されるため、書類選考の段階から、応募する部門の業務内容と自身の経験・スキルがどう合致するかを明確に示す必要があります。

ES・Webテストのポイント

  • エントリーシート(ES):
    • 設問は「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」や「自己PR」「志望動機」など、標準的なものが多い傾向にあります。
    • ポイント: 単に経験を羅列するのではなく、その経験を通じて何を学び、どのような強み(例:課題解決能力、リーダーシップ、粘り強さ)を得たのか、そしてその強みをクニエでどう活かしたいのかを、論理的かつ構造的に記述することが重要です。「なぜクニエなのか」「なぜその事業本部なのか」まで踏み込んで記述できると、熱意と企業理解の深さを示せます。
  • Webテスト:
    • SPIや玉手箱といった形式が採用されることが多いです。
    • ポイント: コンサルティング業界は総じてWebテストのボーダーラインが高いと言われています。市販の問題集を繰り返し解き、出題形式に慣れ、時間内に正確に解く練習は必須です。ここで足切りに合わないよう、十分な対策を行いましょう。

グループディスカッション・面接の傾向と対策

選考の核となるのが、グループディスカッションと複数回の個人面接です。

【グループディスカッション(GD)】(主に新卒採用)

  • 形式: 5〜6人のグループで、与えられたテーマについて議論し、結論を発表する形式。
  • お題例: 「〇〇業界の市場規模を推定し、今後の成長戦略を考えよ」「日本の食品ロスを削減するには?」といった、ビジネスケースや社会課題解決系のテーマが多い。
  • 評価ポイント:
    • 論理的思考力: 議論を構造的に整理し、論理的に話を進められるか。
    • 協調性・リーダーシップ: 他のメンバーの意見を尊重しつつ、議論が停滞した際には方向性を示すなど、チーム全体の成果に貢献できるか。
    • 積極性: 受け身にならず、自分の意見を積極的に発信できるか。
  • 対策: タイムマネジメント(時間配分)を意識し、議論の目的を常に明確にすることが重要です。自分の役割(リーダー、書記、タイムキーパーなど)を意識しつつも、役割に固執せず、議論全体に貢献する姿勢が求められます。

【個人面接(ケース面接)】

  • 形式: 面接官からビジネスに関するお題が出され、対話形式で思考を進め、結論を導き出す。
  • お題例:
    • 「〇〇(企業名)の売上を3年で1.5倍にするための施策を考えてください」
    • 「〇〇(商品)の市場規模を推定してください」(フェルミ推定)
    • 「〇〇業界への新規参入の是非を検討してください」
  • 評価ポイント: 論理的思考力、構造化能力、仮説構築力、ビジネスセンス、コミュニケーション能力など、コンサルタントとしての基礎的なポテンシャルが総合的に評価されます。
  • 対策:
    1. 前提確認: お題の定義、目標、制約条件などを面接官とすり合わせ、議論の土台を固めます。
    2. 構造化: 売上分解(客数×客単価など)や、3C分析などのフレームワークを用いて、問題をMECEに分解します。
    3. 仮説構築: 分解した要素の中から、最も重要な課題(ボトルネック)はどこかを仮説立てします。
    4. 深掘り・打ち手考案: 仮説を検証しつつ、具体的な解決策(打ち手)を考えます。
    5. ディスカッション: 最も重要なのは、面接官との対話です。自分の思考プロセスを声に出し(シンクアラウド)、面接官からの質問やヒントを的確に捉え、議論を発展させていく姿勢が求められます。

【個人面接(ビヘイビア面接)】

  • 質問例:
    • 「なぜコンサルティング業界を志望するのですか?」
    • 「なぜ数あるファームの中でクニエなのですか?」
    • 「これまでの経験で、最も困難だったことは何ですか?それをどう乗り越えましたか?」
    • 「あなたの強みと弱みを教えてください」
  • 評価ポイント: 志望動機の強さ、企業文化とのフィット感、コンサルタントとしてのポテンシャル(ストレス耐性、成長意欲、チームワークなど)、人としての魅力。
  • 対策: 自己分析と企業研究を徹底的に行い、自身の経験とクニエという会社を結びつけて語れるように準備します。STARメソッド(Situation, Task, Action, Result)などを活用し、具体的なエピソードを交えながら、簡潔かつ論理的に話す練習をしましょう。

部門別選考の有無と難易度の違い

  • 選考プロセス: 新卒採用の場合、初期段階では一括で選考が進み、面接の過程で希望部門や適性が見られ、配属が検討されることが多いです。ただし、一部の専門性の高い部門(例:DX関連)では、初期から別枠で募集がかかるケースもあります。
  • 中途採用: 原則として部門別採用です。応募時に希望する事業本部を選択し、その部門のコンサルタントやパートナーが面接官となります。そのため、応募部門の業務内容に関する深い理解と、自身の経験との親和性をアピールすることが必須となります。
  • 難易度: 難易度は部門によって若干の差があると言われています。一般的に、企業の根幹に関わるBPMや、花形とされるSCM、近年需要が急増しているDTIなどは人気が高く、結果として競争が激しくなる傾向があります。しかし、どの部門であってもコンサルタントとしての基礎能力が厳しく問われることに変わりはありません。

重要なのは、自分がどの領域に興味を持ち、どのようなプロフェッショナルになりたいのかを明確にし、それを自身の言葉で語れるようにしておくことです。

4. クニエで働く魅力とキャリアパス

戦略コンサルティングファームへの転職・就職を考える際、業務内容や選考だけでなく、入社後の働き方やキャリアの可能性も重要な判断材料となります。ここでは、クニエで働く上での魅力と、その先のキャリアパスについて解説します。

年収・働きがい・ワークライフバランス

  • 年収:
    • クニエの年収水準は、国内の総合コンサルティングファームの中でも比較的高位にあります。役職ごとの大まかなレンジは以下の通りです(経験や評価によって変動します)。
      • コンサルタント: 600万円〜900万円
      • シニアコンサルタント: 800万円〜1,200万円
      • マネージャー: 1,100万円〜1,600万円
      • シニアマネージャー以上: 1,500万円〜
    • 外資系トップ戦略ファーム(MBBなど)と比較すると見劣りする部分はありますが、日系企業としては非常に高い水準です。福利厚生もNTTデータグループに準じているため、充実しています。
  • 働きがい:
    • 社会的なインパクト: NTTデータグループの顧客基盤を活かし、日本を代表する大企業の経営課題や、時には社会インフラに関わるような大規模でインパクトの大きなプロジェクトに携わる機会が豊富にあります。
    • 「実行・実現」のリアリティ: 戦略を描くだけでなく、クライアントの現場に入り込み、変革が実現していくプロセスを当事者として体感できる点は、大きなやりがいとなります。特に、システム導入まで見据えた一気通貫の支援ができるのはクニエならではの強みです。
    • 専門性の深化: 事業本部制を採用しているため、自分が選択した領域(SCM、CRM、HCMなど)のプロフェッショナルとして、深い知識と経験を体系的に積み上げていくことができます。
  • ワークライフバランス(WLB):
    • コンサルティング業界であるため、プロジェクトの繁忙期には長時間労働になることは避けられません。しかし、ファーム全体として働き方改革を推進しており、プロジェクト間の休暇取得(リフレッシュ休暇)や、有給休暇の取得が推奨されています。
    • 外資系戦略ファームと比較すると、長期的な就業を前提としたカルチャーがあり、過度に「Up or Out」を強調する雰囲気は薄いとされています。そのため、比較的ワークライフバランスを調整しやすい環境と言えるでしょう。

研修制度とキャリア開発

クニエは人材育成に非常に力を入れていることで知られています。

  • 充実した研修制度:
    • 新卒・中途入社者向けの導入研修では、コンサルタントとしての基礎(ロジカルシンキング、資料作成、ファシリテーションなど)を徹底的に学びます。
    • 各事業本部の専門領域に応じたトレーニングや、階層別の研修も定期的に実施されます。
    • NTTデータグループが主催する研修に参加する機会もあり、幅広い知識・スキルを習得できます。
  • キャリア開発支援:
    • 各コンサルタントには、キャリア形成をサポートする「カウンセラー(メンター)」がアサインされます。プロジェクトの上司とは別に、中長期的な視点からキャリアの相談に乗ってもらえる制度です。
    • プロジェクトのアサインも、本人の希望やキャリアプランを可能な限り尊重する文化があります。自分が挑戦したい領域や身につけたいスキルを積極的に発信することが推奨されます。

NTTデータグループならではのキャリアの可能性

クニエでの経験を積んだ後のキャリアパスは、ファーム内外に多様な可能性が広がっています。

  • ファーム内でのキャリアアップ:
    コンサルタント → シニアコンサルタント → マネージャー → シニアマネージャー → パートナーというキャリアラダーを着実に登っていくのが王道です。特定の領域の専門家として、その道を極めていくキャリアが描けます。
  • NTTデータグループ内での異動・連携:
    本人の希望や適性に応じて、NTTデータ本体や、グループ内の他の事業会社へ出向・転籍する機会もあります。コンサルティングで培った上流の視点と、事業会社の現場感覚の両方を身につけることが可能です。また、グループ内の専門家と連携するプロジェクトも多く、常に新しい知見に触れることができます。
  • 外部への転職(ポストコンサルキャリア):
    クニエ出身者は、その高い専門性と実行力から、転職市場でも高く評価されます。
    • 事業会社の経営企画・事業企画: コンサルティングで培った課題解決能力を活かし、事業会社の変革を内部から推進する役割。
    • 専門領域でのキャリア: SCMやCRMなどの専門性を活かして、各業界の専門職(例:サプライチェーンマネージャー、マーケティングマネージャー)として活躍。
    • PEファンド・ベンチャーキャピタル: 投資先の企業価値向上支援(バリューアップ)などで、コンサルティングスキルが直接的に活かせます。
    • スタートアップ経営幹部(CXO): 事業の立ち上げやグロースフェーズで、戦略策定から実行までを担う役割。

クニエは、コンサルタントとしての専門性を深めたい人にとっても、将来的に事業会社などで活躍したい人にとっても、非常に魅力的な経験とキャリアの選択肢を提供してくれるファームと言えるでしょう。

5. まとめ:クニエを目指すあなたへ

これまで、NTTデータグループのコンサルティングファームであるクニエについて、その特徴、部門別の業務内容、選考プロセス、そして働き方やキャリアパスまでを網羅的に解説してきました。

クニエは、外資系ファーム由来の論理的思考力・問題解決能力と、NTTデータグループの強固な顧客基盤・技術力、そして日系企業としての実直で地に足のついたカルチャーを併せ持つ、非常にユニークで魅力的なファームです。

この記事の要点を改めて整理します。

  • クニエの強み:
    • 戦略策定からシステム実装まで見据えた「実行・実現」力
    • NTTデータグループとの連携による安定した顧客基盤と技術力
    • SCM、CRM、BPMなど、専門領域ごとの深い知見を持つプロフェッショナル集団
    • 長期的な視点での人材育成と、比較的落ち着いた企業文化。
  • 部門ごとの専門性:
    • 自身の興味・関心、バックグラウンドがどの部門(BPM, SCM, CRM, HCM, DTIなど)と合致するのかを深く理解することが重要。
    • 特に中途採用では、自身の経験と部門の専門性を結びつけてアピールすることが不可欠。
  • 選考対策のポイント:
    • 論理的思考力と構造化能力は全ての基本。ケース面接対策は必須。
    • 「なぜクニエなのか」「なぜその事業本部なのか」という志望動機を、自身の経験やキャリアプランと結びつけて明確に語れるようにする。
    • 面接では、結論だけでなく、思考のプロセスと、面接官との建設的なディスカッションを意識する。

戦略コンサルティング業界は、知的にも体力的にもハードな世界です。しかし、そこで得られる経験、スキル、そして共に働く仲間は、あなたのキャリアにとって間違いなく大きな財産となるでしょう。

クニエは、その中でも特に「クライアントの成功に最後まで伴走したい」「特定の領域で誰にも負けない専門性を身につけたい」「安定した基盤の上で、インパクトの大きな仕事に挑戦したい」と考える方にとって、最高の環境の一つと言えます。

この記事が、あなたの企業研究の一助となり、自信を持ってクニエの選考に臨むきっかけとなれば幸いです。あなたの挑戦を心から応援しています。

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再現性高く最短距離で最高峰(内定レベル)のケース力
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実は我々のお客様の63%は入会時点で
「一才対策はやってない」or「市販の書籍を読んだ程度」
「初心者」ないし「初級」のお客様です。

再現性高く、最短距離で、内定を取れる理由

最高のケース面接対策プログラムの設計を始めたとき、
我々のチームが最初に考えたのが
「理想的な上達プロセス」についてでした。

スポーツでも勉強でも、何か新しいことを始めるとき
「最短距離で最高峰を目指そう!」と思ったら
どういうやり方をするのが正解なのだろうか?
それについて考えるところから始まりました。

結論、我々が辿り着いた答えは
①学習する:プロから正しく学ぶ
②練習する:繰り返し練習し学んだことを自分の体に染み付かせる
③実践する:実践で到達度や課題を明確化する
→①②に戻る
というサイクルを回すことが
「理想的な上達プロセス」
なのではないか?ということでした。

そこで、この「理想的な上達プロセス」に沿う形で
さまざまな教材・トレーニングメニューを綿密に設計・用意し
「内定レベルのケース面接」を最短距離で習得できるカリキュラムが完成しました。

プログラムの全体像はこちらです。

①正しく学ぶ

Strategistsのオリジナル教材、教科書・動画講座を使って
必要な思考法や知識を体系的にインプットしていただきます。

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②反復練習で定着:課題ケース演習

厳選した良問を、自主課題としてメンターが指定。
時間制限を設けず熟考する形式で自主演習し、
さらに専用フォームに筆記ケース形式でアウトプットしていただきます。
教科書や動画講座で学んだ思考法や知識を思い返しながら
実際の過去問を題材に試行してみる。
あなたの思考力が”変わる・鍛えられる”のが
このトレーニングの役割です。

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③実践&現状把握:模擬ケース面接

専属メンターと模擬面接を実施。
詳細なフィードバックをもらうことで
現状を把握し、弱点・課題を発見できるのはもちろん
内定レベルの解答例や思考のポイントなど
1問を題材に「次に活かせる」学びを詳しく解説します。

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メンタリングの質へのこだわり

皆さんは『メンタリングの質』というものについて考えたことはありますか?我々は『問題を解き→フィードバックをもらい→模範解答を見る』というプロセスを経ての成長幅こそが『メンタリングの質』だと考えています。

『メンタリングの質』はメンターの質はもちろん、扱う問題と模範解答の質によって決まると考えており、我々のサービスでは厳選された問題からしか出題を行いません。メンタリングでの使用を構想してから実際にお客様にお出しする「デビュー」までに数ヶ月かかることも多いです。

我々はケース対策における「良問」を
・得られる学びが深くて多い
・抽象化して次に活かせる普遍性がある
・これまでのお題とも次回以降のお題とも被らない新たな学びがある

と定義しています。各問題が単に「マッキンゼー対策」「公共系」のような表面的なジャンル分けにとどまらず、「BSとPLの構造理解」「”実現可能性とインパクト”の落とし穴」「サブスク事業のキードライバー」など裏テーマが設定してあります。

ケース対策は量よりも圧倒的に質です。
質の高いメンター×体系的な基礎インプット×良問での演習確実に内定をGETするなら我々にお任せください。

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扱った問題のポイントや解答例をまとめた資料をご共有。
復習にご活用いただけます
※現時点では、扱う問題によって資料が無い場合もございます。

初回体験を申し込む

ここまで読んでいただき、マンツーマン指導に興味を持っていただいた方は、まず初回メンタリングをお受けください無理な勧誘等は一切ございません。お気軽に申し込みください。

模擬面接+FBはもちろん、参加特典としてMBB過去問を題材に
『再現性高くライバルに差をつけるアウトプットを出す方法』
を徹底解説したPDF資料
をプレゼント!

単なる”模範解答例”ではなく、問題のポイントや次に活かせる学びをまとめています。

我々の初回メンタリングはありがちなサービス勧誘・営業の場ではなく
本プログラムの 『0講目』の扱いですから、
「これがStrategistsのクオリティか」とご実感いただける機会になることをお約束します。

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参加特典
大谷

新卒でMBB2社に内定。Strategists卒業生。通常半年から1年ほど対策期間を要する新卒の戦略コンサル就活において、たった3ヶ月で内定を獲得。「内定獲得の秘訣は対策の量ではなく、質である」という考えから、現在は質の高いコンテンツ作成や指導を行っている。

ケース面接対策塾Strategists
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